【東京クラフトビール図鑑】醸造タンクまで手作りにこだわる「十条すいけんブルワリー」(十条)

人情味あふれる商店街で有名な十条にある、「十条すいけんブルワリー」。友人やお客さんのつてで入手した食材をビールに使用するなど、人とのつながりを感じられる十条らしいブリューパブだ。

アットホームな雰囲気で、一期一会のユニークなビールを。

十条と言えば、“安くてうまい”と評判の惣菜店が軒を連ね、食べ歩きスポットとして雑誌やテレビで特集が組まれるほど人気が高い商店街、十条銀座が有名。そこから少し足を伸ばした先に、このブリューパブがある。

飲食店のビアプラスプラスと、併設した醸造所の「十条すいけんブルワリー」がオープンしたのは2014年。内装は、DIYによるもので、さらには醸造タンクまで手作りしているというから驚きだ。

まるでログハウスのような木の温もりを感じる店内は、1階がスタンディングで10席、2階はテーブルに30席。ミュージシャンのお客さんが生演奏を開催するようになったり、常連さんから大量にお裾わけしてもらった野菜でビールを作ったりと、店と客の距離が近く、十条らしいアットホームな空気感

最大7種類のオリジナルビールがラインナップするが、メニューを見てみると、ユニークな原料を使ったものが多いことに気づく。ココナッツやヘーゼルナッツ、ワインを絞ったぶどう、カレー粉など、興味をそそられるものばかり。その理由をブリュワーの山腰さんにうかがった。

「友人やお客さんなどの繋がりで大量に入手したフルーツや野菜、スパイスなどを使って、特徴的な味を心がけています。今度、月桂樹の葉っぱを譲ってもらえるので醸造する予定。人との繋がりでメニューが増えていくんです」

そんな柔軟にビール作りができるのは、多少の無理が利くタンクを自作したからこそ。入れ替わりのサイクルが早く、次に来店した際には同じビールを飲める保証はないので、気が済むまで飲んでおきたい。

醸造所の奥で、発酵した若ビールを熟成させて味を調整中。飲めるようになるまであと少し。週に1、2回ほど150から180ℓを生産する。ホップを効かせたビールから、スパイシーやフルーティまで幅広く展開
高円寺麦酒工房にて、小規模な設備でビールを作れることを知って以来、醸造に興味を持ったマネージャーの大内さん(右)とブリュワーの山腰さん(左)。フランクな2人との会話もビールのあてにぴったり。次にどんなビールを醸造するのか楽しみ

「Beer++/JUJO SUIKEN BREWERY」で飲みたいビールとフード。

DDHしとら

トロピカルな香りが特徴のシトラホップを大量に使用した軽い飲み口。苦味を抑えているので、口に含んだ瞬間に華やかな香りがパッと広がる。

東京ワインポーター

練馬区にある東京ワイナリーからいただいた、ワインの搾りカスを一緒に発酵したポーター。麦のロースト感とぶどうの酸味が絶妙に絡み合う。

アカボウカレーバースト

東十条にあるカレー粉工場、甲味食品興業所とのコラボレーション。ブラックペッパーやカルダモンなどの刺激的な風味がよく効いてクセになる。

ジャンボ羊くし

人気が高い羊肉料理の中でも特に注文が多いジャンボ羊くし。旨味が濃厚なので、さっぱりとしたビールにマッチ。付け合わせは、親会社の事業のひとつである水耕栽培で採れた新鮮なスプラウト。

【DATA】
Beer++/十条すいけんブルワリー
東京都北区上十条2-7-13
TEL03-5948-5657
営業/17:00〜22:30(火~金曜)、14:00〜21:30(土日曜)
休み/月曜
http://plusplus.suiken.beer

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning2019年8月号増刊 東京クラフトビール」)

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