ヴィンテージはアメリカ製新品はクラフトマンシップ。
「ヴィンテージの場合、リペア痕やステンシルなど、永きにわたり前の所有者が愛着を持って使ってきた痕跡が見られるものに特別な魅力を感じます。現代のプロダクツであれば、ヴィンテージへの強い敬意が感じられる作りやデザインに自然と手が伸びているような気がしますし、実際にそんなアイテムほど、個人的にも長く愛用している傾向があります」
1992年の夏に初めて渡米した際、滞在先のシアトルで目の当たりにしたありとあらゆるアメリカンカルチャーが、自身のライフスタイルのルーツだと話す宮内氏。そのときから、30年経った現在でも彼の趣味趣向はまったく変わっていないという。
「ヴィンテージであっても、現代のものであっても手に入れた瞬間から時間の経過とともに自分色に染まり、馴染んだと感じたときにこれからも愛用していきたいと思えます。そのひとつの基準として、ヴィンテージであればアメリカ製、現代のものであれば、クラフトマンシップが感じられる日本製のものは、しっかりとこだわりを持って選んでいます」
「ARCADIA KYOTO」宮内大さんの愛用品。
1.JACKET/U.S.NAVY
1940年代に作られたU.S.NAVYのデッキジャケットは1940年代製で。「背面に大きく描かれたステンシル痕のインパクトが大きく、着用時に特に目を惹きますが、本来備わるべき襟がカットされていたり、ヴィンテージらしい1点もの感のある独特な雰囲気を演出してくれる」
2.COAT/PHIGVEL
ミリタリートレンチコートをベースにモダナイズされたロングレングスがクラシカルな印象のコート。「取り外し可能なウールライニングが付属しているため3シーズンを通して着用できるのがポイント。インナーにはシャツ&タイではなく、カットソーの上からラフに着ても良いですね」
3.BAG/L.L.BEAN
アメリカ買い付け時のフリーマーケットで手に入れた数型のビーントート。「使用感があり、フェード感のある見た目の風合いに惹かれた逸品。近年フリマでめっきり見なくなりました」
4.WALLET/HARLEYDAVIDSON
1970年代のHARLEY DAVIDSON のバイカーウォレット。「所有者の癖を窺い知ることができるアイテム。ドル札が似合うのでアメリカ買い付け時専用財布として使っています」
5.SHOES&ACCESORIES/CLINCH by BRASS SHOE Co., 1950s Unknown
京都店のオープンに際して特別に製作したブーツと1950年代のリング。「レザーとキャンバスのコンビが独特なフィットで楽しませてくれます。リングはスカル、インディアンものをコレクション中」
最近買ったもの、ハマっているもの
1940年代から1980年代頃まで、幅広い年代で作られていたU.S.MILITARY のポーチ。財布、スマホ、鍵など、身の周り小物を収納するのに便利で、ちょっとした外出の際でも使用している。
(出典/「CLUTCH2022年8月号 Vol.86」)
Photo by Akane Matsumoto 松本あかね Text by Tamaki Itakura 板倉環
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