いま秩父が熱い! 注目の秩父表参道Lab.へ行ってみた。MAHOLLO BAR編

  • 2023.09.19  2023.09.15

東京・池袋から特急「ラビュー」で1時間20分ほど。埼玉の奥座敷ともいえる秩父は山岳信仰であり、神社仏閣がとても多い地域だ。

年間に奇祭も含め400ものお祭りが各地で行われているそうで、特に12月2日~3日には、京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに「日本三大曳山祭」に数えられる秩父夜祭が行われ、その美しい山車を見ようと全国から人が集まるほど。歴史と伝統、そして昔話が根付いていることもあり、昔からの観光スポットでもある。

そんな秩父がここ数年で、若者や海外から注目されているのはご存じだろうか? そこで注目されている理由のひとつである表参道Lab.を訪れてみた。

泊まる、飲む、食べるが融合した新スポット

秩父地方開拓の祖神である知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)や、政治・学問・工業・開運の祖神である八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)などが祀られる秩父神社には、神社に続く番場通り(表参道)がある。昔ながらのお店が軒を連ねていたが、時代とともに閉める店舗が増え、歴史ある建物だけが残されていた。最近では、重要有形文化財である建物の一部や古民家をリノベーションし、地元に根付いたショップや宿が続々とオープン。そのひとつが秩父表参道Lab.だ。

秩父表参道Lab.は、秩父麦酒オフィシャルタップルームの「MAHOLLO BAR」、民泊施設の「ちちぶホステル」、秩父地方産の食材を扱ったイタリアンレストラン「クチーナ・サルヴェ」、そして地元のクリエイターなどの作品を販売しているお土産コーナーを内包した複合施設。

築40~50年、築70年ほどの3つの建物が連なったユニークな作りで、元々は1階に衣料店があり、2階は住居として使われていたそう。現在は、1階にビアバーとイタリアンレストラン、お土産コーナー、そしてシェアオフィス・レンタルサロンを設置、2階を民泊施設、3階はレンタルスペースを作り、あらゆる使い方ができる施設として注目されている。

ここで裏話を少し。

秩父表参道Lab.は秩父出身の坪内三兄弟によって構成されている。まず統括を長男、ビアバーを次男、イタリアンレストランを三男がという具合。

当時長男の明さんがインテリアのECサイトを運営し、そのショールームを秩父に作りたいと考えていた。コーヒーを飲みながら家具選びができる場所として、カフェ運営をWAPLUS CAFFEEに依頼。そのタイミングで次男の純二さんが地ビール事業をスタートしたこともあり、3店舗が共存したスタイルで2016年にオープンしたそうだ。

さらに2019年に2階に民泊施設を作り、その直後に三男の浩さんのイタリアンレストランをここに移転した。実は兄弟の“得意”をカタチにしたのが秩父表参道Lab.なのだ。

ということで、今回は次男の純二さんが担当するビアバー「MAHOLLO BAR(まほろバル)」を紹介しよう。

秩父鉄道「秩父」駅から徒歩3分、西武秩父線「西武秩父」駅から徒歩15分と好アクセスの秩父神社。2023年9月現在、御本殿は改修中だが、「子育ての虎」や「つなぎの龍」といった彫りものは見ることができる。
奥へと広がる店内。手前にはカウンター席、奥にはテーブル席があり、ほどよい距離感があるので落ち着いたビールを楽しめる。

秩父麦酒の造りたてが飲めるんです!

秩父はウイスキーや日本酒など美味しいお酒がたくさん生まれているエリアでもある。

まほろバルは、秩父麦酒のオフィシャルタップルーム。秩父地方の特産物(イチゴやブドウ、和紅茶など)を原材料に使い、これまでに50種類以上のビールを醸造。その工場直送の樽生クラフトビールが昼間から飲めるバルなのだ。

アメリカンな雰囲気が漂う内装デザインで、とても居心地がいい。ちなみに店名は秩父神社の宮司さんによって名付けられたそう。「まほろば」=「素晴らしい場所」「住みやすい場所」を意味していることから、居心地のよさは店名からもしっかりと具現化されているのがわかる。

ビールは常時10種類の秩父麦酒に5~6種類のゲストビールを提供。樽がなくなると新しいビールが入るため、訪れるたびに新作のビールをいただけるのもクラフトビールならでは。ビアスタイルも充実しているので、好みのスタイルを選ぶのもクラフトビールの楽しみ方といえる。

常時10種類の秩父麦酒とゲストビールがタップからいただける。工場直送の出来たてビールをぜひお試しあれ。

どれもこれも想像を超えるビールばかり

純二さんのおすすめは、「選べるビール飲み比べ」。ビールリストから3種類(1080円)あるいは5種類(1750円)のビールを選ぶと、小さなグラスで提供してくれるというわけ。少しずついろいろな味を楽しめるというビール好きにはたまらないメニューだ。

クラフトビールの良さは、ここでしか飲めない味に出会えること。「選べるビール飲み比べ」で全種類制覇! もアリ。

写真は右から清涼感のあるすっきりとした味わいの「爽やか熊のラガー(IPL)」。瑞々しく爽やかな口当たりは夏にぴったり。

そして中央がミズナラの木を漬け込み香り付けした変わり種ビールの「紅熊X(レッドエール)。ゆっくりと飲みたいビールだが、飲み口のよさに思わずグイッと飲んでしまうくらい。

左がしっかりとしたボディと乳糖を加えた優しい甘み、そしてカカオハスクのチョコレートアロマが特徴の「黒熊のスタウト(スタウト)」。口いっぱいに広がるチョコレートアロマの余韻がたまらない。

ここでは少し珍しいビアスタイルもいただける。特に醸造に手間がかかるため、なかなか造られないゴーゼ「ヌルデンジンジャーゴーゼ」は、地元産の生姜を使ったスパイシーさにほのかな酸味、そして乳糖の甘みが絶妙なバランスのビール。「これもビールなの?」と思ってしまうほどの未体験の味で、ビールが苦手な人にもぜひ一度試していただきたい。また7周年記念で造られたオリジナルの「まほろばの熊」は南国の風味を加えたビールもおすすめのひとつだ。

まずは新作を飲み比べして、最後にお気に入りをパイントでいただく。そんな乙な飲み方をしてみてはいかがだろう。

アメリカを中心に海外のクラフトビールやシードルなども用意しているので、より多くのビールを楽しむこともできる。
オリジナルのグロウラーもあり、クラフトビールを入れてテイクアウトすることも可能だ。自宅やアウトドアでも秩父麦酒を楽しめる!
実は、おつまみメニューもあなどれない! 秩父麦酒を使った自家製タレで漬け込んだからあげ(500円)。ジューシーで冷めても美味しい。

メニューにビールの説明も書かれているが、スタッフさんも丁寧に教えてくれるので、自分好みのビール探しのヒントになるかも。ビール名に「熊」が使われている理由もぜひスタッフに聞いてみて。そんなおつまみ的な話を聞きながら飲むビールもきっと美味しいはず。

【DATA】
MAHOLLO BAR
埼玉県秩父市番場町17-14
TEL0494-26-7303
月・火・日曜14時~21時L.O.
金・土曜14時~22時L.O.
水・木曜休
https://www.chichibu-lab.jp/

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