あなたの穿いているデニムは右綾? 左綾? デニム好きなら知っている右綾と左綾の違いを知る

デニム好きなら一度は耳にしたことがある「右綾」と「左綾」。しかし、その違いをきちんと説明できる人は意外と少ない。綾目の向きが変わるだけと思われがちだが、実は生地の風合いや色落ち、さらには着心地にまで影響する奥深い要素なのだ。

右綾と左綾の基本比較

一般的なZ撚りの糸では、右綾は経糸の撚りを緩め、左綾は締める方向に働く。それによって色味や強度、色落ちにも違いが表れるのだ。左右の生地を見比べ、その個性をチェックしよう。

[左綾]

綾目の向きが左上がり

前から見て右にねじれる

[右綾]

綾目の向きが右上がり

前から見て左にねじれる

●ワンウォッシュ後の表情
左綾:経糸が締まり、緯糸の白場が残って全体に黒っぽく見える
右綾:経糸がほぐれて膨らみ、隙間が詰まって全体に青みが増す

●色落ち傾向
左綾:経糸が前に出やすく、線落ちしやすい
右綾:凹凸が出るため点落ちしやすい

●着心地
左綾:生地にゆとりが生まれ、柔らかくて穿き心地がいい
右綾:ハリ・コシが出やすく、凹凸感のあるタッチ

●選ぶポイント
左綾:しなやかで柔らかいから、着心地で選ぶなら左綾
右綾:ハリと強度があるから、タフに穿くなら右綾

ヴィンテージで見る色落ちの違い

染料の違いや個体差があるため同条件での正確な比較はできないが、実際のヴィンテージのLeeとLevi’sをじっくり比べると、綾目の向きによる色落ちや表情の違いが見えてくる。

ヴィンテージLee [左綾]

Leeに代表される左綾は、経糸が洗いによって締まり、表面に出やすいため、縦方向の線落ちがはっきりと目立つ。ヴィンテージのLeeは顔料を含む染色により青みが強く見える傾向があるが、ピュアインディゴで染められた左綾の場合は、黒さを残したまま、じわじわと色落ちしていく。

ヴィンテージLevi’s [右綾]

洗いによって経糸がほぐれて膨張し、生地の目が詰まることでハリが出やすい。そのため、表面に豊かな凹凸が生まれ、縦方向の線よりも点状のアタリが目立つ。ヴィンテージLevi’sは、ピュアインディゴによる深い黒みを残しながら、穿き込むほど濃淡のある色落ちへと変化していく。

新作トピック

ド詰めで無理やり凹凸感を出した生地ではなく、当時の生地感を再現した、柔らかくゆとりのある風合いが特徴。右綾と左綾の違いを、色落ちだけでなく着心地からも体感できる。限定受注販売で、左綾モデルは今季初登場した。ジャケット63,800円、パンツ46,200円(デニムセラー Tel.03-5726-9265)

新しい取り組みとして注目を集める、DUDE BUNCHの大戦モデル

[左綾]

[右綾]

手がけた人物・・・デニムセラー店主/栗原健治さん

「日本の素晴らしいデニム商品を貯蔵する場所」として、厳選した国産デニムなどを扱い、YouTubeでもデニムの知識を発信している。

(出典/「Lightning 2026年8月号 Vol.388」)

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