80~90年代のアウトドアものってまだまだ見逃されてる傑作があるよね?
上田くん 今回も大量にアウトドア系の古着を集めてもらって流石です! 最近90年代頃のアウトドア系がやけに気になるんですよ。
ハラダさん これまではあまりスポットライトを浴びてこなかったからね。実は隠れた名作だったり、ブランドが結構ある。
高野 配色が派手で目を引くアイテムが多いですね。
ハラダさん 派手なものも、そうでないものも含めてこの時代のアウトドア系はファッション性がすごく考慮されてて面白い。
ナマタメ 96年生まれの僕からしたら本当にファッションとして受け入れられていたのか、にわかに信じがたいです。
上田 確かに、その辺りも含めてリアルタイムを経験している原田さんに訊いてみたい。
ハラダさん 細かく把握してるわけじゃないけど、こういう色とか素材が流行ってたな~って思うよ。懐かしい!
高野 アウトドアブランド以外も、当時はこんな感じだったんですかね?
ハラダさん どのブランドもこういうテイストは持ってたと思う。
上田 それこそ90年代のギャップとかアバクロとかジェイクルーとかもこんなノリのものをつくってますね。
ナマタメ ありますね、アウトドア系かと思いきやってやつ、古着店でもよく見かけます。
ハラダさん やっぱり時代によって流行った色とかあるんじゃないかな。90年代っていってもアースカラーばっかりの時期もあったし、かと思えばカラフルなボーダーとか、ターコイズとかパープル系の発色も同時代っぽい。
高野 じゃあ、ここにあるカラフルなフリースとブラウン系の地味色なハンティングジャケットとかは同時代と言えども完全に並行してた訳ではなさそうですね。
上田 でも統一感あるよね。素材感やサイズ感でその時代の空気感は伝わってくるのかな。
脱アメリカ製による武骨じゃないミスマッチ感。
ハラダさん 80年代後半から90年代にかけての最もポピュラーな機能素材がフリース。それまで使われてたキャンバスとかウールが一気に化学繊維に変えられていった。だから必然的にこの時代のアウトドア系はフリースが多い。
上田 とくに気になったのがオービスのシューティングジャケット。衝撃を緩和する肩のガンパッチや弾を入れておくマチ付きの大きなポケットとか、往年のシューティングジャケットの意匠はちゃんとあるのに、ボディがフリース素材っていうアンバランスさがこの時代っぽくて面白い。
ハラダさん 昔からの素材を守り続けてるのもあるけど、やっぱり本来はアウトドア用だし機能として優れている最先端の素材を使うのが当然っちゃ当然だよね。生産国を見ても、アメリカからアジアの方に工場が移行するタイミングだし、その工場が慣れてる素材も積極的に使われていたんだと思う。
上田 だからか。この時代、デニムを使ったアイテムも多いですよね。例えばこのエル・エル・ビーンの裏地がネル素材になったデニムパンツとか、定番だけど意外と評価は低いかなって思ってて。
高野 それ古着屋をまわってると時々見ます!
ハラダさん エル・エル・ビーンのデニムアイテムってあのリーが作ってるものが多いんだよね。このパンツもよく見ると厚いレザーパッチだったり、バツカンヌキとか、バックポケットの型もリーと全く同じ。
ナマタメ そう言われてみると、そうですね!
ハラダさん このアイテムの何が良いって、本家のリーでは売ってないところだよね。裏地のチェックネルとか、絶対ないでしょ。
高野 裏地がネルだけじゃなくて、シャモアのものもありますよね、黄色とか、緑とか、アクセントにもなって可愛いなっていつも見てます。
ハラダさん 黄色いいね! 僕もほしい!
- 1
- 2
関連する記事
-
- 2024.11.15
2nd最新号発売中。今回は2nd流アウトドアスタイルを大特集!