下町ロケットの舞台になった大田区の町工場の一角にある、小さなコーヒー店。

下町ロケットの舞台にもまった大田区の町工場の一角。シャッターの施工会社である丸和工業の工場を改装してスタートした「バックルコーヒー」。職人気質の強いこのエリアで、あえて店舗らしい構えをしなかったコーヒースタンドと焙煎所が併設されており、スペシャルティにこだわった美味しいコーヒーが話題になっている。

スペシャルティコーヒーを身近なものにするために。

シャッター施工会社である丸和工業の工場内にバックルコーヒーがある。赤いノボリが目印

はじめてバックルコーヒーを訪れる人は、その場所を見逃してしまうかもしれない。コーヒー店らしい外観ではなく、あるのは工場のガレージと丸和工業という会社名。そこにコーヒースタンドと焙煎所が併設される。

シャッター工場内に併設された焙煎施設だが、今はむしろコーヒ事業がメインに。この天井の高さは焙煎機を置くのにうってつけだ

代表の石山さんの父が経営しているシャッター施工を請け負う丸和工業内のバックルコーヒー事業部という位置づけだ。あえて店舗らしい構えをしなかったのは代表・石山さんならではの戦略がある。

「資金も限られているので環境にリソースをかけるのではなく、美味しいコーヒーをつくることだけにフォーカスしたかったんです」

町工場のよいところは、焙煎の煙が気にならないこと。倉庫の天井は高く、匂いも上に逃げてくれる

石山さんのスペシャルティコーヒーに対する想いは深い。店をスタートするために東ティモールの農園に滞在したこともある。

「厳選して取り寄せた豆を幾度もテストします。商品化するまで短くても1カ月。毎日理科実験をしている感覚です」

テイクアウトは、焙煎士兼バリスタの佐藤さんが丁寧にドリップしてくれる。もちろん豆販売も展開。味の違いが顕著なシングルオリジン同士の飲み比べセットもおすすめ

美味しいコーヒーとは、ポジティブな驚きが与えられるもの。近隣にはそんなコーヒーに触れられる場所はまだ少ない。

「スペシャルティコーヒーを身近なものにする」ための妥協のない職人気質。それは町工場特有のものかもしれない。

不良な豆を取り除くハンドピックは美味しいコーヒーをつくるために欠かせない作業。焙煎の前後に幾度も繰り返す
焙煎機のメインはフジローヤルの1kg釜、テスト用焙煎にはフジローヤルのコーヒーディスカバリーを使用。今後もっと大きな焙煎機導入も視野に入れている

人気のコーヒー豆を紹介!

[豆の種類]
シングルオリジン 7種類
ブレンド 1種類
コーヒー豆の特徴を分類化し、幅広い層に届くラインナップに

[抽出方法]
ペーパー

[焙煎機]
フジローヤル/半熱風式/1kg釜
コーヒーディスカバリー/半熱風式/250g釜

【ブレンド】バックルブレンド

バックルコーヒーの定番。コーヒー3大大陸を代表する銘柄を贅沢にブレンド。重厚感のあるコクに加え、ホットコーヒーが冷めるに従い黒糖のような甘味が強くなっていく。

100g/980円~
産地:ルワンダ、パプア、エルサルバトル、他
焙煎:ハイ
精製方法:ウォッシュト
香り:ナッツ風味
酸味:ほんのり
コク:強め
後味:長く続く

【シングルオリジン】レティホ

中深煎りにすることでダークチョコレートのようなほろ苦で上品なコクを楽しむことができる。乾燥工程を徹底コントロールさせたことで、品質が昨年よりアップした。

100g/980円~
産地:東ティモール
焙煎:シティ
精製方法:ウォッシュト
香り:ナッツ風味
酸味:ほんのり
コク:強め
後味:ダークチョコ

【DATA】
BUCKLE COFFEE(バックルコーヒー)
住所:東京都大田区東六郷2-4-14
連絡先:TEL03-3731-1515
営業時間:8:00~17:00
定休日:水・木曜
駐車場:なし
公式HP:https://www.bucklecoffee.jp/
SNS
:Instagram@bucklecoffee、Facebook@bucklecoffee
席数:なし
ホールセール:あり
豆販売:あり
豆通販:あり
テイクアウト:あり
デカフェ:なし
ドリップバッグ:あり
セミナー:あり(少人数制)
器具販売:あり

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/別冊Lightning Vol.215「東京コーヒーロースターズ」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

今季ワードローブに加えたいアイテムを厳選紹介! 「EIGHT-G」で秋支度。

  • 2026.10.04

秋の装いが楽しくなる季節。ミリタリーやワークといったアメリカ由来の実用服をベースに、素材やディテールへこだわりを詰め込んだエイトジーの新作から今季のワードローブに加えたいアイテムをピックアップ。 (右)ジャケット110,000円(TMJ2615)、シャツ23,100円(8LS-81)、ジーンズ24,...

TRUE SWEATWEAR, MADE IN JAPAN. “未来のヴィンテージ”となる究極のスウェット。

  • 2026.09.29

スウェットやTシャツを中心に、高品質なプロダクトを創り続けるジャパンブランド「RIDING HIGH」。生地や糸より前の“綿”から開発するなど、徹底的なモノづくりの姿勢は国内外で高い評価を獲得している。そんな彼らが生み出すプロダクトは、すべてメイド・イン・ジャパンである。 [caption id="...

憧れのアメリカンハウスに住む! 「SUNNY SPOT」の家づくりを徹底解剖

  • 2026.10.09

福岡・沖縄を拠点にアメリカンな家を作り続ける「サニースポット」。住む人のライフスタイル考慮しつつイメージする憧れの生活を実現する、そんなこだわりの家を手に入れたお宅を訪問! 広い土地を贅沢に使う、カリフォルニア風の平屋[ 石川邸 ] もともとアメリカンなものが好きだったという石川さん。家を作るに当た...

本格派でコスパも優れる「Amber Threads」のライトアウターで秋を始めよう!

  • 2026.10.05

古着店「DOSTYLE」を運営する「ドラマ」が手がける気鋭のアメカジブランド「Amber Threads」。“トレンドとヴィンテージを融合したアメカジスタイル”を掲げる同ブランドはバリエーション豊かなライトアウターを展開する。ヴィンテージをベースとした本格派でありながらコストパフォーマンスにも優れる...

Pick Up おすすめ記事

日本の技で蘇る、旧きよきアメリカンベーシック。100年前の起毛機を使った「DISCUS」のスウェット

  • 2026.09.18

「ディスカス アスレチック」の「MADE IN JAPAN」プロジェクト。和歌山で受け継がれる約100年前の起毛機とそれを支える職人の技。そのこだわりから生み出されるスウェットの魅力を追った。 スウェットの裏側に宿る百年起毛 1973年、アメリカで誕生した「ディスカスアスレチック」。その歴史を日本の...

「FIRST ARROW’s」秋の銀祭り。

  • 2026.10.10

ようやく暑さも和らいでオシャレが楽しめる秋の到来とともに、ファーストアローズから届いたこの秋にオススメのアイテムがコチラ。稲妻を模した「ライトニング」シリーズから定番品まで、お気に入りのアイテムとともに更なるスタイルアップを目指せ! Pendant メインとなるモチーフのチョイスはもちろん、単品なの...

無垢の金属、輝く伝統。純金や純プラチナを使った「市松」の究極の逸品

  • 2026.09.25

純金や純プラチナなど、純度100%の軟らかい金属をアクセサリーにするためには非常に高い技術が必要だ。それを可能にするのが「市松」。約30年にわたって培った“叩く”技術が可能にする唯一無二のリングの輝きに迫る。 熟練の技なくしては完成しない究極の逸品 原材料高騰の影響もあって、希少性が高まっている純金...

時間を重ねて、ヴィンテージになる。「RAGGY CLOTHING」の何年先も、格好いいと思える服

  • 2026.10.02

時代が変わっても、色褪せない格好よさがある。「ラギークロージング」が大切にするのは、流行に左右されない普遍的さ。アメリカンカジュアルの王道を、いまの時代に自然に着られる1着へと仕立てる。 旧きよき服を現代の日常に アメリカンカジュアルの王道を見つめながら、現代の日常に馴染む服を作る「ラギークロージン...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。