アメリカの偉そうな椅子。「トーマスビル」のラウンジチェア

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介! 今回は、「最近、PC2台を持ち歩かないで済む仕事環境を整備した。iPad AirとモバイルモニターをPC2台にリモートアクセス。荷物が軽くなって、肩コリが治っちゃったよ」と語るライトニング編集長・松島親方がお届け!

トーマスビルのラウンジチェア

通算3脚目となる愛用のポロックチェアが壊れた。ヴィンテージゆえにパーツの劣化などの対処に苦労してきたが、先代に続き、3代目も再起不能に。懲りずにポロックチェアを探していたのだが、このジャンルも高騰は否めない。もう手が出せない。

代わりを探していたら、ときめきの出逢い。たいしてお金を持っていなかった青春時代に、「いつかは偉そうな椅子に座れるようになってやる!」って言ってたことを思い出す。革、木、フカフカ、ハイバック……。若者らしい浅はかな「偉そうに見えるポイント」はいくつかあった。それらを全てクリアした椅子。しかも大好きなネイビーブルーの革。

トーマスビルってブランドを調べてみると、1904年に「トーマスビル・チェアカンパニー」としてノースカロライナ州で創業。これは1990年代のもので、最後期のアメリカ製。無垢の木製フレームに中古ならではの小傷はあるが、使用に不都合はない。5本足はデスク用ではなく、ラウンジ用として当時販売されていたようだが、デスク用として使い始めた。

ポロックチェアこそが最高の(居眠りしやすい)デスクチェアだと信じていたが、アメリカらしい、クラシックデザインも、よく眠れそうだ。久しぶりにキューバ産の葉巻でも買って来ようかな。

20世紀のアメリカを代表する家具ブランド「トーマスビル」。ノースカロライナ州の自社工場で製造され、全米各地にショールームを構えていたが、大衆向けと言うよりは上流向けの量産家具。海外製家具との価格競争に敗れ、重厚家具の需要が減ったことで2014年に製造を完全に終了。現在はブランド名は残るが、実施的には海外製の別物に。1950年代から1970年代が黄金期だったが、1990年代になるとレザーのエグゼクティブチェアが象徴的なプロダクツに。

座面の底に貼ってあった製造管理ラベルから1999年の4月9日に出荷されたものだとわかる。20世紀なら、ヴィンテージと呼んでいい?

美しい曲線に削られたウッドアーム。ダークなブラウンとネイビーレザーのコンビネーションが重厚感を生み出す。

キャスターのカバーはブラス製。「ちゃんとした家具」を量産していたことが、こんなパーツからも伝わってくる。

(出典/「Lightning 2026年5月号Vol.385」)

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松島親方
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松島親方

買い物番長

『Lightning』,『2nd』,『CLUTCH Magazine』男性スタイル&カルチャー誌の統括編集長。ロンドンのセレクトショップ「CLUTCH CAFE」のプロデューサーも務める。 物欲を満たすためには海をも越え、全地球規模で買い物を楽しんでいる。
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