1.帽子(ハット)/THE FAT HATTER(ザ ファット ハッター)
1970年代頃までハットは、男の身嗜みに欠かせないアイテムであった。そんな旧きよき時代の手法を駆使し、現代的に再構築している唯一無二のハッターが、原宿にある「ザ ファット ハッター」だ。すべての商品をショップに併設するアトリエにてハンドメイドで製作。一部吊るしの商品はあるが、オーダーメイドが基本。
ベースの素材やデザインはもちろんのこと、リボンや内側のスベリもチョイスが可能。またポマードガードや羽根、加工までオプションで加えることができる。店頭で相談しながらオーダーができるので、まず失敗することはない。せっかくなら最上級のビーバーで作ることを勧めたい。
STEP1.まずはマテリアル選びから。
基本的なマテリアルは、グレードの高い順にビーバー、ラビット、ウール。春夏向けのパナマハットもあり。ウール2万円〜、ラビット4万円〜、ビーバー8万円〜
STEP2.自分好みのクラウン形状を選択。
ハットの決め手となるクラウンの形状もチョイスできる。王道は左のティアドロップ型。オーダーした人の顔の形に合わせて、微妙に形を変えるそう。
STEP3.リボン&パイピングも選択可!
豊富なバリエーションのリボンは、すべて当時のヴィンテージ。リボンの細さやパイピングの有無も選ぶことができる。これでまったく表情が変わる。
STEP4.スベリの色をチョイス。
内側のスベリ部分のカラーリングは2種類から選べる。またゴールドレターでイニシャルなども入れることが可能なのも嬉しいところである。
こんな特別なオーダーも可能だ!
1.なんと焼いて加工!
なんとこちらは火を使って焼いた加工となる。なかなか勇気のいる選択だが、抜群の雰囲気を得ることができる。さすがにビーバーでやるには気が引けるかも。
2.ポマードガードも付けちゃう?
1950年代頃から出てきたポマードガード。当時、ハットは髪型を隠すものでなく、守るもので脱帽のマナーがしっかりとしていた時代だからこその意匠
3.キャラが立つ羽根も選べる!
リボン部分に差し込む羽根もオプションで付いている。一気に華やかな雰囲気になるので、キャラを立たせたい人はマストなオプションと言えるだろう。
【DATA】
THE FAT HATTER
東京都渋谷区神宮前6-16-6
TEL 03-6450-6506
10時〜19時30分
http://thefathatter.com
2.ブーツ/WHITE’S BOOTS(ホワイツブーツ)
アメリカンワークブーツの雄「ホワイツ」。かつては既製品や店頭でのオーダーのイメージだったが、現在はスタンプタウンのWEBでオーダーが可能って知ってた? スモークジャンパーやセミドレスなど代表的な5モデルが対象で、ハイトはもちろんのこと、ヴァンプやヒールカウンターなど細かなオーダーが可能。あれこれ悩みながらじっくり自分仕様を考えるのも面白そうだ。
こんなデザイン見たことない!
まずはスタンプタウンのオンラインストアからアクセス。オーダー方法は好みの仕様にチェックを付けるだけの簡単操作なのも嬉しい。
【DATA】
スタンプタウン
http://www.stumptownjapan.com
3.家具/mills(ミルズ)
家具のオーダーというと、木製のぬくもりある家具を想像する人も多いだろう。そんなイメージを覆す、男前な家具がこちら。気鋭の家具ブランドとして注目を集めているミルズは、ステンレス製の板と脚を組み合わせることで、棚やテーブル、チェアなど様々な家具が作れるというユニークなコンセプト。仕上がりもシンプルで質実剛健な作りのため、自宅はもちろんガレージやオフィスなどにも似合いそう。パーツも様々なデザインが用意されているためWEBを見ているだけでも想像力が掻き立てられるぞ!
通常のスチールとブラックスチールから選べる。
鉄脚や棚板などはもちろんのこと、キャスターなどのパーツもラインナップされている。発想次第で自分好みの家具を作ろう!
【DATA】
mills
http://millstokyo.com
4.自転車/OLD JOE(オールドジョー)
知る人ぞ知るアスカリ バイシクルズは、あのラルフ・ローレン氏をも魅了した究極のハンドメイドバイシクルだ。ただ単にクラシカルなディテールを模倣するのではなく、現代的かつラグジュアリーに仕上げているのが特徴。基本的にオーダーでの販売で、フレームのサイズ、レザーラッピングのカラー、ギアの有無、ダイヤモンドやルビーなどの貴石も加えたりとさまざまなリクエストに応えてくれる。
【DATA】
オールドジョー フラッグシップストア
東京都渋谷区神泉町21-3 渋谷YTビル02 1F
TEL 03-5738-7292
5.ライダースジャケット/ADDICT CLOTHES(アディクトクローズ)
本誌でもお馴染みのレザーブランド「アディクトクローズ」。もともと幅広い色展開があるブランドだが、AD-03CSに関してはボディと袖部分のアクセントの色がオーダーできるのだ。選べるカラーはブラック、ホワイト、ダークブルー、ヴィンテージブルー、ターコイズの5色から。様々な組み合わせで。自分好みの一着を作ってみよう!
【DATA】
アディクトクローズ東京
TEL03-5341-4767
http://addict-clothes.com
6.革靴/Tricker’s(トリッカーズ)
イギリスに次ぐ、世界で2店舗目となるトリッカーズのフラッグシップストアが昨年、南青山の骨董通り沿いにオープンした。圧巻のラインナップも魅力だが、注目したいのはパターンオーダー。今まではポップアップストアなどでカスタムオーダーできる機会はあったが、常にできるのは国内だとここだけ。別途4万円掛かるが、自分だけの1足を作れると思えば安いもの。コードバンを選ぶこともできるのだ!
【DATA】
トリッカーズ青山店
東京都港区南青山5‐4‐27 バルビゾン104 1F
TEL 03-6805-1930
7.ベルト/Larry Smith(ラリースミス)
日本を代表するシルバースミスのひとりである林田吉史氏が手掛ける「ラリースミス」。五本木にあるフラッグシップストアでは、既製品に様々なカスタムオーダーができることはご存知だろうか? 中でも注目したいのがベルト。豊富なカスタムパターンがあるので、自分だけの特別仕様を簡単にオーダーすることができる。またウォレットに関しても様々なカスタムオーダーが可能である。その組み合わせは無限大だ。
【DATA】
ラリースミス
東京都目黒区五本木2‐25‐10
TEL 03-5794-3755
8.財布/ビーズ屋
革財布をはじめとした上質なハンドレザークラフトで知られる「ビーズ屋」。高級な革素材を使うことでも知られる同店だが、外装、内装共に様々なカスタムオーダーが可能なのだ。自分の使い勝手のいいようにカード入れを追加したり、部分ごとに色替えや素材替えなど、どんなワガママでも対応してくれるのだ! まずは店頭でサンプルを見ながら相談することから初めてみよう。
コードバンのラウンドZIPにウォレットリングなどを追加したモデル。内装は真っ赤な革や、パイ ソン革を使うことも可能なのだ!
【DATA】
ビーズ屋
TEL052-823-5900
http://www.bead-ya.com
9.レザージャケット/PREBLIC(プレブリック)
広尾にショップを構える注目のニューブランドである「プレブリック」。その理由は、レザージャケットのビスポークを展開しているから。オーナーの今村氏は、英国の有名ライダースジャケットブランドなどでパタンナーとしてキャリアを積んだ人物。だからこそレザージャケットのビスポークという離れ業ができるというわけだ。その他に既製品とそれらをベースにしたカスタムオーダーを展開。ビスポークだとパターンはもちろんのこと、デザインまで自由に選べる。このジャケットはパターンオーダーで、ライニングを変更し、お客さんの体型に合わせたもの。ポケットの袋にエルメスのスカーフを仕様するなど特別仕様だ。
なんとポケットの袋にはヴィンテージのエルメスのスカーフを特別に使っている。
内ポケットの玉縁にはクロコダイル。チェック柄のライニングも効果的である。
【DATA】
プレブリック
東京都渋谷区広尾5-9-13 2F
TEL 03-6884-8197
洋服から自転車、家具にいたるまで、自分のこだわりもだが、製作者のこだわりも詰まったオーダーメイド品。一生に一度は手に入れたいものばかりだ。
(出典/「Lightning 2020年1月号 Vol.309」)
Text/K.Sakamoto 坂本桂樹、S.Sato 佐藤周平、T.Tokano 戸叶庸之 Photo/S.Tsuji 辻茂樹 S.Kai 甲斐俊一郎、N.Suzuki 鈴木規仁
関連する記事
-
- 2024.10.30
いま欲しいのは愛着が持てる「レンマ」のミニ革財布。
-
- 2024.10.06
アメリカの象徴、“あのスタッズベルト”を身につける満足感。
-
- 2024.09.30
GANZO(ガンゾ)が追求するシステム手帳の美学。
-
- 2024.09.17
レザー愛好家のための、革だらけのイベント「Leathers Day」が再びやって来る。