ジェラード ウエストコーストシャツ SG11101 パンプキン
近頃、開襟シャツがトレンドになっている。ちょっと前のラルフローレンの古着が高騰しているくらい。かくいう私も探していた。
ただし、トレンドの半袖ではなく、長袖。
これにははっきりと理由がある。わたしは腕が細いのだ。半袖の開襟シャツを着ると、不良映画の序盤に主人公に絡んできて、あっけなくやられるチンピラのような風情になってしまう。
長袖のハワイアンシャツと迷っていたのだが、出会ってしまったのだ。
以前に比べると圧倒的にヴィンテージ市場で高騰しているオンブレチェック。ちょっと不良っぽいアイテムだけど、色味がマイルドなのでパンツを選ばず着用できる。アームがやや細めなのもスタイリッシュで、何より弱点であるか細い腕を隠してくれる。少し大きめのサイズを選んだが、アームの細さや全体的なシルエットのバランスがよいためだらしなくならず、程よいリラックス感。リニューアルしたばかりのジェラードのフラッグシップストアにお邪魔した時に、あっけなく財布の紐が緩んでしまった。
レーヨンシャツはケアが大変というイメージもあるし、名物店長からは縮みにくいドライクリーニングを勧められたが、「断然水洗い派」としては洗濯機のおしゃれ着洗い的なコースで洗濯、じっくり陰干しを敢行。自宅でも洗濯・ケアできたぜ!
ヴィンテージのストアブランドで見かけるオンブレチェックシャツをサンプリング。ポケットはフラップなし、’50年代のシャツ特有の襟の袋縫い、ボックスシルエット、オープンカラーを再現しているが、シルエットは程よく整えられていてドレープ感も美しい。2万5300円(ジェラードフラッグシップストア TEL03-3464-0557)
ジェラードの数あるアイテム群の中でも’50年代のプロダクツをイメージしたライン「スターリーゲイト」のネームタグ。
フラップのないシンプルなポケット。オンブレチェックの細かい柄まで、ボディと合わせて縫製している。
トップボタンはループ留め、オープンカラーの襟は’50年代特有の袋縫いをきっちりと再現している。
フロントボタンにはすべて天然のシェルボタンを使用。ボタンはシャツの顔とも言えるパーツだけに嬉しい。
(出典/「Lightning 2025年8月号 Vol.376」)
Photo/S.Kokubunji 国分寺杉作