「クリンチ」の11インチ・エンジニアブーツ

プルオンブーツは好きだけど、エンジニアはちょっと男らしすぎない? 思ったが、クリンチのエンジニアはスチールトゥでもなければ、シャープでフラットでどこかドレッシー。そこに惹かれて細部はお任せでお願いすることに。
そんな会話も忘れた頃に上がった代物は、採寸してくれたので、さぞピッタリだと思ったら、これがけっこうキツイ。履くのも大変、脱ぐのはもっと大変。しかも歩くとけっこう痛い。でも松浦さんいわく「最初は痛くても毎日のように履けば、革が伸びて足に馴染む」と。そして半信半疑のまま約3週間の修行(ドMな荒行)を経て実感。痛みは皆無で、エンジニアブーツとは思えないほどのフィット感に。ごめんなさい松浦さん。正直ちょっぴり疑ってました。でも、エンジニアブーツでここまで攻めた作りに脱帽。
もともとビスポークと量産靴の良い部分を融合することで、独自性を打ち出したクリンチ。最初の馴らし運転で断念してたら、この攻めに攻めたナローなフォルムとフィット感、そして、誰が見ても美しいと言わしめる優越感は味わえないのだ。
ソールはブラスが実名復刻したオサリヴァンのグリーン。アッパーは染料による手染めで、履き込むと色落ちし、下地のブラウンが現れ始める。
11インチハイトは内側にプルストラップが。これがなければ履けないほど細いってわけ。ただ馴染んでくると脱ぎ履きは楽になるのでご安心を。
オリジナルのブーツジャックもラインナップするのでこちらも購入。なぜこれが存在しているのか、改めて納得(笑)。1万2000円+税
【問い合わせ】
ブラス
TEL03-6413-1290
http://www.brass-tokyo.co.jp
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※掲載情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2019年11月号」)
撮影/桑山章
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