KIGOのHoboクロスボディバッグ
取材ってのは恐ろしい。誌面で紹介する記事を作るのに、現場で取材し、作り手や売り手の声をナマで聞いて、時には記事には書けないようなことも知ってしまったりする。現場で見聞したこと、感じたことを、なるべく同じテンションで伝えるように心がけている。これが取材の基本姿勢。取材時に興奮して、購入を決めてしまうことも少なくない。取材の時は財布の紐がゆるゆる状態になってしまうのだ。
ハッキリ言おう。取材して、購入に至らないってことは、心が掴まれなかった場合が多い。スタジオで商品撮影をしていても、「これは買う」と即決してしまうこともある。
服の場合は、サイズが合わない問題という大きな壁が立ちはだかるのだが、バッグはサイズで躊躇することがない。全開放になっている財布を持っているようなもの。現金がなければ、カードなんて便利な物もあるし、「後で請求書送ります」とか、「代金着払いで送っておきますよ」なんていう悪魔のウイスパーも珍しくない。
このバッグも、初めて大阪のKIGOのアトリエに取材に行った時、3歳児のように我慢が利かなくなった品。シボの荒々しさとは裏腹に、ソフトな仕上がりのレザー。そして、見たことのない光沢感。あ、あ、もうダメ〜って感じ。
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年8月号 Vol.364」)
photo/S.Amatsu シーマン天津
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