2Jターボのパワーを受け止める、リア285の極太タイヤを備えたフェアレディZ。

オリジナル回帰が続く旧車シーンだが、フェアレディZだけは、独自路線を突き進む。オリジナル派から、怒涛の大改造車まで、あらゆるスタイルが共存しているのが特徴だ。見た目、中身ともにアメリカンな雰囲気をもつ、「ロッキーオート」のZも、ひとつの代表的なスタイルだ。

左ハンドルの逆輸入車をビッグパワーでドーピング。

日産のスポーツカーであるフェアレディZだから、これまでエンジンスワップというと、L型の直系の子孫であるRB系エンジンがもっともポピュラーだった。そんな常識に風穴をあけるのが、ここに紹介する黄色い北米仕様の260Zだ。このクルマのスワップドナーに選ばれたのは、トヨタが誇る大排気量6気筒の2JZGTEユニット、つまりツインカム3000ccツインターボユニットだ。

2JZGTEは純正のツインターボで当時の自主規制枠いっぱいの280馬力を発生。さらにトルクが太くエンジンキャパシティにも余裕があり、ドナーとしては最適のユニットだ。今回はそん2JZをビッグシングルターボ化したジャジャ馬だ。狭いエンジンルームの中に大きなサージタンクとアメリカターボネティック社製の巨大タービンが備わる2JZユニットは、見るものが驚くほどピッタリ収まっている。

ちなみに搭載されるボディは、エキマニやタービンがある右側にステアリングシャフトが通らない左ハンドルの逆輸入車をチョイス。おそらく右ハンドルではビッグタービンの搭載はスペース的に無理があるのが大きな理由だ。

外装は鮮やかなレモンイエローにペイントされているが、バンパーやオーバーフェンダー、リアのリップスポイラー、そしてボンネットにはカーボン製をチョイス。そのほかにもクロームパーツを排してでクロームされたボディに黒いカーボンがコントラストになっている。またドアシル部分をブラックアウトすることで、ボディを実際より薄く、シャープに見せている。

この車両でもうひとつ特筆すべきは、リアの足回りだ。実現不可能なサイズを収めるために、この車両はリアにマルチリンクをドッキング。大きく進化した足回りによって、強大なパワーをしっかりと路面に伝えることができるようになっている。強大なパワーとそれをしっかりと受け止める足回りを与えられたこのイエローZは、異次元の走りを楽しむことができるスペシャルモデルだ。

285幅という規格外の極太タイヤを装着したイエローZは、リアから見るとそのタイヤの太さをあたらめて実感することができる
この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

Pick Up おすすめ記事

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...