ダメージをプラスに捉え、新しいものへと生まれ変わらせる。
某デニムアパレルメーカーと上海の縫製工場で独学で学んだリペア技術を活かし、新しいモノへと再構築してくれるデニム専門リペアショップ。2021年に設立し、2024年で3周年を迎える。
オンラインからリペアを頼むことができても、まだまだ実店舗は少ない。そこで、実店舗を作ると決意する。友人と買い物で訪れた大東京総合卸売センターが、都内過ぎず、でもアクセスしやすい場所のイメージに当てはまり、東京でも比較的ゆったりとした時間が過ごせる府中に店を構えた。
元々ミシンなどの機械が好きだったり、押田さんの母親がニット教室を開いていたこともあり、昔から手先を使うことに馴染みがあったという。
「たとえボロボロになったモノでも絶対に生き返らせるという気持ちで作業をします。ただ、旧いモノは旧きよき雰囲気を壊さないようにリペアを施していきます。お客様のイメージに合わせて、わざとアタリを強く出してみたりもするし、こういう要望はここのお客様は多いですね。ダメージがあっても、むしろそれをプラスに考えて、新しいモノへと変身できるのがデニムの面白さであり、もっともっと沢山の人に伝えていきたいですね」
デニムの豊富な知識や腕の良さが魅力的なグリーンドアだが、押田さんのアットホームな人柄に会いに来る人も多い。是非、一度と言わず何度でも足を運んでほしい。
唯一無二へと生まれ変わったヴィンテージアイテム。
襟と袖のカフスを思い切って取り外したLeeのデニムジャケット。ノーカラーになることで本来のデニムジャケットとは異なり、柔らかい雰囲気。女性でも着用しやすいアイテム。
2枚のユーズドジーンズを繋ぎ合わせたデニムスカート。ユーズドなだけにハチノスやヒゲがくっきりとでているのが特徴的で、ヴィンテージマニアの心をくすぐるアイテム。
古着市場でも人気が高まっているブラックデニムに固いのが特徴的な顔料でペイントしたジーンズ。ペンキでは出せないぷっくりとした立体的なペイントとカラフルな色味が目を惹く。
マヌケな表情が愛らしいトラの刺繍が入った巾着型のエプロンバッグ。男女ともに使いやすいカタチでどんなシチュエーションでも大活躍間違いなし。
米空軍のパイロットが着用していたCWU1-Pが巾着バックへと変身。使いやすいシンプルなデザインだが、他とは被らないオリジナルのバッグ。
ユニオンスペシャル特有の斜めにでた立体的なアタリがあることで、裾上げしてもヴィンテージのような雰囲気を味わえる。
ヴィンテージのジーンズは雰囲気を壊さないようにあえてそのままの旧いリベット打つ。これが押田さんのポリシーだ。
【料金表】
裾上げ
シングル 1,100円
チェーンステッチ 2,200円
まつり縫 2,600円
解き 550円
アタリ出し加工 3,300円
穴埋め(5㎝四方)
レギュラー 880円
縫い潰し 1,100円
サークル 1,100円
股
十字解体(解き&戻し込み) 4,400円+穴埋め料金
ハーフ 2,200円+穴埋め料金
ボタンホール手がかり 770円
タックボタン 550円
リベット 330円
フロントポケット
内袋合わせ縫い 2,200円
外内別縫い 5,500円~
バックポケット 解体(補修込) 3,300円
裾 生地足し修理 4,400円~
パッチワーク 5㎝四方 1,100円
Gジャン襟 解体 2,200円~
【問い合わせ】
グリーンドア
https://greendoor551.com
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning 2024年2月号 Vol.358」)
Text/A.Fujii 藤井葵 Photo/M.Watanabe 渡辺昌彦