無類のホットロッド&チョッパー好きが夢を実現する“Keep the Real”な暮らし。|「Cool Tattooing」MASATOさん

名古屋を拠点に活動するタトゥーアーティスト、MASATO さんは19 歳で単身渡米し、ホットロッドやチョッパー、タトゥーカルチャーを追求。現場主義がそのクリエイティビティに独自の世界観を落とし込んでいる。MASATOさんの愛車や愛用品、生活空間からその世界観を垣間見た。

「Cool Tattooing」MASATOさん|名古屋を拠点に活動するタトゥーアーティスト。ファッションにも造詣が深く、人気のブランドとコラボレーションも多数。ライフスタイルを紹介するインスタグラムは@keepthereal13

創造性を生み出す、ホンモノに囲まれた空間。

インクなどの仕事道具とともに飾られているのが、仲間たちのアートピース。オリジナルブランドC×T×M(Cool Tattooing MASATO)のスカルやアメリカを旅していた写真も飾られている

「僕のスタイルの始まりは音楽からです。パンクロックが大好きで、革ジャンやブーツをカッコ良く着こなしている写真を穴が開くほど眺めていました」

音楽とファッションをキッカケに、クルマやバイク、タトゥーといったアメリカのロウブロウカルチャーに影響を受けたと語るMASATOさん。その後の人生を変えたのは1着の革ジャンだった。

「高校1年生の時に、アルバイトでお金を貯めて初めて革ジャンを購入しました。それから僕の人生が始まったんです」

ヴィンテージファッションに夢中になり、19歳で単身渡米。その後も何度も通って、古着やバイクのパーツを買い集めたり、タトゥーを入れたりしたという。

「日本の流行りとは違うアメリカの自由な空気感が好きで、そのまま僕のスタイルになりました。僕の憧れがロックスターからタトゥーアーティストに変わるのに時間はかかりませんでしたね」

25歳の時にサンフランシスコでタトゥーアーティストとして活動を開始した。創造において大切にしていることは『キープ・ザ・リアル』だ。シーンの渦中に身を置いて、自らが体験したことをベースにクリエイトし続けている。

「バイクやホットロッドが僕の憧れでしたが、今では日常の一部になりました。まだまだやりたいコトが沢山あって、これからもこのスタイルで僕なりの生き方を見せていきたいと思っています」

右からTom Fugueに製作を依頼したタンク。ネイバーフッドの滝沢さんから贈られたタンク。ガスキャップの位置を変えた黒のフリスコタンク

ロウブロウアートとヴィンテージ雑貨が溢れるオモチャ箱。

玄関を入ると、名古屋で活動するMASATOさんの友人、ESPY ONEさんが描いたスカルのアートピースが壁一面に飾られている。

ヴィンテージのバイクのパーツやオモチャなどのジャンク達。ひとつひとつに思い出がある宝物だ。

棚に並んでいるのは、MASATOさんと息子の稚乃くんをモデルにしたソフビ人形。世界中にファンがいるそう。

革バングルやブーツは必須アイテム。ブーツは50足ほど。ウエスコのスエードはバイク用。キーストンとWolfshead のダブルネームは普段用。

木製の便座カバーにピンストライプで描かれているのは、ホットロッド界の人気キャラクター、ラットフィンク。ソリッドさん作。

人生に大きな影響を与えた、MASATOさんの革ジャンコレクション。

最近、普段の街着にしている’70年代のショット。今まではブラックレザーが好きだったが、50歳を過ぎてから「気分で茶色もいいかなぁ」と思うようになった。

100着ほどある革ジャンコレクションの中で、普段バイクに乗る時に着用しているのがラングリッツ。襟ボア付きのシンプルなダブルライダースで、’80年代のヴィンテージ。

’50年代のSears製ヘラクレスダブルライダースジャケット。友人にペイントしてもらったという背中のロゴとスカルのグラフィックがポイント。

ルイスレザーで製作した限定13着のC×T×MオリジナルJKT。青と黒の配色がオシャレなターンダウンカラーのライダースで、左腕にはC×T×Mのロゴ入りパッチが施されている。

ヴィンテージのルイスレザー。’70年代にロッカーズが着ていた本物で、スタッズやピンズ使いが秀逸。MASATOさんにとって、服を超えてアートピースのような存在となっている。

愛車はホットロッドとチョッパーだけと決めている。

1937年式ハーレーダビッドソンModel Uをベースにした「Speed Ball」。ドレッサーの名残りがある、ボバーからチョッパーに移り変わる前のスタイル。

ウインドシールドやタンクのピンストライプ、レタリングはすべてHoodoo Manさんの作品。

フレームのメッセージ『I HATE EVERY COP IN THIS TOWN!』は、バイカーらしいシャレが効いている。

アレンネス製メーターダッシュはスワップミートで3000円で購入。「見つけた時は手が震えてしまいました(笑)」

ヴィンテージパーツを装ったフェンダーまわり。

ドクロのオーナメントは仲間全員が装着している。

1923年式Fordのmodel Tをベースにした「Toy-T」。21年前、アメリカのサンディエゴから自ら買い付けしたという思い入れの強い作品。日常の足として、現在まで21年間も乗り続けている。

カスタムシート屋でオーダーメイドしたレザーシート。MASATOさんの好きなラビットヘッドのステッチをあしらったお気に入り。

ダートトラックレース用のアルミ製ハンドル。メーターはスチュワートワーナー製のオールドモデル。ETCはハーレー用工具箱を流用した。

エンジンは’70年代のコロナに使われていたトヨタの18RG。ミッションは旧いスープラの5速ミッションで「めちゃくちゃ速い」そう。

パワーユニットはトヨタ製で普段の足として大活躍。「僕は嫁さんと子供もいますが、ホットロッドとチョッパーしか持っていません(笑)」と笑う。

(出典/「Lightning2023年3月号 Vol.347」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

2nd

良質な素材感とシルエットが美しい、東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。

  • 2025.10.17

東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。白黒の世界で際立つ良質な素材感とシルエットをご堪能あれ。 質感、シルエット、美しいミリタリー&ワークウエア 米軍同様のへビーナイロンツイルを使ったMA-1。軽量性・保温性・防寒性を備えたクライマシールドの中綿でスペックは現代的だが、エイジング加工によってヴ...

進化と伝統、どちらもここに。「L.L.Bean」のアウトドアと日常の垣根を超える名品たち。

  • 2025.10.17

100年以上にわたり、アウトドアと日常の垣根を越える名品を生み続けてきた「エル・エル・ビーン」。誠実なモノづくりと顧客への真摯な姿勢は、現代まで脈々と受け継がれている。伝統を守りながらも進化を恐れない、その精神こそが、今も世界中の人々を魅了し続ける理由だ。 愛される理由は機能美とその誠実さ 100年...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

Pick Up おすすめ記事

2nd

良質な素材感とシルエットが美しい、東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。

  • 2025.10.17

東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。白黒の世界で際立つ良質な素材感とシルエットをご堪能あれ。 質感、シルエット、美しいミリタリー&ワークウエア 米軍同様のへビーナイロンツイルを使ったMA-1。軽量性・保温性・防寒性を備えたクライマシールドの中綿でスペックは現代的だが、エイジング加工によってヴ...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

いつものトラッドがこんなにも新鮮に!ジャパンデニムの雄エドウインが提案する、クラシックな黒

  • 2025.10.18

“黒”という色はモードファッションとの結びつきが強い。故にトラッドスタイルとの親和性は低いように思われる。しかし、エドウインの提案する“黒”は実にクラシックである。 クラシックなトラウザーズが黒とトラッドを身近にする ブレザー、ボタンダウンシャツ、スラックス……。アメリカントラッドを象徴するアイテム...