アメリカ製シャツの名門「インディビ」が提案する今季のブレザースタイル3選。

ここ数年、老若男女を問わず人気急上昇中のブレザー。アメリカントラッドの定番アイテムだけに型にハマりやすいが、その自由度を高めるのも「ブレザー偏愛家」の役目。この肩書きを拝命してもらった以上、さまざまな着こなしを提案しなければいけない。ブレザーの相棒は何をさしおいてもシャツということで、今回はアメリカンシャツの名門「インディビジュアライズドシャツ」のフラッグシップショップでもある「ユーソニアングッズストア」を訪ねた。スタッフの皆様に「インディビ」を使った今季のブレザースタイルを提案してもらったので、ご紹介していきたいと思う。

ブレザーで構築する“不良スタイル” 。

早野 海さん(INDIVIDUALIZED SHIRTS JAPAN DIRECTOR)

スタイリングのテーマは、“不良性”。それは、言い換えればダブルブレストのブレザー本来のかっちりした着方から、逸脱することを指す。キャンプカラーのシャツをインナーで合わせたブレザースタイルだ。この時期になるとネイビーのブレザーは、少し重たく感じる。そのためシャツとパンツはリネンかつ爽やかなライトカラーで、足元はサンダル。重い印象を和らげる工夫を見せてくれた。J.PRESS ORIGINALSのニューポートブレーザーも、肩パッドが薄いものを使用しているので、盛夏に向けて着崩すのには、バランスが取りやすかったと早野さんはコメントしてくれた。

ベージュブレザーでしか成し得ない柔和なニュアンス。

髙梨 祐人さん(USONIAN GOODS STORE DIRECTOR)

ベージュのブレザーの色に合わせてボトムにブラウンをチョイスし、ナチュラルな雰囲気でまとめてみせた。早野さん同様にシャツ、ボトムはリネン素材。個人的に上手だと思ったのが足元の表現だ。愛用しているランコートのクリームカラーのボディとブリックソールのブラウンが、ブレザーやボトムの色を絶妙に拾っている。また、ラフなロールアップに素足でシューズを履くところも大人の余裕を感じさせる。ブレザーを脱ぐと、シャツの個性的なディテールが目をひいた。Willis&Geigerのブッシュシャツをモチーフにしたデザインで、タッタソールをリネン素材に落とし込んだシャツだ。ディープレッドにゴールドという配色も髙梨さんがお気に入りポイント。

マドラスチェックがポイントの王道アメリカントラッド。

手塚 章吾(USONIAN GOODS STORE STAFF)

手塚さんは、王道のアメリカントラディショナルを体現。主役はマドラスチェックのボタンダウンシャツ。アメリカントラッドの名著『TAKE IVY』に掲載されていた一葉をソースとして、柄や色使いをインディビジュアライズドシャツが独自に開発した素材だ。ボトムはやや太めのチノスラックスを、くるぶしが覗く程度のやや短めの裾丈でスッキリ見せている。ブレザーはINDIVIDUALIZED CLOTHING製。メタルボタンにも関わらず、4つ穴ボタンという珍しいディテールに気づいた人はいるだろうか? オーセンティックなアイテムの組み合わせの中にも、ディテールでの遊びやシルエットに変化をつけた手塚さんのセンスが光るスタイリング。

今夏に向けてオススメしたいインディビの新作。

ブレザーという定番中の定番アイテムを主軸にしつつも、これほどまでに幅の広いスタイリングを提案できるのはシャツの個性あってこそ。そこで、インディビジュアライズドシャツジャパンディレクターの早野氏に、これからの季節にぴったりの商品をうかがった。

60年代のアメリカントラディショナルを現代の気分に落とし込んで提案したいという思いから企画したマドラスチェックのポップオーバーシャツ。インディビではプルオーバータイプのシャツのことを、ポップオーバーと呼び、素材も当時の書籍などを参考に別注で復活させた。インディビジュアライズドシャツでは、ユニバーシティボタンダウンという定番の襟型が代表ではあるが、こちらは襟先も短く、台襟も低いカジュアルな雰囲気の襟に仕上げている。当時のようにラフにシャツを外に出して、今のシーズンだったら、ホワイトデニム。真夏だったらチノショーツにサンダルなんかで合わせて当時のアイビースタイルを体現して欲しい。また、4つボタンで深めの前立てというデザインはタックインした際にもポロシャツほどカジュアル見えしないこともポイントだ。

今回ご紹介した、インディビジュアライズドシャツの魅力は一部に過ぎない。前回の記事でも書いたようにカスタムオーダーができるのがインディビの魅力でもある。私もこの記事を書き終えたら、ゆっくりとシャツをオーダーしに店へ行きたい。この記事を読んでくれたあなたが心底愛せるアメリカ製のシャツを見つけるお手伝いができたなら嬉しく思います。

USONIAN GOODS STORE
by INDIVIDUALIZED SHIRTS

東京都渋谷区神宮前2-19-16
営業時間 12:00〜19:00
INSTAGRAMはこちらから。

この記事を書いた人
黒野 智也
この記事を書いた人

黒野 智也

ブレザー偏愛家

1985年生まれ、神戸出身。J.PRESS&SON'Sの立ち上げから携わり、現在はショップディレクター。コラボや別注などのほか、マーチャンダイズ、生産管理、企画・バイイング、イベント立案、PR、店頭での接客まで担当。趣味のカメラを活用し、自社ブランドのみならず、他ブランドのルック撮影やイメージヴィジュアルにも携わる。アメリカントラディショナルの普及のため、様々な“ブレザー・スタイル”を啓蒙する@blazer_snapも主宰。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...

革ジャン好きなら一度は通るべき! 「No,No,Yes!」の最上級オーダー“アルチザン”とは?

  • 2026.06.01

「世界にひとつだけの革ジャンを作る」。それは、レザーラバーの憧れだ。革好き注目のブランド「No,No,Yes!」が誇るオーダーメニューの中でも最上級に位置する「アルチザン」とはいったいなんなのか? その正体に迫る。 革ジャンの伝道師・モヒカン小川が実際に“アルチザン”を体験 これは単なる革ジャンの話...

もはや芸術品! 「Horizon Blue Jewelry」の装飾品の域を超えた美学

  • 2026.06.26

あまりに精緻で、目を見張るほどに美しいHorizon Blue Jewelry。その作品群を目の当たりにすれば、単なるアクセサリーの域を超え“芸術品”とも称される所以を容易に理解できるだろう。ここでは、アートピース級の美しさを湛えるジュエリーのなかから今後発売予定の新作も含めて紹介する。 アクセサリ...

上質な革を日常に。「INCEPTION」のショルダーバッグは経年変化が楽しみになる相棒だ

  • 2026.06.26

レザーほど、所有者とともに過ごした年月が如実に現れる素材はない。毎日のように身につけるレザーバッグは、なおのことである。“革”に徹底的にこだわるINCEPTIONのショルダーバッグはクラッチマンの相棒として最適な存在だ。 FANNY PACK 腰に巻いて使用することを目的とするファニーパックをショル...

働くヒトとヴァーグウォッチ。【vol.01靴磨き職人/「Chett」店主・大平雄太さん】

  • 2026.05.21

「Time is Money」=「時は金なり」。自身の仕事に誇りを持ち、日々働く人々は有限な“時間”というものを重んじ、身につけるプロダクトにも徹底的にこだわる。アンティークウォッチの旧きよきディテールを備えながら、手軽かつデイリーに使うことのできるヴァーグウォッチはそんな彼らの心強い相棒となる。 ...

Pick Up おすすめ記事

日本人に最適化された新作の“JAPAN LIMITED”に注目!「MOSCOT」現代に引き継がれるアメリカンクラシックのDNA

  • 2026.05.20

1915年にNYで創業し、アイウエアデザインの王道を形づくった「モスコット」。多様なデザインで溢れるいまこそ、伝統に裏打ちされたクラシックな佇まいに惹かれる。 新作の“JAPAN LIMITED”のラインナップを紹介! 2016年よりスタートした“JAPAN LIMITED”は、インラインにはないノ...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

上質な革を日常に。「INCEPTION」のショルダーバッグは経年変化が楽しみになる相棒だ

  • 2026.06.26

レザーほど、所有者とともに過ごした年月が如実に現れる素材はない。毎日のように身につけるレザーバッグは、なおのことである。“革”に徹底的にこだわるINCEPTIONのショルダーバッグはクラッチマンの相棒として最適な存在だ。 FANNY PACK 腰に巻いて使用することを目的とするファニーパックをショル...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...

上品に纏うちょうどいい季節。大人の夏にちょうどいい「ORGUEIL」のシャツ

  • 2026.06.30

気温の上昇とともに、装いは軽く簡素になる。だからこそ求めたいのは、肩肘張らない大人の品格だ。クラシックをモダンに再構築したORGUEILのシャツが、大人の夏にちょうどいい存在感を放ってくれるはずだ。 Shawl Collar Denim Work Shirt 1930 年代に現存したアメリカンワーク...