1.街と山をつなぐ靴! チロリアンシューズ
山岳靴としての出自をもちながらも、そのアイコニックなデザインがファッション界を賑わす注目株。山岳部をフィールドとする登山靴やトレッキングシューズと、平たく舗装されたアスファルトを歩く靴は全く異なるが、その2つをつなぐ唯一無二の存在が、チロリアンシューズだ。
パラブーツのモジーン
パラブーツの元祖チロリアン。カカト側に入った3本の縫製ラインは、登山によって減りやすかった部分に布や革などをあてて着用されていたというルーツに基づくディテールをデザインとしていまに残す。
エッジ部分からせり出したウェルト(靴の周りを縁取るように縫い付けられた細い帯状の革の部分のこと)によって、水や砂などの侵入を防ぐ、古くから伝わる「ノルヴェイジャン製法」。
曲線によって描かれた特徴的なモカシン部分は縫製部に一枚革をかぶせることによって、防水性を高めている点はチロリアンシューズならではの意匠。パラブーツのモジーン7万3440円
【問い合わせ】
パラブーツ 青山店
TEL03-5766-6688
ゴローのチロリアンシューズ
足の様々な箇所の計測に始まるゴローの靴作り。セミオーダーも可能で、左右差なども考慮した個人の足に合わせたサイズで製作してもらえ、ハンドメイドの魅力を感じられる。ソールとの結合製法はステッチダウン。
現在も変わることなく針と糸を使って、ハンドメイドで縫製されるモカシン。その均一に並ぶ美しいラインは、まさに職人技そのもの。ゴローのチロリアンシューズ2万9160円
【問い合わせ】
ゴロー
TEL03-3945-0855
2.多様な収納ポケットが街に映える! ハンティングジャケット
機能性に優れたディテールを各所に装備した、狩猟大国アメリカ由来のハンティングウエアが“機能美”として受け入れられ、ファッションの1つとしてリリースされている。狩猟用のポケットを何に使うか考えるのも楽しい。
ヒンソンのハンティングジャケット
1923年にアイオワ州ウォータールーにて、生地やレザープロダクトの生産をスタートさせたヒンソン。1940年代前後にハンティングウエアやグッズのトップブランドとして成功を収めた。こちらは’40~’50年代頃のボディガードネームが付く一着。
銃弾ホルダー:シェルループと呼ばれるショットガンの弾を個別に収納できるループ。このようにフラップで覆ったり、ポケットの中に装備する仕様も存在する。
ガンパッチ:獲物を狙う際に銃床を肩に押し当てて固定させるための仕様。銃が滑らないようにするために、補強を兼ねて生地を当て、2重にした上でステッチを入れている。
フロントポケット:撃つ直前の数発はループに入れるが、ループに入れる前の大量の予備の弾丸を入れるための大きな「シェルポケット」というディテール。マチが大きく取られているので、たくさんの物を入れられる。
ゲームポケット:捕えた獲物を携帯するための大型ポケット。背中の外側に付く山形のポケットは「ヒンソン」の人気ディテール。襟下のスナップボタンを外せば裾まで開く。ヒンソンのハンティングジャケット2万7864円
【問い合わせ】
ステップアヘッド
TEL03-6379-4394
いかがだろうか? 「アーバンヘビーデューティ」という言葉を初めて聞いたという方も多いと思うが、実はこのスタイル、都会的でありながら機能性も抜群という優れものなのだ。今季流行を追いかけたいなら、ぜひいつものコーディネートに、「機能美」アイテムを取り入れてほしい。使い込むと味もでてくるので、自分だけの特別なアイテムにしやすいのも魅力だ。山にも狩猟にも行けちゃうタフでお洒落な逸品がほしい方は、まずはひとつ手に入れてみてはいかがだろう?
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