約100年の歴史に幕を閉じたあの英国ブランドが復活。このレザージャケット、本気です。

1971年、約100年に及ぶ長い歴史に幕を閉じた、英国ロンドンの名店 “James Grose”のオリジナルブランド、“Jagrose”。かつてのUKライダー達を熱狂させた伝説のブランドが、現代に華麗に甦る。英国の伝統を纏ったレザージャケット、その本気のプロダクトに刮目せよ。

遂に復活した、ライダーに絶大な人気を誇る英国ブランドのレザージャケット。

米国でMLBのナショナルリーグが誕生した1876年。英国・ロンドンにて総合モーターサイクルアクセサリーショップが誕生する。その名を「ジェームスグロース」。1950〜’60年代には、英国の代表的な二輪雑誌「The Motor Cycle」の広告でもよく目にするほどのメジャーなショップへと成長を遂げるジェームスグロースだが、自社ブランド「ジャグロース」は、当時ライダーを中心に絶大な人気を誇っていた。

残念ながら1971年、ジェームスグロースはその歴史に幕を下したが、2016年、遂に復活を果たす。現在はイーストロンドンにて、一着ずつハンドメイドで製作されているというレザージャケットには、米国由来のそれらにはない魅力が凝縮される。

たとえば、レザージャケットの根幹となるパターン。着丈が短く肩幅も広めのアメリカンスタイルのジャケットと違い、カフェレーサースタイルが主流に進化した英国スタイルらしく、よりナローで着丈・袖丈が長めのパターンは日本人の体型にもなじみやすい。

そして、気になる使用レザーはシープ、ホール、カウハイドがメイン。いずれも1㎜以上のものを選択しているわけだが、そんな肉厚なレザーを使用しつつも、縫製がキレイにまとまっている様を見れば、同ブランドの本気のものづくりが直感的にわかるはず。果たしてどんな経年変化を見せるのか。ぜひ、そのこたえを自身で見出してみてほしい。

当時のプロダクトラインナップとそのスペックが克明にしるされた1930年代のカタログ。同ブランドのジャケットはこういった数多残る資料を参考にしながら作られている

NEW MANILA【HORSEHIDE】

アーカイブに残るさまざまな資料をもとに細かなディテールまで再現されたダブルライダースジャケット。クラシカルなスタイルを踏襲しつつシルエットは細身に、着丈は長めに設計され、モダンな着こなしが可能。ひと目で英国らしさが伝わるオリジナリティこそが同モデルの魅力。15万4000円〜

各種ポケットのジップスライダーにはボールチェーンが。ポケットの数が多いだけに、その存在感が個性を演出してくれる
ウエストバックルはフロントではなくバックに配される。正面からみた際の見た目の印象をスッキリさせることができる

【問い合わせ】
グリニッジ ショールーム
TEL03-5774-1662
https://showtell-online.com/pages/james-grose

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2022年12月号 Vol.344」)

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