ロンドンでは週末を中心に各地でマーケットが開かれる。一般的にはストリートや屋根付きの敷地で開かれるのだが、なかにはビル全体がアンティークモールになっているものもある。それが、メリルボーンはチャーチストリートにあるAlfies Antique Market。ヴィンテージインテリアやアクセサリーを中心に、4階建てのビルすべての階に所狭しとショップが並んでいる。インテリアデザイナーやプロダクツデザイナーが足繁く通う、知る人ぞ知るクオリティの高いモールなのだそうだ。そこで1軒のヴィンテージウォッチショップに出会った。
店の名前はN&S Watches。一見雑多な店構えだが、ショーケースのなかにはメンズ・レディスのヴィンテージウォッチがずらりと並んでいる。OMEGA、LONGINESなど市場人気も知名度も高いブランドをはじめ、クラシックなデザインが光る掘り出し物まで多様なラインナップ。
主人のMoe Heidarianは温厚な人柄で、時計ひとつひとつについて丁寧に説明をしてくれ、チョイスに迷って長居しても辛抱強く付き合ってくれる。
商品の中から取材班が気になったモデルがこちら。
’40~’50年代 LONGINES/手巻き式/ケース材質:金メッキ
レクタンギュラー(長方形)のフェイスが上品。数字はシンプルだが、アールデコ調のスモールセコンドが存在感を放っている。
’40年代 WALTHAM/手巻き式/17石/ケース材質:金メッキ
視認性の高さとエレガントさを併せ持つ。ぷっくりとしたガラスの風防がクラシック感を醸し出している。
’40~’50年代 BULOVA/手巻き式/ケース材質:金メッキ
フレーム、文字盤ともに華やかなデザイン。女性ウケ抜群。
’50年代 OMEGA/手巻き式/ケース材質:ピンクゴールド
厚みのないスマートな佇まいのOMEGA。飽きがこないデザイン。
ヨーロッパでヴィンテージウォッチを見ると、無性に買いたくなってしまうのは筆者だけだろうか。旧いものを敬い、継承する文化が根付いている土地だからこそ、これらが一層価値のあるものに映る。旅先でのヴィンテージショッピングは、出会いの喜びと懐事情とのせめぎ合い。それが醍醐味でもある。N&S Watchesでは、200ポンド代など比較的安価なものも揃えており、清水の舞台から飛び降りなくても済む。セカンドウォッチにも最適だ。
思いがけないお宝が眠るヴィンテージモール探検、やっぱりやめられない。
【DATA】
●Alfies Antique Market
住所:13-25 Church Street Marylebone London NW8 8DT
営業時間:10AM-6PM(Tue-Sat)
http://www.alfiesantiques.com
(出典:『CLUTCH web』、写真・文:CLUTCH Magazine編集部)
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