「リゾルト」13年目にして初となる新品番は大戦モデルをリプロダクト。

服好きなら注目して止まないデニムブランド「リゾルト」。意外にも新型のラインナップは、2010年のデビュー以来初。デニム賢人の林芳亨さんの編集力が存分に発揮された、ひと筋縄ではいかない大戦モデルの魅力に迫る。

20年前に研究し尽くしたモデルをリゾルト流に再生。

新しいモデルがラインナップされただけで、これほど服好きの注目を集めるブランドは、そう多くないだろう。ただリゾルトがスタートしたのは2010年。それ以来初の出来事となれば、いやが上にも期待は高まってしまう。

発端は約1年半前。林さんがリゾルトの生産管理を担うメンバーと、岡山空港から車で生地屋さんに向かっている車中でのことだった。大柄だったそのメンバーは、林さんにダメ元で「自分みたいな体型の人でもかっこよく、ラクに穿けるモデルを作って欲しい」と打診。

これに林さんは「長年苦楽を共にした仲間の頼みやから」と新型の開発を即決。背景には全国の卸先の店頭を回るフィッティングイベントなどで、もう少しゆったりしたフィットも楽しみたいという声が多数寄せられていたことも影響していた。

「そうなると自然と、ほんなら大戦モデルにしよか、と。一番太くてラクちんやしな。実は20年くらい前に大戦モデルを徹底的に研究して、自分としてはこれ以上ないくらいの型ができあがっとったから、今回はそれをベースにしたろと。日本人のお尻にフィットする、ヒップコンシャスなパターンは変えてないんやけど、他の4型よりも尻周りにはゆとりを持たせたし、股上も定番の710より45センチぐらい深くした。結果言い出しっぺのメンバーもこれはいい!言うて絶賛しとったわ」

要であるパターンワークの他に、これぞ大戦な意匠が網羅されているのは下の通り。

「大戦モデルは戦時中に作られたもんやから、生産背景も整ってない分、個体によってディテールはバラバラ。でもそこがまたおもろい。大戦と言えばなディテールはこれでもかて言うぐらい全部盛り込んだから、今までのんとは全然違う、おもろいのんができたわ」

リゾルトの[714]、そのディテールを拝見!

物資統制で簡素化された大戦モデルがベース。ウエストは28~40の10サイズ、レングスは30~36インチの4サイズ展開。W26~34インチが2万9700円。W36、38、40インチが3万800円(エスビープラニング TEL03-5774-8071)

尻ポケ上部のカンヌキ縫いが省略されているところまで大戦モデルを完コピ。「大戦モデルは工場によって形もバラバラなんやけど、714はシルエットがきれいな個体をベースにしてるんよ。股上も深いし、ヒップを包み込んでくれるようなシルエットに設計しとるから、大柄に人にも最適やで」

特徴的な幅広のベルトループもしっかり踏襲。「幅はきっちり1.8センチ。入れ物を入れないいうのもこだわりやね。入れると固くなって端が丸まらなくなるから、こういうグラデーションがかった色落ちが味わえなくなってまうんよ」

またウエストの革パッチも大戦モデルの見どころのひとつ。「洗濯していくうちにクシュッとシワがよっていくし、色も濃淡がついて、いい味に育ってくれるはず」

トップボタンには大戦モデルの象徴ともいえる、ドーナツ型の月桂樹ボタンを採用。「やっぱり大戦いうたらこのドーナツやん。ヴィンテージっぽい顔つきになるし、通っぽくてええやろ」

そして刻印なしの打ち抜きリベットまで踏襲しているのもマニアックなポイント。ちなみにコインポケットにリベットを備えていないのもヴィンテージ譲り。「細かいとこまで再現せな本物には見えへん」

【問い合わせ】
エスビープラニング
TEL03-5774-816

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 20235月号 Vol.194」)

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

中目黒の名店「PLEST」が仕掛ける、究極のデニムセットアップ受注会が開催中! シルバー925ボタンの圧倒的存在感を見逃すな

  • 2026.03.16

中目黒に拠点を構え、ヴィンテージへの深い造詣と現代的なエッジを融合させるブランド「PLEST(プルスト)」。彼らが放つ新作デニムセットアップの受注会が、3月15日(日)よりスタートしている。 デニムセットアップにシルバー925ボタンという選択肢を。 今回の目玉は、なんと贅を尽くした「シルバー925」...

今季のテーマは“Preppy in the Sun”! 春の到来にピッタリな「ゴールデンベア」のラインナップを紹介

  • 2026.03.18

デイリーなアメリカンカジュアルウエアを得意とする「ゴールデンベア」。“Preppy in the Sun”をテーマに掲げる今季のコレクションでは爽やかな風吹く春の到来を告げる、涼しげなラインナップを展開する。 フレンチリネンの着心地とオレンジが活きる春 主役は淡いオレンジのシャツ。フレンチリネンを1...

待望のカスタムオーダーが再始動!シルバージュエリーはメイドインジャパンにこだわりたい

  • 2026.04.01

ネイティブスピリットを宿したシルバージュエリーで多くのファンを魅了してきたARIZONA FREEDOM。2026年春夏シーズンより、待望のカスタムオーダーがついに再始動。既存のデザインをベースに組み合わせ次第でこれまでにない自分だけのオリジナルのシルバーを形にできるのが最大の魅力だ。熟練した職人に...

こだわりの最上級へ。リングを複数繋いで作られるブレスレットは、究極の贅沢品

  • 2026.03.17

創業から29年にして新たな局面を迎え、“地金から新たな素材を作り出す”という手法に行き着いた「市松」。『自在地金屋 無双』をその名に掲げて作られたブレスレットは、一点一点手作りでサイズのブレが生じるためリミテッドモデルとして製作。放たれるただならぬオーラは、職人の工夫と根気によるものだ。 誠実に地金...

革に銀!? カービングに鉱石を使って色彩を与える独自の技「ジ・オーア」の革ジャンとレザーアイテム

  • 2026.03.30

伝統的なレザー装飾技法であるカービングに鉱石を使って色彩を与える、アツレザーワークス独自の技、“The Ore(ジ・オーア)”。技術を磨き上げた匠が生み出す唯一無二のオリジナリティを紐解く。 伝統技法が交差する唯一無二の手仕事。 代官山にあるアトリエを拠点に、クラフトマンの繊細な手仕事が光るレザープ...

Pick Up おすすめ記事

理想を詰め込んだ名門・麻布テーラーの至極のブレザースーツ。まさにこれが長く愛用できる“一張羅”だ 

  • 2026.03.16

チープシックとは、ただお金をかけずにファッションを楽しむことではない。自分にとっての“一張羅”とも呼べる一着を持ち、長く愛用することこそがその真髄である。理想のデザインを具現化し、身体にも馴染む。パーソナルオーダーの名門・麻布テーラーで“とっておき”を仕立てよう。 麻布テーラーのオーダーメイドでチー...

円盤投げのアイコンが目印! アメリカ生まれの定番スウェット「DISCUS」ってどんなブランド?

  • 2026.03.19

1973年に誕生して以来、キャンパスや街の日常とともに歩んできた「ディスカス」。派手さはないが、気づけばいつも身近にあり続ける。そんな等身大のスウェットブランドの魅力を、ブランドの背景とアイテムから紐解いていく。 米国のリアルが育んだちょうどいいスウェット 1973年、アメリカ・ヴァージニア州で誕生...

別荘暮らしには憧れが詰まっている。1500万円以下から手に入るログハウスという選択肢

  • 2026.03.31

いくつになっても秘密基地のような存在にはワクワクさせられる。だからこそ“別荘”という響きに今なお心ときめくのかもしれない。趣味に没頭するのも何かに挑戦するのもいい。家族とまったり過ごすのも悪くない。BESSの家は、いい大人が目論むあれこれを叶える理想の空間だ。 編集部パピー高野が別荘暮らしを体験! ...

中目黒の名店「PLEST」が仕掛ける、究極のデニムセットアップ受注会が開催中! シルバー925ボタンの圧倒的存在感を見逃すな

  • 2026.03.16

中目黒に拠点を構え、ヴィンテージへの深い造詣と現代的なエッジを融合させるブランド「PLEST(プルスト)」。彼らが放つ新作デニムセットアップの受注会が、3月15日(日)よりスタートしている。 デニムセットアップにシルバー925ボタンという選択肢を。 今回の目玉は、なんと贅を尽くした「シルバー925」...

【VAN×2nd別注】スポーティなレタードカーティガンでひと味違うアイビースタイルを。

  • 2026.02.03

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【VAN×2nd】トラックカーディガン[レタードワッペンセット] 日本にアイビーの礎を築いたブランド、「VAN(ヴァ...