古着スタイリスト&編集部が大予言!? アウトドアヴィンテージ市場の未来とは?

  • 2023.03.26

パタゴニアとノースフェイスだけ探してたら時代遅れ!? 近年人気のハンティングやフィッシング系はもうじき枯渇するかと思えば、王道ブランドにも未評価の傑作がまだあったり。その先も見据えて、雑誌2ndの古着連載でお馴染みの古着スタイリスト・ハラダマナブさんと、2nd編集部副編集長のアメリカントラッド命の上田、20代断然革靴派の高野、大の古着好きの新米編集・ナマタメの4人で時間を気にせず語り合った。近い未来のアウトドア古着について考えよう。

8090年代のアウトドアものってまだまだ見逃されてる傑作があるよね?

上田くん 今回も大量にアウトドア系の古着を集めてもらって流石です! 最近90年代頃のアウトドア系がやけに気になるんですよ。

ハラダさん これまではあまりスポットライトを浴びてこなかったからね。実は隠れた名作だったり、ブランドが結構ある。

高野 配色が派手で目を引くアイテムが多いですね。

ハラダさん 派手なものも、そうでないものも含めてこの時代のアウトドア系はファッション性がすごく考慮されてて面白い。

通称ウォームアップジャケットと呼ばれる90sブルゾン。「ランズエンド」の3色切り替えモデル。 4900円(デザートスノー 下北沢1号店 TEL03-5790-9601)
ボディと袖に切り替えなく一枚のフリースで作られる。80s後期の「オービス」。 8580円(ミスターチャビー TEL03-6304-9566)
タートルネックが斬新なフリースは80sの「エディーバウアー」。 8580円(ピグスティa ⇌ zストア 渋谷店 TEL03-6427-3392)
80s「エル・エル・ビーン」のウールブルゾンは内側がチェック柄。1万780円(ピグスティa⇌zストア渋谷店 TEL03-6427-3392)
80s後期~90s初期のアウトドアウェアの代表的なカラーリング。「ウールリッチ」のアノラック。 1万7600円(ステップアヘッド原宿 2 TEL03-6427-5150)

ナマタメ 96年生まれの僕からしたら本当にファッションとして受け入れられていたのか、にわかに信じがたいです。

上田 確かに、その辺りも含めてリアルタイムを経験している原田さんに訊いてみたい。

ハラダさん 細かく把握してるわけじゃないけど、こういう色とか素材が流行ってたな~って思うよ。懐かしい!

高野 アウトドアブランド以外も、当時はこんな感じだったんですかね?

ハラダさん どのブランドもこういうテイストは持ってたと思う。

上田 それこそ90年代のギャップとかアバクロとかジェイクルーとかもこんなノリのものをつくってますね。

ナマタメ ありますね、アウトドア系かと思いきやってやつ、古着店でもよく見かけます。

ハラダさん やっぱり時代によって流行った色とかあるんじゃないかな。90年代っていってもアースカラーばっかりの時期もあったし、かと思えばカラフルなボーダーとか、ターコイズとかパープル系の発色も同時代っぽい。

高野 じゃあ、ここにあるカラフルなフリースとブラウン系の地味色なハンティングジャケットとかは同時代と言えども完全に並行してた訳ではなさそうですね。

上田 でも統一感あるよね。素材感やサイズ感でその時代の空気感は伝わってくるのかな。

脱アメリカ製による武骨じゃないミスマッチ感。

ハラダさん 80年代後半から90年代にかけての最もポピュラーな機能素材がフリース。それまで使われてたキャンバスとかウールが一気に化学繊維に変えられていった。だから必然的にこの時代のアウトドア系はフリースが多い。

90sの「オービス」はシューティングベストをフリースジャケットに! 1万6390円(デザートスノー 千葉 TEL043-225-9600)
レザー切り替えが洒落た00s「オービス」。2万5080円(ジャム)

上田 とくに気になったのがオービスのシューティングジャケット。衝撃を緩和する肩のガンパッチや弾を入れておくマチ付きの大きなポケットとか、往年のシューティングジャケットの意匠はちゃんとあるのに、ボディがフリース素材っていうアンバランスさがこの時代っぽくて面白い。

ハラダさん 昔からの素材を守り続けてるのもあるけど、やっぱり本来はアウトドア用だし機能として優れている最先端の素材を使うのが当然っちゃ当然だよね。生産国を見ても、アメリカからアジアの方に工場が移行するタイミングだし、その工場が慣れてる素材も積極的に使われていたんだと思う。

上田 だからか。この時代、デニムを使ったアイテムも多いですよね。例えばこのエル・エル・ビーンの裏地がネル素材になったデニムパンツとか、定番だけど意外と評価は低いかなって思ってて。

高野 それ古着屋をまわってると時々見ます!

ハラダさん エル・エル・ビーンのデニムアイテムってあのリーが作ってるものが多いんだよね。このパンツもよく見ると厚いレザーパッチだったり、バツカンヌキとか、バックポケットの型もリーと全く同じ。

ナマタメ そう言われてみると、そうですね!

「リー」製に違いないチェックネルライニングが付く「エル・エル・ビーン」のジーンズ。9790円(フォヴォス TEL03-3797-5822)

ハラダさん このアイテムの何が良いって、本家のリーでは売ってないところだよね。裏地のチェックネルとか、絶対ないでしょ。

高野 裏地がネルだけじゃなくて、シャモアのものもありますよね、黄色とか、緑とか、アクセントにもなって可愛いなっていつも見てます。

ハラダさん 黄色いいね! 僕もほしい!

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部