太さ、文字幅が自由に変えられる初のフォント
手書き文字の看板などがあり、活字や写植があり、そしてデジタルフォントが作られてきた。デジタル化は誰もが簡単に、美しいデザインを作ることを可能にしたが、逆に表現の幅を狭めていた部分もある。
ポスターや看板などが手書きだった時代、そのスペースに合わせて絶妙に職人技で文字を描く人たちがいたが、デジタルのデザインでは、実はこういうことが難しかった。
これまでのデザインアプリでも、文字の幅を変えたり、太さを変えたりはできたが、実は幅を変えると線の幅が縦と、横で不ぞろいになっていた。たとえば、文字自体の横幅を130%にすると、横線に対して、縦線が130%になっていたということだ。
この問題に対応し、百千鳥の場合は、文字自体の幅を変えても、線の幅は変わらない。
つまり、決められたスペースに思った幅、太さの文字を嵌め込めるようにした初めてのフォントが、『百千鳥』(ももちどり)というわけだ。
小さな鳥がたくさん集まってる様子のようだということで、『百千鳥』という名前になったそう。
これまでの日本語フォントでは難しかった、ご覧のようなスペースにピッタリと幅や太さを調整したデザインを行うことができる。
動作を見てもらうのがいちばん分かりやすい……ということで、こちらの動画をご覧いただきたい。
初の日本語2軸バリアブルフォント『百千鳥』は、このように動作します。動画でご覧下さい。#アドビ #Adobe #フォントの日 #百千鳥 pic.twitter.com/xugc03u2OH
— ThunderVolt(ガジェットとテクノロジーのメディア) (@ThunderVolt_mag) April 10, 2024
この機能を実現させるために、4つのフォントマスターをデザインし、実現したとのこと。途方もない労力のかかる作業だ。
特に中心となるフォントを作らずに、中心のスクエアな状態のバランスをイメージしながら、細い、太い、ワイド、縦長……の4種類のマスターをデザインするのは至難の業だったそうだ。
ローンチは、対応可能にアップデートされたIllustratorなどのアプリケーションなどと一緒にするため『近々』とのこと。
少しレトロな感じもするが、モダンなデザインの中に組み込めば、親しみやすい個性的なデザインが可能とのこと。
リリースが楽しみだ。
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おまけ。
西塚さんのデザインらしく、百千鳥にはカラーの鳥の絵が用意されていて、この鳥、バリアブルの機能を使って動くようになっている。動画でどうぞ。
ちなみに、西塚さんのデザインらしく、百千鳥にはカラーの鳥の絵が用意されていて、この鳥、バリアブルの機能を使って動くようになっている。
動画でどうぞ。#アドビ #Adobe #フォントの日 #百千鳥 pic.twitter.com/I2onBaxHnr
— ThunderVolt(ガジェットとテクノロジーのメディア) (@ThunderVolt_mag) April 10, 2024
(村上タクタ)
詳しくは、こちらのYouTubeライブをどうぞ。
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