ビールにはどんなものがある? ピルスナーからバーレイワインまで紹介!

  • 2024.04.10

近年ずっと人気の高いヘイジ―IPAや、ビールとは思えないジュースのような副原料を使ったものまで、新しいビールスタイルが開発されるのもクラフトビールならでは。ここでは昔ながらのスタンダードなビールスタイルを紹介しよう。

1.ピルスナー|日本のビールのスタンダードともいえるスタイル。

チェコのプルゼニ地方を発祥とするビールスタイルの一種。ドイツ人の醸造家がドイツの製法を用いて作ったところ、白く輝くような黄金色のビールができあがった。ビスケットのような香りと麦の甘みがあり、喉コシが爽快。日本の大手メーカーが作っているビールの多くはピルスナーだ。

2.ヴァイツェン|苦みが少なくフルーティ日本人の舌にもぴったり。

南ドイツのバイエルン地方で旧くから作られているビール。通常大麦麦芽を使用するが、小麦麦芽を50%以上使用して作るのが特徴だ。バナナのような香りや、クローブのようなスパイシーな香りで、苦みが少ないので、ビールの苦みが苦手という人に特におすすめのビールだといえる。

3.ペールエール|クラフトビール初心者はまずこの一杯を。

イギリス発祥の銅色のビール。イギリスの伝統的なスタイルだが、アメリカに渡ってホップの華やかな香りがするアメリカンペールエールが誕生。ほどよいフローラルさとシトラスの爽やかな香り、モルトの甘みを感じられるミディアムボディ。ホップ由来の苦みがバランスよく調和した世界的に人気のスタイル。

4.IPA|インパクトのある苦みをとことん楽しめるビール。

「インディア・ペール・エール」の略で、昨今のIPA人気でクラフトビールの定番スタイルとなった。特にアメリカンIPAは世界中で飲まれている。ホップをたっぷりと使い、グレープフルーツやオレンジのような柑橘系の香りが特徴。インパクトのある苦みが特徴で、それがクセになる。

5.セゾン|スッキリとした香りで料理の邪魔をしない。

農家が夏に農作業をする間、喉の渇きを潤せるよう、冬から春先にかけて作っていた。ベルギー由来の酵母を用いて醸造したビールの総称でもある。ベルジャン酵母由来のリンゴのようなフルーティさとクローブのようなスパイシーさが特徴。最も人気上昇中のスタイルであり、様々な解釈のセゾンが生まれている。

6.スタウト|コーヒーのようなロースティーな香りと飲み口。

元のスタイルはイギリスのポーターだったが、アイルランドのギネスによってスタウトに生まれ変わった。ローストした大麦を使用し、深煎りコーヒーのような香りと風味が特徴。カラメルのようなほのかな甘みとドライな苦みが持ち味で、漆黒の見た目とは少しギャップを感じる。クリーミーな泡も魅力。

7.フルーツビール|デザート感覚で飲めるフルーティなビール。

ビールの基本は水、麦芽、ホップ、酵母だが、ベルギーでは昔からフルーツを加えたビールが造られている。例えばオレンジ、リンゴ、桃、ブルーベリーなどのフルーツを麦汁に漬け込んだり、果汁として加え醸造。フルーツの香りと味が強く、ビールが苦手な人にもジュース感覚で飲める味が魅力だ。

8.バーレイワイン|ワインのような重厚な味わいが魅力。

「バーレイ」とは大麦のことで、「麦で作ったワイン」を意味する。19世紀にイングランドで醸造されたビールを起源とするアルコール度数の高いビールで、ワイン代わりに飲まれてきたという。ワインと同じくらいの強さという意味で名付けられ、ワイン同様に熟成期間が長いほど価値が高いとされている。

(出典/「Lightning2019年8月号増刊 東京クラフトビール」)

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