海外の釣り人が愛するのは、日本製4WDとヴィンテージの道具の数々だった……。

伝統的なスポーツフィッシングであるフライ・フィッシングの魅力にハマリ、その魅力にどっぷりと浸かったマイク・ホッディスさん。そんな彼が最近手に入れたのが日本製の4WD。これなら険しい山道も強いし、狭い道でも余裕(アメリカ車に比べたらコンパクト)。そんな彼はクルマ選びだけでなく、道具選びもこだわりがたっぷり。

フライフィッシングはヴィンテージアイテムと相性がいい。

20180713_lng31

カリフォルニアはイーグルロックにアトリエを設け、そこからヴィンテージのワークやアウトドアシーンからインスパイアされたウエアを発信するブランド「ランナバウト」を主宰するマイク。そのアイデアソースは自身の趣味であるフライフィッシングから受ける影響も大きい。

「たまたまフライフィッシングの専門店に立ち寄ったことがきっかけで、その魅力にどっぷりハマッてちゃってね。いろいろ話しを聞いたり、道具を見ていくうちに大好きになって、今では国外を含めていろんなところにいっているよ」

そんなマイクの釣りのアシはスバル・アウトバック。ターボエンジンはパワフルだし、何より実用的。そこまでオフロードに特化していないから街乗りもできるところが気に入っているという。現在では国内だけでも北カリフォルニアを始め、アラスカやモンタナ、それにワイオミングにまで足を運ぶほど、どっぷりとフライの魅力に惹かれているのは、自身が好きなヴィンテージアイテムとの相性がいい趣味だからに他ならない。

道具やウエアは自身がフリーマーケットやアンティークショップで手に入れたヴィンテージアイテムばかり。それを愛車に押し込めて、惜しげもなく使い、カッコからも昔ながらのフライフィッシングのスタイルを貫いている。

愛車はアメリカ中の山道を駆け巡るコンパクト・オフローダー「2007 SUBARU OUTBACK」。

20180713_lng26

旧車も好きだが、フライフィッシングに行くときに断然出動機会が多いのがスバル・アウトバック。これはスバルを代表するレガシーワゴンをベースに開発されたクロスオーバーSUVで、アメリカでも趣味人からアクティブな女性にまで人気のモデル。こいつにお気に入りの道具を詰め込んで渓流を攻めている。

フライフィッシングの道具はそれほど多くないので、クロスオーバータイプのSUVでも十分。むしろコンパクトなボディのおかげで、少々狭い山道でも気にせずに走行できることも大事だ。

旧い道具やウエアも使い倒す!

20180713_lng25

ロッドは’40年代製のバンブー製とセージのグラファイト・フライロッドを交互に使っているのが最近のスタイル。ロッドを収納するウッドボックスは1920年代のヴィンテージを使っている。

20180713_lng39

モンタナ州のビッグホーンリバーで釣りをしたときに現地のガイドにもらったランヤード。ランヤードとは道具をまとめるストラップのこと。

20180713_lng23

毛針(フライ)を収納するのは ’60年代のアンティークボックスを愛用。マグネットになっているので、細かい針の収納がしやすくなっている専用ツールだ。

20180713_lng20

フィッシングのときに持って行くのはキャップではなくハット派。愛用するのは’40年代のヴィンテージモデルで、リボンに針などをかけられることも都合がいい。

20180713_lng19

旧きアウトドアブランドであるオービスのアウトドアシューズはバルカナイズド製法のオーセンティックなスタイルや、タフさ、デザインもお気に入り。

20180713_lng24

左胸に毛針を収納できるパッチを装備した自身のブランド「ランナバウト」のフライフィッシングジャケット。深い川に入っても濡れないよう、ショート丈でデザインされている。

20180713_lng22

ランナバウトのグランパ・カーディガンと名付けられたクラシカルなショールカラーのセーター。クルマに常備しておけば、フィールドでの気温の変化も怖くない。

20180713_lng21

ウェーダーはフライフィッシングの有名ブランド「シムス」を愛用。ゴアテックス製の本格派だ。横にあるネットはキャッツキル。現行品はアメリカの専門ブランドで固める。

ヴィンテージの釣り道具に、釣りファッション。そんな中、釣りの足は日本製の4WDというところに、なんだか誇らしい気持ちになってしまう。こだわりと機能性、遊びもとことん本気になったほうが面白い。

(出典:『Lightning 2018年8月号 Vol.292』)

この記事を書いた人
ランボルギーニ三浦
この記事を書いた人

ランボルギーニ三浦

ヴィンテージ古着の目利き

全国的に名を轟かせていた札幌の老舗ヴィンテージショップに就職。29歳で上京。Lightning編集部、兄弟誌・2nd編集部で編集長を務めた後、現在は、Lightning副編集長に。ヴィンテージ、古着の知識はその道のプロに匹敵。最近はヴィンテージのロレックスが最大の関心事で、市場調査も日課のひとつ。ランボルギーニ三浦の由来は、もちろんあの名車。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【BIG SMITH×2nd別注】米軍の名作バッグをデニムで再構築! 経年変化が楽しめるデニムのエプロンバッグ。

  • 2025.09.22

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! BIG SMITH × 2nd ワーカーズエプロンバッグ 1940年代のアメリカン・レッドクロス(米国赤十字社)が製...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

【Willis & Geiger×2nd別注】ミリタリーとサファリが香るアーバンアウトドアウエア

  • 2025.09.17

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 90年代のアーカイブをデザインソースに、上品さを加えてアップデート。ウールメルトンジャケット[メトロ ウォーカー] ...

Wranglerの走破性は本物か? オフロード体験会で徹底検証

  • 2025.10.03

筑波山の麓で開催されたジープのオフロード体験イベントは、ジープオーナーはもちろん、新規顧客にとってもジープの魅力を存分に感じられる特別な一日となった。専用のオフロードでラングラーならではの走破性を体感でき、オーナー同士の交流も見られた。今回は現地取材を通して、その模様と参加者のリアルな声をお届け。 ...

Pick Up おすすめ記事

【Willis & Geiger×2nd別注】ミリタリーとサファリが香るアーバンアウトドアウエア

  • 2025.09.17

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 90年代のアーカイブをデザインソースに、上品さを加えてアップデート。ウールメルトンジャケット[メトロ ウォーカー] ...

デニムにする? コーデュロイにする? エドウインのトラウザーズを軸に作る「シン・トラッドスタイル」

  • 2025.09.19

ジャパニーズアイビーのボトムスは、太ももから裾まで太さが一定のパイプドステムが主流であった。対してタック入りのトラウザーズは、1920年代に登場したといわれる、よりクラシックなボトムス。そんな旧きよきトラウザーズを軸に、いつものトラッドスタイルを刷新してみてはいかがだろうか。 【右】トラウザーズ2万...

シルバーをアートに変える、現代の錬金術師。

  • 2025.09.24

ネイティブアメリカンの伝統技法をベースに現代的なエッセンス、そして日本独自の繊細な美意識を加えることで唯一無二の世界観を紡ぎ出すFIRST ARROW’s。一片のシルバーの塊に命を吹き込むその様は まさに現代のアルケミスト(錬金術師)という表現が相応しい。これらの作品は貴方が身に付けることで完成する...

東洋エンタープライズがこれまでに培ったノウハウや知見の集大成「モダクト」と「タフナッツ」

  • 2025.09.19

「シュガーケーン」や「バズリクソンズ」など、ヴィンテージをベースとした生地やディテールの圧倒的な作り込みで知られる東洋エンタープライズ。そんな同社が手がけるブランド、「モダクト」と「タフナッツ」は、これまでに培ったノウハウや知見の集大成でありながらどんな日常のシーンでも使いやすい実用性を備える。映画...

レザーラバー必見! 革ジャン用に作られた薄手のスウェットをゲットせよ!

  • 2025.09.30

革ジャン専用のTシャツをリリースし、レザーラバーから絶大な支持を受けるブランド「ハイウェイナイン」。ライトニング別注の「Lightning Leather Lover Tシャツ」のボディにも使われているので、愛用している方も多いのでは? そんなハイウェイナインが、レザーラバーのために新たなアイテムを...