革靴好きが喜ぶ、磨いた分だけ応える革。
工藤 新作のワインハイマーは磨くことでより美しさが際立ちます。そこで今回は「リファーレ」の松木さんに実際に磨いてもらおうと思って来ました。よろしくお願いします!
松木 よろしくお願いします。我々もワインハイマーは取り扱いのある革で、美しい穿きジワや、味わい深いエイジングを楽しめる「玄人好みの革」と言った印象です。
工藤 「靴磨き」という目線から見ても、いい革なんですか?
松木 きめ細かなツヤが綺麗に出ます。また、革の強度が高いので磨くことによる革へのダメージも気にしなくて大丈夫です。
工藤 この状況で言うのもなんですが、この靴を履いてもらえるなら、ビカビカにするというよりも「多少ラフに扱ってる」ぐらいに留めておいてほしいんですよね……(笑)。
松木 実は僕も同意見ですよ (笑)。そもそもデザインがややラギッドでカジュアルなので、ポリッシュなど艶を出すための磨きよりも、「通常のお手入れ」 ぐらいラフな磨き方のほうが合っていると思います。逆に言えば、それぐらいの磨きでも美しい艶感が出てくれると思いますね。
工藤 だんだんとツヤがでてきましたね!
松木 磨いていて思いましたが、コシのあるしっとりとした革で、履き心地もよさそうですね。かかと部分もしっかり足を包み込むように曲線を描いた作りになっていて「疲れにくそうだな」とも思いました。
工藤 革と関係ないところまで褒めてもらってありがとうございます(笑)。
松木 ハイ! 磨き終わりました。10分もかかってないですかね。それでもこんなに綺麗になりました。
工藤 すごい! ピカピカ! いますぐ履いて帰りたいぐらいです(笑)
アメトラ映えするドレス&カジュアルの塩梅。
ネイビーブレザー、チルデンセーター、チノパンという直球アメトラスタイルを、ワインハイマーレザーの光沢感がエレガントに引き締める。しかし、デザイン自体はあくまでアメリカンな要素を多分に含んだカジュアル靴であり、外ハトメ&外羽根のラギッドな意匠も休日向き。
このどちらにも振れる塩梅が今回の新作シューズ最大の魅力である。履き心地をグンと向上させるハーフラバーソールも嬉しい。
【SHOP DATA】
リファーレ 恵比寿
東京都渋谷区恵比寿南 2-7-1
TEL03-5768-1373
営業:12:00~20:00
休み/水曜定休
最高級の称号を持つワインハイマー社謹製。
創刊から休日服としてのアメリカントラッドを提案し続けてきた「セカンド」。断然革靴派を謳う雑誌にとって、ウィールローブのような直球カジュアル靴は大好物だ。そんな同ブランドは、これまでラギッドなクロムエクセルレザーをメインに採用していたが、今季ワインハイマー社のボックスカーフを使った新作をリリース。
ワインハイマー社は、ドイツの名門タンナー「カールフロイデンベルグ」のレシピと技術を受け継いでおり、玄人の革靴好きにこそファンが多い。同社の革はいまだカーフのなかでも最高級とされ、上品な光沢感と美しい履きジワが特徴。アメトラはもちろん、JKTスタイルとの相性はさらに向上した。
HEAVY STITCHING MOC(右)
今回の3型のなかで、もっともカジュアルなモックトゥタイプ。「オーソペディックシューズ」という矯正靴をベースに作られ、カジュアルパンツとの相性は抜群。5万7200円
PLAIN TOE DERBY(左)
トゥ側とヒール側のパーツが分かれているダービー型は、よりカジュアル寄りな印象。ミリタリーサービスシューズもこの形で、ほんのすこしラギッドな顔つきでもある。5万7200円
PLAIN TOE BLUCHER(下)
トゥからかかとまで、ひとつながりの仕様で剥ぎの少ないクリーンなルックスは、カジュアルスタイルのドレスアップはもちろん、ドレッシーなスタイルでも真価を発揮。5万7200円
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
【問い合わせ】
トライ・アップ
TEL03-5824-3190
(出典/「2nd 2022年12月号 Vol.189」)
Photo/Norihito Suzuki, Yuta Okuyama Styling/Yuzo Nakamura Hair&Make/Daisuke Yamada Text/Shuhei Takano
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