オールシーズン向け 友禅アートブラウス3色展開|手描友禅×デジタル技術で「普及価格」への挑戦

日本の伝統工芸のひとつ「東京手描友禅」。昭和期をピークに着物の支出額が減少する中で、その技術と価値をいかに現代に活かすか――。この課題に向き合うべく、「ユキヤ株式会社」と「KARMA et CARINA」は初のコラボレーションを実施。東京手描友禅の原画を、エプソン社の最新捺染機「Monna Lisa」で高精細に再現することで、手に取りやすい価格を実現した。
日本人の暮らしの中に活きる、日常使いのアイテム。ファッションと工芸、伝統とテクノロジーの融合によって、「伝統工芸のある日常」という新しい選択肢を提示する。

インバウンド向けの土産物ではなく、日本の日常で活きる伝統
KARMA et CARINAは、伝統工芸に“素材としての価値を超えた物語性や文化的背景”を見いだし、それを現代に翻訳することで、工芸の復興と普及に取り組むファッションブランドである。協業相手のユキヤ株式会社は、東京手描友禅の職人集団として、着物需要の減少に直面しながらも、伝統技法を守り続けてきた企業だ。今回のコラボレーションは、ユキヤにとって本格的なアパレル製品への初挑戦となった。
本プロジェクトは、職人にとっても新たな表現領域と顧客層を開拓する機会となり、両者の「工芸は、その時代の暮らしに根ざしてこそ普及する」という価値観の一致から、2024年8月に始動した。
“インバウンド”や“一部の富裕層向け”という枠にとどまらず、日々の装いに自然に溶け込む工芸のあり方を模索する中で生まれたのが、今回の『友禅アートブラウス』である。デザインの起点として、あえて「和」からは離れ、現代日本社会になじむ「洋」のデザインを採用した。
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