お気に入りのブーツを長くきれいに履き続けるためには、どんなメンテナンスが必要なのだろうか? そこで靴修理・カスタム店「BRASS(ブラス)」代表の松浦稔さんに教えてもらった。
ヴィンテージの風合いと型崩れは別物!
無骨なデザインとガシガシ履けるタフさが魅力のワークブーツ。シワや色の濃淡など、履きこむほどに深まる革の表情がなんとも愛おしい。しかし、そんな「ヴィンテージの風合い」と「型崩れやヘタリ」とは似て非なるもの。長きにわたって愛用するには、まずサイズの合ったよい革のブーツを選び、正しく履くことが大事なのだそう。
「サイズの大きいブーツは靴が足にぶら下がっているような状態。型崩れするし、歩いていても疲れやすい」と松浦さん。そんな時は中敷きや腰裏のライニングで調整できるという。レザーソールのすり減りも型崩れにつながるため、ハーフラバーを貼って防止するのが正解だ。また、ブーツの着脱時に紐を解かず強引に足入れするのも型崩れの原因に。横着は厳禁と肝に銘じておこう。
さて、本題のメンテナンスだが「日頃はブラッシングのみ。しっかりしたケアは夏と冬の年2回くらいで充分」とのこと。お手入れ方法は次項を参考にしてほしい。
革本来の風合いを高めるメンテナンス法
松浦さんオススメのシューケア用品
1. 自然な風合いに仕上がる無色のナチュラルクリームはメイルズシューケアのもの。
2. スウェーデンブランドのイリスに別注した柔らかな山羊毛(右)と白馬毛(左)のブラシ。
基本のメンテナンス法
1. 白馬毛ブラシで全体をブラッシングする。出し縫い糸やベロ部分なども入念に。
2. クリームを塗り込む。黒靴の場合は無色のものを。
3. 仕上げには滑らかな山羊毛ブラシを使用。これにより革本来のツヤ感が増す。
ワークブーツのケア、ここがポイント!
POINT1. サイズの合ったブーツを選ばないと型崩れの原因に。
POINT2. ブーツ磨きは年2回ほどで充分。
POINT3. 紐を解かない横着な履き方はヒールの芯材を破壊する。
POINT4. レザーソールのすり減り防止にはハーフラバーを貼るのが◎。
「履き込んで味わい深くなった」のと「履き潰してクタクタになった」のとでは、その見た目は雲泥の差! カッコよく経年変化したブーツを目指して、まずは日々のメンテナンスから始めてみよう。
(出典/「男のこだわりお手入れ術」)
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