穿き古されたデニムには、”生きた証”が刻まれる──。報道カメラマンが愛したWrangler

カウボーイにとってツールであり、身に着けることにプライドを持つ唯一無二のデニムブランドであるラングラー。アメリカの三大デニムデニムブランドの中でもっとも後発ながらも、カウボーイたちから絶大な支持を得ている理由は、圧倒的な機能美。そのタフさと動きやすさは、様々な道のプロから愛された。今回の加工にフォーカスしたシリーズは、架空の人物を立て、物語のある色落ちを体現。

“WORN-OUT STORY” シリーズ!

フランツ・ベルガー(1948-1996)|19歳でオーストラリアからNYに渡り、デパートの広告写真の撮影からキャリアをスタートしたカメラマン。報道写真、スポーツ写真のジャンルで活躍し、チョッパーに跨り、フォトジャーナリストとして活動。ラングラーを上下に身にまとい、全土を旅しながら、リアルな社会を描写。自身が体験した人種差別や孤独をテーマにした作品が話題に

ジーンズの色落ちは、まさに十人十色だ。当シリーズは、ラングラーにしかできない奥行きのある色落ち加工にフォーカスしている。平面で単一的なヴィンテージ加工ではなく、“どのような職業で、どのようなライフスタイルを送り、ラングラーのデニムを相棒として使っていたか?”というコンセプトで、架空の人物を立て、ストーリーを感じられるエイジングを体現している。今回の人物は、チョッパーに跨り、全米を回り、リアルなアメリカを写した報道カメラマンである。

1.13MWZ[WU5013-36]

1960年代後半のヴィンテージデニムを解析し、再構築したオリジナルデニムを使用。当ブランドらしい両脇が巻縫いとなった仕様で、テーパードを加えたモダンなストレートシルエットに。カメラマンゆえに膝をついた姿勢が多く、強いアタリが生まれている。またバイク乗りらしいハッキリとしたヒゲも特徴だ。2万6400円

ジャストサイズで穿き、日常的にチョッパーに乗っていたことから、ハッキリとした髭が出ている。全米を回るゆえに、洗濯頻度は高くなかった
カメラマンという仕事柄、地面に膝を付くようなシチュエーションも多く、そのため膝に強いアタリが生まれている。耐久性の高さから破れはない

ミリタリーとデニムに身を包み、リアルなアメリカを撮り続けた

カメラマンにとってワードローブに求めるのは、ハードユースに耐えられるヘビーデューティな作り。カウボーイたちが愛したブロークンデニムは、彼の要望にぴったりだった。トップスはスリフトで見つけたダックハンターカモ。タフでポケットの多さが気に入っている。

2.24MWZ[WU0024-36]

牛の角に引っ掛からないように、いち早くジッパーを用いたデニムジャケットを開発したラングラー。当作はそんな画期的なモデルである11MJZの後継となる。ボディには1960年代後半のヴィンテージデニムを再構築したブロークンデニムを使用。日常的にカメラを首に掛けている彼らしいアタリが特徴である。3万1900円

首にカメラを引っ掛けて、リアルなアメリカを撮り続けた彼らしい強いアタリが生まれている。濃淡のある色落ちは、当デニムの特徴である
時には地面に転がりながらもシューティングすることもあり、フロントのプリーツや肘には強いアタリが出ている。裾のアタリもセクシーである

太めの軍チノに合わせてジャケットのシルエットを活かす

カウボーイにターゲットを絞ったラングラーは、袖が長く、タイトでも動きやすいアクションプリーツが付くシルエットなので、バイクに乗る際も快適だった。そんな美しいシルエットを活かすには、ミリタリーらしい太めのシルエットのチノパンがうってつけだったのだ。

【問い合わせ】
エドウイン・カスタマーサービス
TEL0120-008-503
https://wrangler-jeans.jp

(出典/「Lightning 2024年6月号 Vol.362」)

この記事を書いた人
ADちゃん
この記事を書いた人

ADちゃん

ストリート&ミリタリー系編集者

Lightning本誌ではミリタリー担当として活動中。米空軍のフライトジャケットも大好きだけど、どちらかといえば土臭い米陸軍モノが大好物。そして得意とするミリタリージャンルは、第二次世界大戦から特殊部隊などの現代戦まで幅広く網羅。その流れからミリタリー系のバックパックも好き。まぁとにかく質実剛健なプロダクツが好きな男。【得意分野】ヴィンテージ古着、スケートボード、ミリタリーファッション、サバイバルゲーム
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

ガレージ、インテリア、リフォームまで! 趣味人のための、物件案内。

  • 2020.01.20

好きなものと暮らす、理想の城を手に入れよう。 家は、ただ暮らすためだけの場所じゃない。 どこに住むか、どんな空間にするか、そこで何を楽しむか。 ガレージハウスやアメリカンハウス、趣味部屋、インテリア、リノベーションまで、 「Lightning」ならではの視点で趣味人の理想の住まいを紹介する。

#PR

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

Pick Up おすすめ記事

労働者やアウトドアマンに愛された実用服。「ウエアハウス」のフランネルシャツ

  • 2026.10.02

ミクロレベルまで研究し、古着と見間違うほどのプロダクツを現代に蘇らせるウエアハウス。当時の生産技術や時代背景までも丁寧に掘り下げられて完成した服は、限りなくヴィンテージに近い存在だ。そんな彼らが生み出す服こそ、オーセンティックと呼ぶにふさわしい。 糸そのものから再現し旧式の織り機を用いて製作 フラン...

全16色! 10年以上のロングセラーを誇る「HEATH」の名作ネルシャツが超人気なワケ

  • 2026.09.30

秋冬のアメカジ服の定番、ネルシャツ。横浜のセレクトショップHEATHが手がけるオリジナルブランドBLUE PORTのネルシャツが10年以上のロングセラーを誇るとのことで、その人気の秘密に迫る。 【理由①】優れたコストパフォーマンス ディテールやシルエットにもこだわった高いクオリティに対して、なんと税...

名作[ハリケーントップ]誕生から40周年! 「CHUMS」の「ハローウェア」が再登場

  • 2026.09.23

「チャムス」の名作[ハリケーントップ]の誕生から40年を迎える今年、「ハローウェア」が再登場する。そのコレクションを紹介する前に、まずはブランドが歩んできた歴史を紐解いていこう。これまでの歩みを知れば、「ハローウェア」をもっと楽しめるはずだ。 ハロー、懐かしくて新しいチャムス サングラスを川に落とさ...

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

今季ワードローブに加えたいアイテムを厳選紹介! 「EIGHT-G」で秋支度。

  • 2026.10.04

秋の装いが楽しくなる季節。ミリタリーやワークといったアメリカ由来の実用服をベースに、素材やディテールへこだわりを詰め込んだエイトジーの新作から今季のワードローブに加えたいアイテムをピックアップ。 (右)ジャケット110,000円(TMJ2615)、シャツ23,100円(8LS-81)、ジーンズ24,...