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これは簡単、便利! 1枚10.5円からの写真補正ツール “Evoto”

正直なところ、このEvotoの発表会に呼ばれた時には、「写真補正ならPhotoshopでいいじゃん。そのPhotoshopでも使い切れてないのに……」と思っていた。しかし、実際にEvotoを使ってみたら、その簡単さ、便利さ、効果の大きさに驚いた。今時のサブスクではなく、1枚10.5円からと、従量制なのも気軽に使えて最高。

誰だって、ちょっと補正したいことはある

実際のところ、筆者は、あまり写真の修正はしない。

我々メディアは報道に近い側面もあるので、あまり取材した人の顔を『事実と違う』ようには加工できないからだ。とはいえ、取材対象の方が女性だったりして、お肌の調子がよくないのかニキビが目立ったり、照明の加減でほうれい線が強調されていたりすると、「このまま載せるのはちょっと申し訳ない……」ということで、少々補正することはある。とはいえ、私があまりPhotoshopを使いこなせていないこともあって、写真が適切に見られるように明暗や彩度の補正はするが、人物自体を加工することはありない。

また、カメラやスマホのカメラ機能のレビューの場合、写真を加工してしまうとカメラ性能が正確に伝わらないので加工はしない。

プライベートの写真を加工することもあまりない。

しかし、Evotoを使ってみて、この便利さなら状況によってはちょっと使ってみるかも……と思った(私の仕事柄、どういうシチュエーションで使うのかは少々悩むけれど)。

多くの写真を加工したいアマチュア、セミプロに

Evoto
https://www.evoto.ai/

Evotoは2020年創業のシンガポール発AIベンチャー企業。つまりまだ創業わずか4年の新興企業だ。現在従業員数は350人で、アメリカ、EU、日本、韓国をはじめ、約50カ国でサービスを展開しているという。昨年6月に日本法人発足。日本での広報、サポートを強化しているという。

Evotoは『Evolution of next photo editor』の略だそうだ。

Evotoについて説明してくれたのは日本法人Truesight代表のウィリアム・ワンさん。

プロ用ということだが、プロにもいろいろある。たとえば、我々雑誌メディアや報道は、あまり人の顔を補正したりはしないと思う。ただ、人の顔をより美しく、清潔感があるように仕上げなければいけない職業もある。

Evotoのイメージするユーザーはこんな感じなのだそうだ。

写真スタジオや、ブライダル、広告などはまさにそういう感じだ。コスプレイヤーなども利用価値が高いそうだ。逆に広告写真や、写真家はもっと緻密に加工しなければならない人も多いのではないだろうか? つまりは、それなりに大量の写真を並列して加工しなければならない職業カメラマン……ということになるのではないだろうか。

魔法のようにシミ・そばかすは消えるが、肌の質感は損なわれない

Evotoが使ってるAIは生成AIではなくて、いわゆるその前の世代のAIなのだそうだ。生成AIだと、演算量が多いので、端末側で演算できず、一度サーバーに送って加工しなければならない。それだと、大量の写真を加工するのに、レスポンスが悪い。だから、ローカルで処理できる旧来のAIを使っているのだそうだ。

特に、一番効果が明らかなのが、肌のコンディションの補正だ。シミ、そばかす、ニキビなどをスライドバーで効果の適用量を調整しながら消すことができる。

これが、驚くほど扱いやすくて、効果的なのだ。

Photoshopのように範囲選択してマスクを作ったりする必要はない。ただ、スライドバーを動かすだけで、適用できるのだ。しかも、肌らしい質感は保持されており、解像度の高い画像でも肌が極端にツルツルになってしまうこともない。

全部消すと不自然になってしまうそばかすなども、微妙に残しながら消すことができるので、まるで上質なファンデーションでマスクして、でもうっすら透けて見えている……ぐらいの感じに仕上げることができる。

また、特定の人物をAIで認識させることができるので、その人物には同じ効果を適用する……ということが可能になる。

たとえば、連続で家族写真を何枚も加工する時に、お母さんについては、目尻の小じわとほうれい線を少し消す……という処理を、1枚でキッチリ行えば、他の写真でも同様に行ってくれるのだ。これは同じモデルを使った写真を何枚も撮るようなシチュエーションでも非常に便利だ。

使用頻度が低くても損しない価格体系

さらに助かるのが、その価格体系だ。

サブスクになると、使わない時も、使う時もお金を払わなければならないので、加入するか加入しないかですごく迷うことになるが、Evotoは従量課金。お試しは5枚まで無料。最低で1万2600円を払えば1200枚分のチケットが提供される。書き出しをしない限りチケットは消費されない。同じ写真ならば試行錯誤しながら少しずつ加工して、何枚か書き出してもチケットは1枚分しか消費されない。

たとえば、筆者のようにたまにしか写真を補正しない場合にも、1万2600円を払っておけば、何年かかっても1200枚の写真を出力するまでは使うことができる。使用頻度にもよるが、ある意味サブスクより安心だ。

また、企業プランもある。

まずは、試しに使ってみても無料だし、5枚までは無料で出力できる(出力するまでは、薄い透かしが入っている)。一度、試してみることをお勧めする。

Evotoダウンロード
https://www.evoto.ai/download

実際に筆者が使ってみた記事はこちら。

手軽で効果的な写真補正ツール “Evoto” 使ってみた

手軽で効果的な写真補正ツール “Evoto” 使ってみた

2025年10月27日

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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