1.「JELADO(ジェラード)」の44レザージャケット|デニムではなくレザーという新たな選択肢。
主に道具として誕生したアメリカンヴィンテージウェアをデザインソースとしながら、現代的にアップデートを遂げたモノ作りに定評があるジェラードより、新たなレザージャケットがリリースされた。ベースは通称“大戦モデル”と呼ばれる1940年代頃のデニムジャケット。
このデザインに約1.6mm厚のホースハイドを落とし込んだ。下地を薄茶に染めたのちに丘染めという手法で黒色をのせることにより、着込むと早々に下地の色が顔をのぞかせるダイナミックな仕上げ。さらにはボタンも青サビ加工がなされた月桂樹ボタンというこだわりようで、デニムジャケットと同様に着込むほどに独特の経年変化を味わうことができるのだ。
ほかにも背中の中央にハギの付くTバックと呼ばれる仕様になっているなど、ヴィンテージ好きの心をくすぐるディテールが随所に散りばめられている。スラックスにも合わせやすそうな懐の深さも物欲を掻き立てる要因のひとつだ。
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ジェラードフラッグシップストア
TEL03-3464-0557
2.「L’ARCOBALENO(ラルコバレーノ)」のスマートミニウォレット|収納力に富むミニマムデザインは、これからの時代の新定番。
ラルコバレーノは2008年に誕生したレザー小物を専業とするブランドで、すべての製品がイタリア国内の熟練した革職人によって作られている。ブランドの名はイタリア語で虹を意味し、代名詞でもある鮮やかな発色を連想させる以外にも、虹の架け橋のごとく、世界中に自社の製品が届くようにという願いが込められている。すべての製品に世界でもトップクラスの品質を誇るフランス・アルラン社のゴートレザーが使用されており、同社のゴートレザーは繊維密度が高く、丈夫でありながら軽いのが特徴。
写真のミニウォレットも大変ミニマムなデザインでありながら意外にも収納力は抜群。中央部分にある2辺が開いたフリーポケットは、二つ折りにした紙幣やレシート類の収納もしやすく、外側のポケットにはカード類を収納。外側にはコインケースも付属しているので、これひとつでメイン財布として使用が可能だ。収納力のあるミニマムなデザインは、キャッシュレスが叫ばれるこれからの時代に重宝するだろう。
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エンメ
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3.「XS BAGGAGE(XS バゲッジ フォー スティーブン アラン)」のショルダーバッグ|粗野な雰囲気はそのままに、ハイクオリティで復活。
知る人ぞ知るアメリカ生まれのバッグブランド、XSバゲッジ。古着店などでもあまり見かける機会は多くないが、1980年代~90年代にかけて、アメリカ製でオ ーセンティックなナイロン素材のバッグを作っていたブランドだ。それが2023年の春、生地・縫製ともに日本製に生まれ変わり、実名で復活を遂げることとなった。
デザインのベースにしているのは恐らく1980年代製だと思われる同ブランドのアイテム。ボディ部分からフラップまで一繋ぎのパターンで作られることにより、独特なフォルムを形成しているのが特徴だ。また通常は表側に付くブランドタグもあえて内側に移動させ、アノニマスな雰囲気を強めた仕上がりになっている。当時のナイロンバッグというと雰囲気は格好良いものの、生地や縫製のクオリティはお世辞にも良いとは言えない物が多い中、クラシックアウトドアの粗野な雰囲気はそのままに、ハイクオリティとなって現代に生まれ変わった。
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マルベリー
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4.「FAIRFAX(フェアファクス)」のカシミヤマフラー|色柄違いで狙いたい、コスパに優れたカシミヤマフラー。
去る2022年秋、セカンド本誌でニットタイを別注をしたフェアファクスは、実はカシミヤのマフラーにも力を入れていることをご存知だろうか。濃いネイビーとワインレッドという正統派トラッドな配色のこちらは、カシミヤ特有の上品な光沢と滑らかな手触りが特徴。定番のグレンチェックを大胆に拡大したデザインもコーディネイトの邪魔をせず、むしろ自然と様々なスタイルにマッチするからこそ、トレンドや気分に左右されずに長く愛用できるのだろう。
全長は180cmあるので様々な巻き方が楽しめるのも嬉しいポイントだが、驚くべきはそのコストパフォーマンス。カシミヤ100%のマフラーといえば4万円を超えるものも珍しくないなか、フェアファクスのカシミヤマフラーは税込み2万円を下回る。アイビー・トラッドの巻物を提案する同社らしく、物欲を掻き立てる柄や配色のものが多く展開されており、ついつい色違い・柄違いで手に入れたくなってしまう。
【問い合わせ】
フェアファクスコレクティブ
TEL03-6810-8330
5.「DENHAM(デンハム)」のレイザー MIJ54|ヴィンテージへの執念が究極の加工技術を生む。
国際的にも名高いデニム職人であるジェイソン・デンハム氏によって設立されたデンハムは2023年で15周年を迎える。「伝統を重んじ、しきたりを壊す」をコンセプトに掲げ、常識に捉われない製品作りで他とは一線を画すアイテムが生み出されている。
力強い縦落ちが特徴のこちらの一本も、実際に人に着せ、そこから出てくるヒゲを再現するために職人が手作業でシェービングやヒゲ加 工を入れ、本物のヒヴィンテージジーンズに近い形でメリハリ感を再現しているのだ。その後の洗い工程でも、通常であれば100本単位で機械に入れて洗うところを、こちらは5分まわして取り出し、乾燥させて様子を見て、そこからさらに加工石を追加したり…。と、その工程を20回前後繰り返し、ようやく1本のジーンズが誕生する。実際にヴィンテージジーンズを着用した際の表情に近づけるという執念が、圧倒的な存在感のある色落ちを生み出しているのだ。
【問い合わせ】
デンハム・ジャパン
TEL03-3496-1086
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2023年3月号 Vol.192」)
Photo/Yuco Nakamura
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