「BILTBUCK」の444と269
今まで俺は、何足のエンジニアブーツを履いてきたのだろう。
ライトニングに入った頃はロガーなどのレースアップブーツも履いていたが、ここ20年くらいは靴紐のないエンジニアやペコスなどのプルオンしか履いていない。だってラクなんだもん。座敷の居酒屋、海外出張時の飛行機……エンジニアの脱ぎ履きのしやすさは、マジでクセになる。
今回、俺のYouTubeチャンネル『モヒカン小川のレザーチャンネル』で、エンジニアの履き比べを始めた。
ビルトバックの444と269。なぜビルトバックなのか。それは一つのブランドから何種類ものエンジニアをリリースしているから。そんなブランドを、俺は他に知らない。444は渋鞣しのホースバット、269はクロム鞣しのステアハイドのガラスレザー。きっと、履きこむほどにアジの出方に違いがあるに違いない。
最初、1週間ごとに履き替えようと思っていたが、それだとなかなかアジが出ない。とりあえず、444をまず履き込み、ある程度アジが出たところで269を履くことにする。この444を履くこと1か月、いやぁ実によく歩いた。
12日間のアメリカ出張、エアショーや航空博物館、アンティークモールや観光まで、1日平均1万3000歩ほど歩いた。でもまだそんなにアジは出ない。日本に帰ってきて、永井荷風の随筆『日和下駄』よろしく、浅草や東向島をのんびりと歩く。2足のエンジニアのアジがうっすら出た頃、またここで途中経過を発表したいと思う。
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444や269をはじめ、数種類ものエンジニアブーツを展開するビルトバック。それぞれにラストも変え、個性的なモデルをラインナップしている。ラストと革質が変われば、雰囲気は全く変わる。初心者には「ハイレベル間違い探し」に見えるかもしれないが、エンジニア上級者には、これほど心強いブランドもないだろう。スタイリッシュなフォルムで、デニムはもちろん、あらゆるボトムにマッチする。(アトラクションズ https://attractions.co.jp )
ソールはビルトバックオリジナルのものを使用。雰囲気もよく、グリップも申し分なし。このこだわりが凄い!
Lot.269。ガラスレザーを使用した、ドレスシューズのような美しいエンジニア。クロム鞣しのステアハイドを採用している。9万6800円
Lot.444。渋鞣しのホースバットを使ったモデルで、スタイリッシュなフォルムが特徴。タイトなフィッティングが楽しめる。11万8800円
(出典/「Lightning 2025年10月号 Vol.378」)
Photo/S.Kai甲斐俊一郎
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