世界中でつけられたキズもよき思い出に。旅を記憶するスーツケース「リモワ」の話。

所有したその日からはじまる自分だけのストーリー。旅の記録を刻むキズが備わることで100%の表情が生まれる、名門リモワのスーツケースにはそんな魅力が宿る。王道のアルミニウム製スーツケースの話題から、その味わい深い経年変化について触れてみたい。

忘れたくない旅の記憶をリモワに刻む。

旅行者、航空機の搭乗員、映画関係者や写真家、あるいは今どきのノマドワーカーにいたるまで、世界中で幅広い層から愛され続けているリモワのスーツケースが誕生したのは、今から116年前の1898年にまで遡る。

今では考えにくいことかもしれないが、はじめてケルンの工場で製作されたスーツケース第1号は木製だったという。その後、リモワの製品は、上流階級の間で認知され、旅行グッズとしての地位を確立していく。

今日、我々がイメージするリモワのプロダクトの原型だと呼ばれているのが、1937年に開発された画期的なアルミニウム製のトランクである。これは創業者の息子にあたるリヒャルト・モルシェックが提案したもので、洗練された旅行者たちの間で脚光を浴びることになった。

その後続モデルとして1950年に登場したアルミニウムのスーツケース「トパーズ」は、圧倒的な軽さと洗練されたデザインによって世界中のジェットセッターから熱狂的な支持を集め、瞬く間に世の中へと広まったことは周知の事実である。

それから80年の月日が流れた現在、「トパーズ」はリモワを象徴するプロダクトとして成長を遂げ、今では数多くのファミリーを展開するにまでいたっている。ケルンの工場から旅立ったスーツケースはご多分に漏れず、旅の記録を記すステッカーやキズをひとつずつ刻みながらオーナーに寄り添うことで、旅のみならず、人生のパートナーになってくれるはずだ。

エイジングを極めた最高のサンプルがここに!

リモワが所有するヴィンテージのアルミニウム製スーツケース。年式は不明。トランクの全体に散りばめられた圧倒的なまでのステッカーのカスタマイズは、以前のオーナーによるもの。無数のキズとともにケースと一体化するほど馴染んでいるのが興味深い。このように、個体の数だけストーリーが存在することも、リモワの大きな魅力である。

▼こちらの記事もおすすめ!

グローブトロッターからノーブランドまで、ヴィンテージトランクの中古市場の価格が知りたい!

グローブトロッターからノーブランドまで、ヴィンテージトランクの中古市場の価格が知りたい!

2021年10月18日

旅を刻む、定番リモワを手に入れよう。

今年で生誕83周年を迎えるアルミニウム製スーツケース。希少なヴィンテージから今買える現行モデルまで、その魅力を余すことなくご紹介。そこには自分だけの経年変化を楽しむためのヒントがふんだんに詰まっている。

TOPAS(トパーズ)|1950年代から続くリモワを代表するアルミケース。

TOPAS Multiwheel® 70 E-Tag|ケースサイズ/ W510×H790×D275mm 容量/ 82L 重量/6.9kg

リモワを代表するスタンダードが「トパーズ」。1950年の登場以来、絶え間なく進化し続ける真の定番であり、ドイツの製品らしい質実剛健なデザインは、長年使い続けてもまったく飽きがこないほど完成されている。アルミニウムとマグネシウムの合金によるシェルは、軽量かつ抜群の堅牢度を持つことが特徴として挙がる。バリエーションも実に豊富。旅行は出張のみならず、デイリーユースにも使えるサイズ感が揃うのも嬉しい点である。

TOPAS STEALTH&TOPAS TITANIUM(トパーズ ステルス・トパーズ チタニウム)|キズが付くと内側からシルバーが現れ独特の風合いに!

TOPAS TITANIUM Multiwheel® 70 E-Tag|ケースサイズ/ W510×H790×D275mm 容量/ 82L 重量/7.1kg
TOPAS STEALTH Multiwheel® 70 E-Tag|ケースサイズ/ W510×H790×D275mm 容量/ 82L 重量/7.1kg

「トパーズ」から派生したファミリーには、ユニークな素材使いが光るコレクションが展開。「トパーズ ステルス」と「トパーズ チタニウム」もそれに該当する。それぞれ表面にアノーダイジング加工でステルスとチタニウムによる着色を施しているため、傷が付くことで内側からアルミニウムが覗く独特のエイジングが楽しめる。

CLASSIC FLIGHT(クラシックフライト)|アルミケースの着想元である航空機、ユンカースが活躍した時代へのオマージュ。

CLASSIC FLIGHT Multiwheel® 70|ケースサイズ/ W515×H750×D260mm 容量/ 76L 重量/ 5.6kg

“レトロな顔立ちが好み” という方にぴったりなのが「クラシック フライト」のシリーズだ。リモワがアルミニウムを使うきっかけになったと言われる、1930年代に全盛期を迎えた航空機ユンカースへのオマージュがデザインに落とし込まれている。それゆえ、リベットの刻印をはじめ、ディテールも見所が満載なのである。

【問い合わせ】
RIMOWA JAPAN
TEL03-6272-3413

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning 2017年12月号 Vol.284」)

この記事を書いた人
ランボルギーニ三浦
この記事を書いた人

ランボルギーニ三浦

ヴィンテージ古着の目利き

全国的に名を轟かせていた札幌の老舗ヴィンテージショップに就職。29歳で上京。Lightning編集部、兄弟誌・2nd編集部で編集長を務めた後、現在は、Lightning副編集長に。ヴィンテージ、古着の知識はその道のプロに匹敵。最近はヴィンテージのロレックスが最大の関心事で、市場調査も日課のひとつ。ランボルギーニ三浦の由来は、もちろんあの名車。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「Wrangler(ラングラー)」の名作、スタッズを纏う。レザーラバー垂涎スウェードモデルも登場!

  • 2026.10.19

ワークウエアとしての機能だけでなく、ファッション的視点を取り入れることで独自の立ち位置を築いてきた3大ブランドのひとつでありデニム界の異端児・Wrangler。そんな彼らの受け継がれし不朽の名作に“スタッズ”が施された特別モデルが登場した。 “スタッズ”で作るネオ・ウエスタンスタイル ラングラーとい...

毎日のそばに、エル・エル・ビーン。秋の定番、フィールド・コートとフランネル・シャツ

  • 2026.10.16

毎日の服に、特別な理由はいらない。気兼ねなく着られて、どんな装いにも自然となじむ。そんな日々のワードローブを支えてくれるのが、エル・エル・ビーンだ。今回は秋の定番、フィールド・コートとフランネル・シャツを着て街へ出た。 100年を超えて今日もいつもの日常着 朝、玄関を出るときに手が伸びて、休日にもつ...

55周年を迎えた「MOTO」。周年を祝うスペシャルなレザー&シルバープロダクツを紹介

  • 2026.10.11

レザーやシルバーを駆使した製品を手がけるMOTO。1971年の創業より半世紀を超えて55年。ここでは、周年を祝うスペシャルプロダクツを紹介する。MOTOや本池秀夫さんが纏う唯一無二の世界観にも注目だ。(写真は「本池美術館」の隣にあるアトリエにて。周年限定のライダースジャケットにコンチョを装着する本池...

バガブージャケット、40年目の原点回帰。現代に蘇った名作ジャケットの魅力とは?

  • 2026.10.20

1986年に誕生した〈コロンビア〉の名作「バガブージャケット」が、今年で40周年を迎えた。その機能とデザインは、フィールドだけでなく街へも広がっていった。40周年となる2026年、その原点を振り返りながら、現代に蘇った[バガブージャケット]を見ていこう。 Bugaboo II 1986 Interc...

Pick Up おすすめ記事

世界中で探し求める最上の素材。「THE FAT HATTER」秋冬コレクションをクローズアップ!

  • 2026.10.07

日本が世界に誇るハッターであるTHE FAT HATTERの秋冬コレクションをクローズアップ。今回のシューティングでは、それぞれの正義や美学をぶつけ合う場に向かう男たちを表現。彼らの強い決意と威厳を表現したような力強いハットが、精悍な雰囲気を醸し出している。ハットの良し悪しを大きく左右するフェルトは...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

「Wrangler(ラングラー)」の名作、スタッズを纏う。レザーラバー垂涎スウェードモデルも登場!

  • 2026.10.19

ワークウエアとしての機能だけでなく、ファッション的視点を取り入れることで独自の立ち位置を築いてきた3大ブランドのひとつでありデニム界の異端児・Wrangler。そんな彼らの受け継がれし不朽の名作に“スタッズ”が施された特別モデルが登場した。 “スタッズ”で作るネオ・ウエスタンスタイル ラングラーとい...

55周年を迎えた「MOTO」。周年を祝うスペシャルなレザー&シルバープロダクツを紹介

  • 2026.10.11

レザーやシルバーを駆使した製品を手がけるMOTO。1971年の創業より半世紀を超えて55年。ここでは、周年を祝うスペシャルプロダクツを紹介する。MOTOや本池秀夫さんが纏う唯一無二の世界観にも注目だ。(写真は「本池美術館」の隣にあるアトリエにて。周年限定のライダースジャケットにコンチョを装着する本池...