アメリカ製よりアメリカらしい、メイドインジャパンを着る。

昨今、メイドインジャパンのプロダクションは目を見張るものがある。〝アメリカ以上にアメリカらしいプロダクツ〟においては本家以上だ。その土台には、90年代に起こったヴィンテージレプリカブームで培われた経験やノウハウが確実にある。日本の生地や縫製技術に信を寄せるブランドたちのアイテムでコーディネイトした4スタイルを見ていこう。

1.清潔感あるホワイトコーデもメイドインジャパンで。

マスター&コー

エポレットや比翼仕立てなどM-51のディテールを踏襲しつつ、春めかしいリラックスしたモッズコートは、ワンサイズ展開にこだわっているとか。ストーンウォッシュ加工で雰囲気上手なこなれ具合だ。63800(マッハ55 リミテッド TEL03-5846-9535)

ヤングアンドオルセン ドライグッズストア

クタリとしたヴィンテージ調の柔らかさは、吊り編み機で編み立てた天竺生地によるところが大きい。ご存じの通り、現在、吊り編みができる昔ながらのループウィール機は世界中でも和歌山でしか稼働していない。9900(三角形 www.youngandolsen.com)

バンブーシュート

前身、後身ともに大胆なベンチレーション用スリットが設けられ、裏地はメッシュという、高温多湿の我が国のためのシャツ。奇天烈な企画を形にできたのは母国生産ならではの綿密なコミュニケーションの賜物。2900(バンブーシュート TEL03-5720-1677)

アワーク

セルビッジは何もインディゴとは限らない。岡山で織り上げられる高品質な耳付きのデニムはこんなナチュラルカラーも用意され、タック入りワイドテーパードというエレガントさにマッチ。26400(スマートクロージングストア原宿 TEL03-3406-0012)

ヤングアンドオルセン ドライグッズストア

某ミリタリー支給メーカーの軍需ボートシューズを、日本のムーンスター社の工場にて忠実に再現したもの。職人の手作業が仕上がりを左右するヴァルカナイズド製法は、やはり日本生産に美しさの軍配が上がる。16500(三角形 www.youngandolsen.com)

ヤエカ ライト

工具入れをモチーフとしたツールバッグは、ハンドル部などがジーンズのようにリベットで補強され、道具としての雰囲気が漂う。厚手のキャンバスは実はリネン混。軽く、ラフなシワ感が持ち味だ。27500[W50×H36×D26cm](ヤエカ TEL03-6426-7107)

2.本家に負けないアメトラコーデもメイドインジャパンにお任せあれ。

サウスウィック

アメトラ名門テーラーの伝統を、シップスが継承し話題に。USメイドも展開するが、こちらは尾州ウール謹製。紡績から加工まで一貫生産する工場で織り上げたプンタウール生地は、上質な光沢を宿す。71500(シップス 銀座店 TEL03-3564-5547)

コロナユーティリティ

タックインしやすい丈感のクラシックなBDシャツは、50年代のアメリカ製シャツがベース。ヴィンテージの雰囲気を左右するボタンなどの付属は日本の工場だからこそ取り揃えられているのだとか。28300( TEL03-6300-5043)

ポストオーバーオールズ

NYにて旧きよきワークウェアを甦えらせたブランドも、数年前より大淵氏の帰国に合わせ日本製にシフト。時代が変わり、ヴィンテージ風の生地やパーツの復刻がスムーズになったためだ。3800(ポストオーバーオールズ中目黒 TEL03-6303-2160)

アイヴァン

圧倒的な軽さを誇りながら、しなやかでタフ。βチタンは理想的なフレーム素材のひとつだが、加工難度から、日本の工場なくしてはこの繊細なデザインは適わない。さすがジャパンメイド。41800(アイヴァン 東京ギャラリー TEL03-3409-1972)

J.プレス オリジナルス

「ヘリテージ ストック プログラム」と銘打たれた、本国アメリカの伝統をジャパンメイドで受け継ぐ新ラインより。赤のドットはブランドロゴになっており、繊細なモノ作りが垣間見られる。12100(J.プレス&サンズ 青山 TEL03-6805-0315)

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2nd 編集部
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