タイムレスな価値を持つ名作は、独自のオーラを放つ。
アトリエで自身の手で作るビーバーハットから、アメリカンなトラッカーキャップまで、幅広いラインナップを誇るザH.W.ドッグ。時代や国に関係なく、自身のかっこいいものを体現するという姿勢は、本人の愛用品にもよく表れている。そして、その本質は、タイムレスな価値である。
「時代や流行りが移り変わっても、そのものの価値が下がらないアーカイブを持ちたいという気持ちが根底にあります。わかりやすく言えば、ヴィンテージのロレックスのスポーツモデルやリーバイスのデニム。急騰したものは多少落ち着くことがありますが、基本的に相場価格が下がるものではなく、むしろ上がっていくことが多い。手放すことを考えているわけじゃありませんが、大枚を叩いて買うので、いい言い訳になるんです(笑)。
今では様々なジャンルでそういうものが存在し、今着ている’90年代のステューシーのジャケットもしかり、リアルタイムで通ってきたものが、再評価されている時代。そういった知る人ぞ知る隠れた名作もチェックしています。
あとは仕事道具も大事な相棒。ハンドメイドのハットは、20世紀初頭のフランスの工具を使っています。また昨年からスタートしたディスターコーヒーではバリスタとして最高の一杯を提供するため、豆から道具まで徹底しています」
確固たる価値観で選ばれた愛用品の数々。
ナックルヘッドの中でも生産台数の少ない1940年製のハーレーダビットソンEL。オリジナルパーツをベースにしながらも、随所にフランダースのパーツなどを使い、ボバースタイルに仕上げた。
ヴィンテージヘルメットの中でもスペシャルなアイテムであるマックホール製のハーレー純正モデルを愛用。グローブには娘さんの手描きアート。
右は代官山にあるSNSトウキョウで購入したナイキエアジョーダン2OGシカゴ、左はナイキが米軍に納入しているトレーニングシューズである。
愛用機は、ライカのM6。あえてフィルムをチョイスしている。レンズもヴィンテージを数本所有しており、その写真は自身のインスタで公開。
ザH.W.ドックアンドコーの人気ラインであるブラキッシュコレクションのBBキャップとトラッカーキャップ。即完売するリミテッドモデルだ。
(出典/「Lightning2023年3月号 Vol.347」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/M.Watanabe 渡辺昌彦 取材協力/ THE H.W. DOG&CO. TEL03-6427-9011 https://www.thehwdogandco.com
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