決意のフルモデルチェンジ! フルカウントの「0105 LOOSE STRAIGHT」に注目だ。

アメリカンクロージングの大黒柱であるデニムの魅力は、なんといっても新品では完成されていないところ。着用して、洗濯を繰り返すことで、そのオーナーそれぞれのライフスタイルが刻まれていく。これほどまでに自分のライフスタイルに寄り添うウエアは少なく、育てがいのある1本にめぐり合うためには、やはり最新の動向も目が離せない。

そこでいま注目すべきデニムをご紹介しよう。ヘリテージスタイルを提案するデニムブランドの雄、フルカウントが25年ぶりにフルモデルチェンジに挑戦した1本は作り手の飽くなき探究心が詰まっていた。

飾りがなくても、フルカウントだと思ってもらえる。そんな大改革です。

20190215_1_01

2019年に定番デニムのフルモデルチェンジを敢行したフルカウント。ここまでの大幅な変更は25年以上という歴史のなかでも初めてのチャレンジとなった。その真意と熱意を代表の辻田さんに語ってもらった。

「創業からラインナップをほとんど変えることなく作り続けてきた定番の5ポケットですが、シルエットや縫製など、作るたびに微妙なマイナーチェンジはしてきたんです。そのときそのときに自分の思っているカッコ良さの基準や、ファッションシーンの流れも取り入れたり。

でもブランドを初めて25年経ったときに、あらためて定番モデルを見直すと、いつしかブランドを始めたころとは少し違ったモノへとなっていることに気がついたんです。毎年のように微調整をするときも、ひとつ前のモデルが基準ですから、少しずつの微調整が25年という歳月が経てばけっこう変わりますからね。そんな節目に、もう一度、創業当時と同じように、僕が理想とするヴィンテージジーンズを見直したんです。それが今回のフルモデルチェンジの一番の理由だと思います。

もともとはヴィンテージジーンズの穿き心地や色落ち、それにバタ臭いカッコ良さを現代で再現できないかというスタートでしたから。今まで培ってきた経験値と生産背景のなかで、創業当時の思いをぶつけるというフルモデルチェンジです。

生地は今まで通りジンバブエコットンを使ったデニムですが、もっとも変わったのはシルエットとバックポケットの飾りを無くしたことですね。ヴィンテージジーンズを徹底的に見直すことで、すべてのモデルのシルエットを変えました。バックスタイルの飾りを無くしたことは、見た目の主張は薄くなったかもしれませんが、飾りがなくてもフルカウントのジーンズだと思ってもらえるカッコいいジーンズを目指した結論です。

見た目はシンプルでも生地や縫製、それにシルエットで勝負できるモデルチェンジになりました。もうウチのデニムを持っている人でも、もう一度穿き込んでみたくなるモデルになっていると思いますので、ぜひその良さを試してもらいたいですね」

25年の歴史を経て、新たなステージへと向かう「FULLCOUNT」。

20190215_1_02

20190215_1_03

ヴィンテージジーンズの腰回りやシルエットをもう一度見直すことで、よりヴィンテージライクなオリジナルシルエットへと変貌。バックスタイルは飾りステッチやピスネームを省略し、シンプルに。2万4624円

20190215_1_04

レザーパッチはデザインに変更はないけど、光沢感を持たせた仕上げの柔らかいタッチのレザーを新たに採用している。ここも生地同様に穿き込みと洗濯を繰り返すことで経年変化する部分だ。

20190215_1_05

フロントのタックボタンはトップとそれ以下の受け側(ボタン裏のパーツ)でサイズを変更する。さらには丸く立体感のあるパーツをオリジナルで製作し、よりヴィンテージの雰囲気へと変わった。

20190215_1_06

バックポケットは大きさなどが変更されただけでなく、飾りステッチやピスネームを廃止してシンプルなバックスタイルに。特徴的なデザインがなくても、カッコ良いジーンズを追求した結果である。

20190215_1_07

生地のセルビッジ部分が来るアウトシームの縫製には太番手の綿糸を採用するだけでなく、専用でミシンをセッティングすることで広めの運針に。こうすることで、外側に出るアタリ感が顕著になる。

20190215_1_08

インシームの縫製はロックミシンの設定を一般的なものよりも狭幅に設定し、さらにはそのすぐ近くをシングルステッチとチェーンステッチが走ることで、ヴィンテージと同様の仕様へと変更された。

20190215_1_09

縫製糸も番手やカラーなどを見直し、適材適所で使い分ける。腰回りは上に向かってグッと絞り込まれ、腰帯部分で外側へと描く独特なラインも、今回のシルエット変更によって生まれた特徴になる。

【問い合わせ】
フルカウント東京
TEL:03-6804-6541
http://www.fullcount.co.jp/

▼こちらの記事もおすすめ

【保存版】ジーンズの定番ブランド、おすすめコーデ、正しい洗い方まで徹底解説!

【保存版】ジーンズの定番ブランド、おすすめコーデ、正しい洗い方まで徹底解説!

2023年04月25日

【フルカウント(FULLCOUNT)の傑作ジーンズ】ブームの立役者が作り続ける“理想形”。

【フルカウント(FULLCOUNT)の傑作ジーンズ】ブームの立役者が作り続ける“理想形”。

2023年04月25日

(出典/「Lightning 2019年3月号 Vol.299

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...

夏を彩るカラーゴールド。「市松」定番の18金シリーズはカラバリ豊富で夏に欠かせないアクセサリー

  • 2026.05.18

湘南に工房を構えるオーダーアクセサリーブランド「市松」。1997年に創業し、その2年後から27年も続く定番の18金シリーズは、カラバリも豊富で、いまや欠かせないブランドの顔だ。プロダクツとしての魅力だけでなく、夏の装いにも重宝する。 「市松」の定番、特別な5色の18金 「酷暑日」という言葉が新たに発...

落語家たちが洋装に身を包む会、第4弾! 落語会「師匠お似合いですよ」の舞台裏で注目の落語家たちをSNAP!

  • 2026.05.18

アメカジを提案するファッションブランド「ゴールデンベア」が主催する落語会、その名も「師匠お似合いですよ」。弊誌も師匠方のスタイリングを担当。第4回目となる今回も大盛況でした。楽屋裏で撮影したみなさまの素敵な着こなしをお届けします! 落語家たちが洋装に身を包む会「師匠お似合いですよ」の舞台裏に潜入! ...

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...

Pick Up おすすめ記事

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...

アイヴァン史上初の完全復刻。“ヒストリック コレクション”誕生の裏側に迫る!

  • 2026.05.22

「アイヴァン」2026年春夏の新コレクションとして突如発表された“ヒストリック コレクション”。これまでにもアーカイブを現代に甦らせる試みは幾度か行われてきたものの、どれも細やかなアップデートが施されていた。文字通りの“完全復刻”は今回が初となる。 アイヴァンには立ち返るべき原点がある どこぞのヴィ...

革ジャン好きなら一度は通るべき! 「No,No,Yes!」の最上級オーダー“アルチザン”とは?

  • 2026.06.01

「世界にひとつだけの革ジャンを作る」。それは、レザーラバーの憧れだ。革好き注目のブランド「No,No,Yes!」が誇るオーダーメニューの中でも最上級に位置する「アルチザン」とはいったいなんなのか? その正体に迫る。 革ジャンの伝道師・モヒカン小川が実際に“アルチザン”を体験 これは単なる革ジャンの話...

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...