【クルマ専門店ガイド】日本屈指のFIAT500専門店。「データコミュニケート」|神奈川県横浜市

日本全国にあるクルマの専門ショップ。今回はFIAT 500を数多く扱う老舗ショップ、横浜市のDATA COMMUNICATEを紹介。旧いクルマはどうしても快適性に劣ることがあるが、FIATのクラシカルな見た目はそのままに、現代でも乗りやすくするカスタムが得意なカーショップだ。

販売や修理はもちろん、より快適に乗るためのカスタムがウリ。

フィアット500やアバルトなどのイタリア製小型自動車を得意とする神奈川県のデータコミュニケートでは、オリジナルのフィアット500の販売や修理を得意とする一方で、より現代的なエンジンに載せ替えたり、快適装備を追加したカスタムも得意としている。

エンジンの換装も昔から行ってきたそうだが、ここ最近ポピュラーなのはスバルサンバーの水冷直列4気筒のメカニズムを移植したFIAT500Halfシリーズだ。

代表の森さんも自らカスタムフィアット500に乗る。エンジン&トランスミッションの移植はもちろん、パワーウインドー化やキーレスエントリーなど改造多数

1966 FIAT 500F

イタリア語で500を意味する「チンクェチェント」と呼ばれる、フィアット500は、戦後のイタリアを代表する大衆車だ。キュートなスタイルに、20馬力に満たない500ccの空冷2気筒エンジンを搭載しバタバタ走る姿は、世界中にファンを持つ。

ところが非力なエンジン、かつクーラーやパワステといった快適装備は皆無。現代の路上で乗るためには、それなりの覚悟を必要とする。そんなフィアット500を現代の路上に合わせてカスタムし、快適に乗ることができるようにモディファイを施しているのが、神奈川のデータコミュニケートという専門店だ。

紹介する車両は、’66年式の500Fをベースに、同じくリアエンジンを採用するスバルサンバーの660cc直列4気筒エンジンと5速マニュアルを換装。合わせて一緒に移植したエアコンも完備する快適仕様だ。さらにサスペンションや足回りも移植されており、乗り心地もより現代的にアップデートされている。

エンジンルームを開けると、スバルの直列4気筒ユニットが見える。当然整備に必要な部品も容易に揃う

一方で外観はトレッドの違いから若干オーバーフェンダー化されている程度で、基本的に大きな変更はない。クラシカルなスタイルはそのままに、より快適なドライブが可能となっているのだ。

これは古いアメリカ車や国産旧車により新しいパワーユニットを移植するレストモッドと呼ばれるモディファイに近いカスタムと言えるだろう。

オーバーフェンダー化以外、FIAT500のクラシカルなスタイルはほとんどそのままをキープしている
ダッシュ下にはサンバーのエアコンユニットを装着
ブレーキなども移植するため、一般的なPCD100のホイールとなる
サスペンションもサンバーから移植するため、トレッドが拡大。そのためボディはオーバーフェンダー化されているのが外観上の特徴
フロントバンパー裏に並んだ丸い穴は、トランク内に設置したラジエターへの導風口
搭載するエンジンが異なるため、マフラーも国産の純正サイレンサーを流用し、新たに製作されたデータコミュニケートのオリジナルとなる
左ハンドルの車内はエンジンや足回りがモディファイされているのを感じさせない純正然とした雰囲気
シートなどは新たに張り替えられている

【スペック】
全長:2970mm
全幅:1420mm
全高:1360mm
ホイールベース:1840mm
エンジン:直列4気筒
排気量:658cc
燃料供給方式:電子制御式インジェクション
駆動方式:RR
乗車定員:5名
価格:ASK

DATA COMMUNICATE
神奈川県横浜市都筑区大熊町59-3
TEL045-472-5001
営業/10:00〜19:00
休み/月曜日
http://datacomm500.ciao.jp/cinquecento/

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2024年3月号 Vol.359」)

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