三多摩エリア最大の卸売市場「大東京総合卸売センター」内のデニム専門リペアショップへ。

50年以上の歴史を持ち、三多摩エリア最大の卸売市場である大東京総合卸売センターの中にあるデニム専門リペアショップ。他に類を見ない個性あるこのショップは、業界屈指の古着好きで有名なスタイリスト原田さんイチオシのリペアショップだ。その魅力を一緒に見ていこう。

スタイリスト・原田学さん|個性的なスタイリングが得意なベテランスタイリスト。好きなモノを一冊にまとめた「THE SUKIMONO BOOK」シリーズを出版

ダメージをプラスに捉え、新しいものへと生まれ変わらせる。

「グリーンドア」オーナー・押田直樹さん|某デニムアパレルメーカーに勤務し、独学でリペアについて学ぶ。その後、上海の縫製工場で3年半経験を積み、上海の市場の雰囲気から構想を得て、2021年にグリーンドアを設立した。明るく、親しみやすい人柄が魅力的だ

某デニムアパレルメーカーと上海の縫製工場で独学で学んだリペア技術を活かし、新しいモノへと再構築してくれるデニム専門リペアショップ。2021年に設立し、2024年で3周年を迎える。

オンラインからリペアを頼むことができても、まだまだ実店舗は少ない。そこで、実店舗を作ると決意する。友人と買い物で訪れた大東京総合卸売センターが、都内過ぎず、でもアクセスしやすい場所のイメージに当てはまり、東京でも比較的ゆったりとした時間が過ごせる府中に店を構えた。

元々ミシンなどの機械が好きだったり、押田さんの母親がニット教室を開いていたこともあり、昔から手先を使うことに馴染みがあったという。

店内のタイルの壁には一見落書きのようにも見える仕事用のメモが描かれている。遊び心があり、メモさえもスタイリッシュでお洒落だ
目に入る景色全てに押田さんのセンスを感じる。シンプルだけど都会的で、どこか真似したくなるような店内

「たとえボロボロになったモノでも絶対に生き返らせるという気持ちで作業をします。ただ、旧いモノは旧きよき雰囲気を壊さないようにリペアを施していきます。お客様のイメージに合わせて、わざとアタリを強く出してみたりもするし、こういう要望はここのお客様は多いですね。ダメージがあっても、むしろそれをプラスに考えて、新しいモノへと変身できるのがデニムの面白さであり、もっともっと沢山の人に伝えていきたいですね」

デニムの豊富な知識や腕の良さが魅力的なグリーンドアだが、押田さんのアットホームな人柄に会いに来る人も多い。是非、一度と言わず何度でも足を運んでほしい。

上海にいたこともあり、随所に中国を彷彿とさせるデザインが多く見られる
この料金表は押田さんの父親が手書きで製作したものだ
旧き良き昭和感が漂う市場の中で明らかに違う印象のグリーンドア。この第5通路は割烹材料や飲食店が並ぶ。このイイ違和感がクセになり、自然と足を運びたくなる理由のひとつだ
現存するミシン会社で最古のユニオンスペシャル社製の裾上げ専用ミシン、ユニオンスペシャル43200G。入手するのが困難と言われているが縁があり出会えた逸品。斜めに出るアタリがヴィンテージ好きから賞賛されている

唯一無二へと生まれ変わったヴィンテージアイテム。

襟と袖のカフスを思い切って取り外したLeeのデニムジャケット。ノーカラーになることで本来のデニムジャケットとは異なり、柔らかい雰囲気。女性でも着用しやすいアイテム。

2枚のユーズドジーンズを繋ぎ合わせたデニムスカート。ユーズドなだけにハチノスやヒゲがくっきりとでているのが特徴的で、ヴィンテージマニアの心をくすぐるアイテム。

古着市場でも人気が高まっているブラックデニムに固いのが特徴的な顔料でペイントしたジーンズ。ペンキでは出せないぷっくりとした立体的なペイントとカラフルな色味が目を惹く。

マヌケな表情が愛らしいトラの刺繍が入った巾着型のエプロンバッグ。男女ともに使いやすいカタチでどんなシチュエーションでも大活躍間違いなし。

米空軍のパイロットが着用していたCWU1-Pが巾着バックへと変身。使いやすいシンプルなデザインだが、他とは被らないオリジナルのバッグ。

ユニオンスペシャル特有の斜めにでた立体的なアタリがあることで、裾上げしてもヴィンテージのような雰囲気を味わえる。

ヴィンテージのジーンズは雰囲気を壊さないようにあえてそのままの旧いリベット打つ。これが押田さんのポリシーだ。

【料金表】
裾上げ
シングル 1,100円
チェーンステッチ 2,200円
まつり縫 2,600円
解き 550円
アタリ出し加工 3,300円

穴埋め(5㎝四方)
レギュラー 880円
縫い潰し 1,100円
サークル 1,100円


十字解体(解き&戻し込み) 4,400円+穴埋め料金
ハーフ 2,200円+穴埋め料金

ボタンホール手がかり 770円

タックボタン 550円

リベット 330円

フロントポケット
内袋合わせ縫い 2,200円
外内別縫い 5,500円~

バックポケット 解体(補修込) 3,300円

裾 生地足し修理 4,400円~

パッチワーク 5㎝四方 1,100円

Gジャン襟 解体 2,200円~

【問い合わせ】
グリーンドア
https://greendoor551.com

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning 2024年2月号 Vol.358」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

磨き続けた伝統が、新たな定番を生み出していく。「アリゾナフリーダム」の新作に注目

  • 2026.06.03

長く愛される定番には理由がある。そして、その定番を更新し続ける覚悟があるからこそ、プロダクツは生き続ける。今回、紹介する新作は、奇をてらった変化ではなく、受け継がれてきた意匠や職人技を礎にしながら、細部にわたり静かな進化を重ねた美しい作品たち。変わらないために進化し続ける。そこには揺るぎないクラフト...

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...

革ジャン好きなら一度は通るべき! 「No,No,Yes!」の最上級オーダー“アルチザン”とは?

  • 2026.06.01

「世界にひとつだけの革ジャンを作る」。それは、レザーラバーの憧れだ。革好き注目のブランド「No,No,Yes!」が誇るオーダーメニューの中でも最上級に位置する「アルチザン」とはいったいなんなのか? その正体に迫る。 革ジャンの伝道師・モヒカン小川が実際に“アルチザン”を体験 これは単なる革ジャンの話...

夏を彩るカラーゴールド。「市松」定番の18金シリーズはカラバリ豊富で夏に欠かせないアクセサリー

  • 2026.05.18

湘南に工房を構えるオーダーアクセサリーブランド「市松」。1997年に創業し、その2年後から27年も続く定番の18金シリーズは、カラバリも豊富で、いまや欠かせないブランドの顔だ。プロダクツとしての魅力だけでなく、夏の装いにも重宝する。 「市松」の定番、特別な5色の18金 「酷暑日」という言葉が新たに発...

アメリカンクラシックの原点「ディグナ クラシック」の[ジミー]なら、カラバリ・仕様も豊富で自分好みの1本が見つかる!

  • 2026.05.21

50sアメリカンスタイルを踏襲した「ディグナ クラシック」の[ジミー]は、シンプルなデザインやクラシックな世界観から多くの人に愛される名作。その人気ゆえ、仕様やカラーのバリエーションが非常に豊富な[ジミー]の全容をいま一度おさらいする。 955E“Jimmy”とはどんなメガネ? 1950年代にアメリ...

Pick Up おすすめ記事

磨き続けた伝統が、新たな定番を生み出していく。「アリゾナフリーダム」の新作に注目

  • 2026.06.03

長く愛される定番には理由がある。そして、その定番を更新し続ける覚悟があるからこそ、プロダクツは生き続ける。今回、紹介する新作は、奇をてらった変化ではなく、受け継がれてきた意匠や職人技を礎にしながら、細部にわたり静かな進化を重ねた美しい作品たち。変わらないために進化し続ける。そこには揺るぎないクラフト...

アイヴァン史上初の完全復刻。“ヒストリック コレクション”誕生の裏側に迫る!

  • 2026.05.22

「アイヴァン」2026年春夏の新コレクションとして突如発表された“ヒストリック コレクション”。これまでにもアーカイブを現代に甦らせる試みは幾度か行われてきたものの、どれも細やかなアップデートが施されていた。文字通りの“完全復刻”は今回が初となる。 アイヴァンには立ち返るべき原点がある どこぞのヴィ...

ロンドン生まれのアイウエアブランド「CUBITTS」が日本に本格上陸! 人気の秘密に迫る。

  • 2026.05.19

英国・ロンドン生まれのアイウエアブランド「キュービッツ」。日本へ本格上陸したばかりでまだ多くを知られていない、その全容を紐解く。 ロンドン生まれ質実剛健な実力派 2013年にロンドンで創業、2025年に日本へ本格上陸を果たした「キュービッツ」。本国では、新鋭ながら圧倒的な知名度を誇り、ビスポークも手...

革ジャン好きなら一度は通るべき! 「No,No,Yes!」の最上級オーダー“アルチザン”とは?

  • 2026.06.01

「世界にひとつだけの革ジャンを作る」。それは、レザーラバーの憧れだ。革好き注目のブランド「No,No,Yes!」が誇るオーダーメニューの中でも最上級に位置する「アルチザン」とはいったいなんなのか? その正体に迫る。 革ジャンの伝道師・モヒカン小川が実際に“アルチザン”を体験 これは単なる革ジャンの話...

落語家たちが洋装に身を包む会、第4弾! 落語会「師匠お似合いですよ」の舞台裏で注目の落語家たちをSNAP!

  • 2026.05.18

アメカジを提案するファッションブランド「ゴールデンベア」が主催する落語会、その名も「師匠お似合いですよ」。弊誌も師匠方のスタイリングを担当。第4回目となる今回も大盛況でした。楽屋裏で撮影したみなさまの素敵な着こなしをお届けします! 落語家たちが洋装に身を包む会「師匠お似合いですよ」の舞台裏に潜入! ...