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人工衛星経由であなたの命を助けるApple Watch Ultra 3、熟成進んだApple Watch Series 11

  • 2025.09.17

今年のApple Watchは、Apple Watch Ultra 3、Apple Watch Series 11、Apple Watch SE3というラインナップに。発表会の冒頭に緊急通報やヘルスケア機能のムービーが流れたことから分かるように、Apple Watchは人々の命を守るデバイスになりつつある。今週末、9月19日に発売されるApple Watch Ultra 3とApple Watch Series 11を試用する機会を得たのでファーストインプレションをお届けしよう。

この記事は、発売に先行して貸与された機材と、発表会での取材を元に執筆している。

全モデルS10搭載。Ultra 3のディスプレイ領域が拡大された

まずは、ハードウェア的な概要を解説しよう。

今回、Series 11は、昨年のSeries 10と同じS10チップを搭載している。アップデートタイミングの都合で、Ultra 2はS9、SE8はS8だったが、今年のアップデートではすべてS10に統一された。実はこれまでも名称は変わっているが、内容はあまり変わっていないということもあったので、Watchのチップセットは毎年更新するほどアップデートは大きくないのだろう。Apple Watchには、iPhoneに搭載されるAシリーズチップを簡略化したSシリーズチップが搭載されるが、最初の数年は進化が激しく、その後、S6〜S8世代はしばらく同等のチップが使われ、次に大きな変化があったのはS9、そしてS10でも進化があったようである。

S10は十分な性能を持っているという判断なのか、今年はスタンダードモデルのチップセットにはアップデートなしである。全モデル同じチップセット搭載ということはSE3はずいぶんお買い得な端末ということになる。

スタンダードSeriesのケースサイズは、初代〜Series 3、Series 4〜6、Series 7〜9、Series 10〜11で同じサイズとなっている。Apple Watch Ultraは、Ultra 1〜2は同サイズ。3はケースは49mmと同サイズだが、フチが少し狭くなって、ディスプレイサイズはわずかに大きくなっている。

左がUltra 3、右がUltra 2。縁の黒い部分が狭くなっている。

Apple Watch SeriesとSEは今回サイズは変わらない。

Apple Watch Ultraのチタンケースは、従来は鍛造されたアルミの塊から削り出していたが、今回からはリサイクルチタニウムの粉体を3Dプリンターから出力し、それを削り出したということである。

ちょっと調べてみると、3Dプリンターから出力した粉体の金属を焼成し、金属だけの塊から削り出すという製造方法があるようだ。大きなチタンの固まりから削り出すより無駄が少ないようだ。強度は変わらないとのこと。

全モデルに5Gモデム、Ultraに衛星経由の緊急SOS機能搭載

今回大きく変わったのは通信関連だ。

まず、なんといってもApple Watch Ultra 3には衛星経由の緊急SOSが搭載されている。こんなに小さい製品に衛星との通信システムを搭載するのは相当苦労があったと思われる。

Apple Parkでデモをしてもらったが(実際に緊急通報にはかからないデモ)、まずは緊急通報を行う。すると、怪我をしているかどうかなど、いくつかの質問がある。

そして衛星を探し始める。ディスプレイの指示に従って向きを変える必要がある場合もある。もし動けない状態だったら……とか思わなくはないが、こんな小さな端末ひとつで衛星と通信できるようになるなんて、魔法のようだ。これでまた、遭難や事故でこれまで助けられなかったような人を助けられるようになるかもしれない。

もうひとつの驚きは、Apple Watch Ultra 3、Series 11、SE3の全モデルに5G LTEのモデムが搭載されたことだろう。この小さな端末と、限られた電力で5G通信が可能なのは驚きだ。

その他、Ultra 3のディスプレイの視野角が拡大されたり、Series 11のIon-Xディスプレイガラスの強度が上がったり、SE3に常時点灯ディスプレイが搭載されたりと、全体的に細かい部分の性能向上が行われている。

また、外見からは分からないが、Ultra 2までは鍛造チタニウムを切削して生産していたが、Ultra 3は粉体化したチタニウムを3Dプリンターで出力し、それを切削して製造しているという。強度は従来モデルと変わらないのだそうだ。

『高血圧通知』と『睡眠スコア』

ヘルスケア関連の機能は大きく2つ追加される。

ひとつは、高血圧通知。

これは実際に血圧を測るわけではなく、光学式心拍センサーで、心拍に対する血管の収縮を取得、分析して判断する仕組みになっている。1カ月分のデータが必要でそれを総合的に判断して通知する仕組みになっているそうだ。対応機種はUltra 2以降、Series 9以降。新しいSE 3は対応しない。

高血圧が原因、もしくは遠因で亡くなる人は非常に多いが、本機の通知により、高血圧である可能性を知り、医療機関を受診するというような使い方が想定される。日本の場合、多くの人が健康診断を受けて、自分が高血圧のリスクがあるとういうことは年次の健康診断で知ることができるとは思うが、世界には定期的に健康診断を受ける習慣がない人も数多くいる。そういう人に高血圧の可能性があることを知らせることには意義がある。

ちなみに、この機能、現時点では日本ではローンチされておらず、年内公開予定とのアナウンスがあった。おそらくは許可申請の問題だと思われる。

もうひとつは睡眠スコアの表示だ。従来、Apple Watchは睡眠の状態を計測しつつも、それがどういう状態かをアドバイスすることを避けてきたのだが、知見が貯まったのか、今回は点数化することにしたようである。

こういう記事を書きながら、恥ずかしいのだが、USの発表会から帰国してからずっと締切に追われており、朝方に就寝して4〜5時間寝るという習慣が続いているので、睡眠スコアは32点という低得点をマークしてしまった。これに関しては、またゆっくり寝られるようになったらレポートしたい(笑)

新しいウォッチフェイスも追加

ウォッチフェイスもいくつか新しいものが追加されいてる。

Apple Watch Ultra用に用意された新しいウォッチフェイスは『Waypoint』。

こちらはライブコンパス機能を持ち、ウェイポイントに対しての自分の位置を表示してくれる。文字盤の周囲に表示されているのがウェイポイントだ。

iOS 26用として新たに2つのウォッチフェイスが用意され、こちらは全モデルで使える模様。

ひとつはLiquid Glassと同じ表示アルゴリズムを利用した『Flow』というウォッチフェイス。透明な数字が、背後にあるうごめく光を透過するデザインになっている。

もうひとつは、『Exactograph』。

普段は丸い時計なのだが、タップすると分のリングと、秒のリングが広がって、巨大な帯となって動き続ける。非常にユニークなウォッチフェイスだ。

誰もが注目するような大きなアップデートはなかったかもしれないが、いまやApple Watchは常時アップデートされて進化する存在となっている。気になった時が買い時だ。

(村上タクタ)

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