劣化はタブーとされた時計の価値基準を覆す!エイジングに楽しさを見出したブロンズウォッチ。

エイジング=劣化と捉えられてしまうのが、腕時計の世界での通説であり、これを美徳と捉えるのは、ごく一部のヴィンテージに限られていた。ところが、ブロンズのケースを採用した製品の登場から、常識が一変。その事実を探るべく、ボール ウォッチの話題作に迫る。

お話を伺ったのは・・・「ボール ウォッチ・ジャパン」マーケティング/PR・安藤嘉美さん

アメリカ生まれのスイスウォッチという希少性に惹かれ、2016年からボール ウォッチのPRを担当。「タフな時計に込められたロマンを伝える」ことをモットーに活動している。

「BALL Watch」とは? アメリカ生まれ、スイス育ちのタフネスを信条にする腕時計。

19世紀のアメリカにて、鉄道標準時計の規定を築いたウェブスター・クレイ氏が創業した時計ブランド。今ではスイスのラ・ショー・ド・フォンに拠点を移している。視認性と精度に絶対の自信を持ち、今も昔も変わらずタフ&ディペンダブルな製品を作り続けている

ブロンズケースはどんな経年の味わいを出すのか?

誤解されていることが非常に多い腕時計のエイジング。たとえば、文字盤がすでに退色しているヴィンテージウォッチを購入したとして、日常使いで着用したところでそこから経年変化するケースは希も稀。それこそデニムの縦落ちのような味わいを期待することは正直なところ難しい。ところが市場を見渡すと、意外や意外、経年変化を楽しめる腕時計が存在する。

それこそが「ブロンズ製のケース」を採用したモデルである。今回、ご紹介するボール ウォッチの「エンジニアⅢ ブロンズスター」も、このトレンドを押さえた注目モデルとして発売以来、話題を集め続けている。

ENGINEER III BRONZE STAR

船舶部品でも使用されるアルミニウムブロンズをケースに採用。堅牢な時計作りへ対するポリシーは内部構造にまでいたる。「SpringLOCK®」を搭載することで、精度調整の要であるヒゲゼンマイへの衝撃を大幅にカットすることに成功。またミューメタル性の耐磁インナーケースを搭載。これにより磁気への対策も万全である

この傾向について、時計業界の事情に明るいボール ウォッチ・ジャパンの安藤嘉美さんはこう語る。

「ブロンズケースの腕時計への注目度は数年前から高まっています。一般的にケースに用いられているステンレスやゴールドなどと明らかに異なる独特の質感に加え、酸化によってケースがくすんでいく経年変化が新鮮であることから、今ではトレンドの一つとして認知され、各社から新作が登場しています」

気になっていた「エンジニアⅢ ブロンズスター」を前にして、人目もはばからず興奮気味の編集ADちゃん。テンションはすでにMAXか?

そんな話を聞くと編集ADちゃんは「エンジニアⅢ ブロンズスター」に一目惚れしたようで、経年変化の具合が気になって仕方がない様子。

「自分は根っからの古着好き。普段はヴィンテージウォッチを使っているんだけど、これまで腕時計で経年変化を楽しもうなんて、これっぽっちも意識したことはなかったです。だってヴィンテージウォッチを使い込んだところで、ここから先は、経年変化というよりも劣化になってしまう(泣)。だけどエイジングを楽しむことを前提にしたコイツに出会っちゃったわけで(笑)。これはもう、運命なのかもしれない!」

すでに鼻息が荒くなっているADちゃんに対し、安藤さんは笑顔を交えながら自社の製品の魅力について教えてくれた。

「このモデルは時計好きの方はもちろん、アメカジや古着などのファッション好きの方にもぴったりハマるかもしれませんね。エイジングに多少の時間はかかると思いますが、デイリーユースで使い続けていけば、少しずつケースの色味がくすんでいくので、落ち着いた雰囲気に仕上がっていくと思います。それこそ、デニムや革製品を自分色に染めていく感覚に近いんだと思います。ブロンズケースの経年変化した表情に合わせて、ベルトを変えてコーディネイトしても素敵ですね! 端正な顔立ちだから、ファッションアイテムとしての活躍も、十分期待できるはずですよ」

安藤さんに背中を押され、購入を決めたという編集ADちゃん。 当面は毎日使い込んで、どんなエイジングになるかを試してみたいと熱弁する

一般的なブロンズと、時計に使われるブロンズの違いとは?

時計ケースには酸化を和らげるアルミニウムブロンズを使う。

腕時計にとって、使用後の極端なコンディションの変化は、経年変化というよりも劣化にすぎない。まずブロンズについて言えることは、一般的な銅と亜鉛の割合だと酸化が強いため、衣服に緑青(錆び)などが付着してしまう可能性がある。そこで腕時計で使用する場合、アルミニウムを多く含ませることでその問題を解決している。

[New]

[Aging]

アルミニウムブロンズは、少し黄色がかった色味に加え、薄っすらと黒ずんでいくことが特徴。その味わいをじっくり堪能したい。

硬貨に使われるブロンズは時計での使用はNG!

ずらりと並べた1セント硬貨の様子を見れば分かるように、一般的なブロンズは赤みが強く、なおかつ著しく酸化することでかなり腐食してしまう。特に緑青(錆び)が浮き出る点は、腕時計のケースで使用する上で間違いなく大きなマイナスポイントになってしまう!

さまざまな刻印が施された裏蓋は、 金属アレルギーを考慮してチタンのイオンプレーディング処理を行なったものを採用。エイジングだけでない気配りに、編集ADは思わず感心!

ENGINEER III BRONZE STAR

  • ケース/アルミニウムブロンズ製
  • ケース径/直径43mm、厚さ13.45mm
  • 風防/反射防止処理済サファイアガラス
  • ダイアル/ブラックダイアル(針・文字盤に14個の自発光マイクロ・ガスライト)
  • ムーブメント/ BALL Cal.RR1102(25石・28,800振動)
  • パワーリザーブ/約38時間
  • 防水性能/ 100m防水
  • 耐磁性能/ 80,000A/m
  • 耐震性能/耐震システム SpringLOCK® セカンドジェネレーション
  • バンド/カーフストラップ
  • その他/世界限定3000本
  • プライス/ 24万8400円

【問い合わせ】
BALL Watch Japan
TEL03-3221-7807
http://www.ballwatch.com

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

この記事を書いた人
ADちゃん
この記事を書いた人

ADちゃん

ストリート&ミリタリー系編集者

Lightning本誌ではミリタリー担当として活動中。米空軍のフライトジャケットも大好きだけど、どちらかといえば土臭い米陸軍モノが大好物。そして得意とするミリタリージャンルは、第二次世界大戦から特殊部隊などの現代戦まで幅広く網羅。その流れからミリタリー系のバックパックも好き。まぁとにかく質実剛健なプロダクツが好きな男。【得意分野】ヴィンテージ古着、スケートボード、ミリタリーファッション、サバイバルゲーム
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...

「ATSU LEATHER WORKS」が世に放つ、唯一無二の革パンエイジングモデル。

  • 2026.07.22

ライダースジャケットの世界で独自のエイジング表現を追求してきたアツレザーワークス。その哲学を受け継ぐ初のレザーパンツ“Lily”が誕生。いちから着用者のライフスタイルを刻み込むプレーンモデルと、長年穿き込まれた表情を職人技で再現したエイジングモデルをラインナップ。革をより幅広い季節、幅広いスタイルで...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

日本最大級のアメカジショッピングイベント「稲フェス」史上初の福岡開催! 限定Tシャツ付プレミアムチケットも登場

  • 2026.05.22

雑誌『Lightning(ライトニング)』が主催し、読者が集う国内最大級のアメカジショッピングイベント「稲妻フェスティバル」。通称「稲フェス」。2026年ついに福岡へ初上陸! 8月9日(日)にマリンメッセ福岡B館で開催される。 いつものお台場開催の稲フェスでは出店しないブランドやセレクトショップが多...

Pick Up おすすめ記事

日本最大級のアメカジショッピングイベント「稲フェス」史上初の福岡開催! 限定Tシャツ付プレミアムチケットも登場

  • 2026.05.22

雑誌『Lightning(ライトニング)』が主催し、読者が集う国内最大級のアメカジショッピングイベント「稲妻フェスティバル」。通称「稲フェス」。2026年ついに福岡へ初上陸! 8月9日(日)にマリンメッセ福岡B館で開催される。 いつものお台場開催の稲フェスでは出店しないブランドやセレクトショップが多...

朗報!「ウエアハウス」最高峰レーベルの最高傑作DDシリーズ「1001XX」が待望の再入荷。これは見逃すな!

  • 2026.08.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 「1001XX 1947」が近日入荷。夏の装いに欠か...

高額商品もお得にゲット! 夏の“福”を呼ぶオンラインフェス「イナズマ福袋フェア」8月15・16日開催

  • 2026.08.04

真夏のオンラインフェスの開催が決定! 今回はなんと“福袋”。人気ブランドの人気アイテムを袋に詰め込んで販売するぞ。中身は開けてのお楽しみ。もちろん恒例の2日間ライブ配信も。さらに○○グランプリも開催。オンラインショッピング会場には1000円の入場料がかかるが、LIVE配信、抽選会、○○GPは参加無料...

遊びをぎっしり詰め込んだ“俺ジーンズ”を作ってみた。

  • 2026.07.29

児島に本社と工房を置くベティスミスでは、その人に合ったジーンズをフルオーダーで作ることができる。そこで編集部スタッフが現地へ赴き、わがまま言い放題の“俺だけのジーンズ”をオーダー。その様子と完成品をレポートする。 編集・ジョージ(右)|編集部イチのジーンズ偏愛者といっても過言ではない。とんでもないジ...

変わらぬ美学に宿る新たな意匠。「アリゾナフリーダム」の今季注目は『浮唐草』

  • 2026.08.03

ARIZONA FREEDOMのものづくりは、受け継がれてきた美学を守りながら、新たな表現を追求し続けている。今季は、立体感のある彫刻で唐草を表現した「浮唐草」が登場。伝統的なモチーフに新たな息吹を吹き込み、ブランドの世界観をさらに進化させている。一方で、創業以来愛され続ける定番モデルも、その普遍的...