屈強な男たちをさらに屈強にしてくれるフォード製ポリスカー。
小さなころから働くクルマが好きだったという人は少なくない。ピックアップトラックやクレーンなどの工事用車両を初め、パトカーなんかも憧れのクルマで、ミニカーを集めていたなんていう人も珍しくない。
大人になって映画なんかを観てアメリカンカルチャーの洗礼を受けると、今度はアメリカのパトカーがカッコよく見えたりなんかして。カーチェイス映画でいっつもクラッシュしていたけれど、アメリカのフルサイズのなんてことないセダンがパトカー仕様になると実にカッコよかったりするわけ。
ただ、アメリカで警察に供給されているクルマは実は警察車両用のスペックを持っていて、市販車とは中も外もずいぶんと違ったりするのである。
歴史的に多くの警察車両を供給しているフォードの場合、警察車両は商用の特殊車両などを主に扱うフォード・プロというセクションが生産を担当しているのだ。
そんなフォード・プロから2025年式のPIUが登場した。前置きが長くなったけど、PIUって何? というのは、これはPolice Interceptor Utility(ポリス・インターセプター・ユーティリティ)の略。要するにSUV型の警察車両(パトカー)ってことである。
ベースになっているのはフォードのベストセラーSUVであるエクスプローラー。これに特殊車両ならではの装備をインストールして警察用に仕上げている。
モデルは4WDのみというだけでなく、パワートレインも豊富で、3.3リッターV6ハイブリッド(318馬力)、3.3リッターV6ガソリンエンジン(285馬力)、3リッターV6エコブースト(400馬力)チョイスできる。
ノーマルのエクスプローラーには直列4気筒エンジンも存在するけど、パワーのあるV6エンジンのみというのが、いかにも警察車両らしい。
カーチェイスも想定してパワーのあるエンジンしか選べないのである。
おもしろいのはポリス仕様といってもボディカラーは17色からチョイスでき、内装もさすがにレザーシートは無いけれど、ファブリックとビニールレザーがチョイスできる。これも州や地域によって様々なスタイルや用途があるため。
もちろん、このクルマにご厄介になりたくはないけれど、今やSUVは警察でも当たり前の車種になっているだけでなく、ポリス仕様は市販車よりもハイパフォーマンスだということ憶えておいていただきたい。
ルーフトップ、リアウイング、リアゲートに赤と青のパトランプを装備。LEDになっているのが現代的。ホイールがブラックアウトされたスチール製なのもカッコ良く見える。
インパネの中央には縦型の12.1インチの巨大ディスプレイを標準装備(ノーマルのエクスプローラーは横型ディスプレイ)。その横にはキーボードもセットされて、まさに映画で観たパトカーの内装。無線機も標準装備だ。センターコーンソールにカップホルダーがあるのがいい。なんせアメリカの警察官にはコーヒーとドーナツがセットだろうからね。
フォード・エクスプローラーをベースにするのがインターセプター・ユーティリティ、写真左のF150ピックアップトラックをベースにするのがレスポンダーと呼ばれている。ピックアップトラックのポリスカーが存在するのがいかにもアメリカ的。
よくアメリカ映画に登場するのがフォードのフルサイズ4ドアセダンであるクラウンビクトリアをベースにしたインターセプター。これは2003年式。ポリスカーというカテゴリーでもフォードはアメリカでベストセラーを記録している。
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