エスプレッソ好きが高じて生まれたカタチ。
「もともとは毎日のようにエスプレッソを飲んでいて、あるとき、よく行く店のバリスタの人と仲良くなったのがきっかけですね、ここまでハマるようになったのは」
と、コーヒーとの向き合い方が変わった時期を教えてくれた弦巻さん。
ハットや帽子のデザイナーに、自身のブランドの経営と、コーヒーはその日のスタートだったり気分転換の一杯だったりと、日々の生活に必要不可欠なものだった。それだけに、バリスタと仲良くなってコーヒーのあれこれを聞くうちにその沼にハマっていったという。
豆や淹れ方、道具の選び方だけでなく、エスプレッソひとつを取っても、そのこだわるポイントは無数にある。バリスタ1人1人にこだわりがあって、淹れ方の作法も違うという。そんなすべてのこだわりを突き詰めて、いつしか自分の好みの味を自分で出したい、そして飲みたいし提供したいとまで思うほどに。
「もはやエスプレッソの世界に思いっきり興味を持ってしまったので、自分で淹れられるようになりたいし、ゆくゆくはお店を出したいなと思っちゃいまして」
それこそ、気になりだしたら止まらない。もともとの凝り性な性格は、プロの道具をそろえ、普段の仕事が終わってから毎晩夜中の2~3時まで練習したという。
お店にするなら、とことん勉強したいという思いで、約1年間勉強をして同じ地元のアパレルデザイナーTANUKI STUDIO内にDistar Coffeeをオープンさせた。
その味は弦巻さんが自信を持ってお店をオープンさせただけのことはある。デザイナーの仕事同様、納得が行くまでやりきる姿勢はエスプレッソの芳醇な香りにもしっかりと表現されている。
店名のDistar Coffeeとは「星の反対=ブラックホール」を意味し、入ったら抜け出せないという意味で命名。その味を一度味わえば、店名の由来にも納得できる。
取材に訪れたこの日も、エスプレッソ愛好家が訪れ、その味に太鼓判を押していたほど。
そのエスプレッソ沼から抜け出せない人は今後もここから増殖していきそうだ。
【DATA】
DISTAR COFFEE
東京都多摩市貝取1441-1 永山ビル
営業時間:11時~14時 不定休
https://distar.jp
関連する記事
-
- 2024.05.10
渋谷・神山町、国際色豊かな土地にたたずむ、コーヒースタンドの最先端。
-
- 2024.05.05
南青山の空の下、開放的な空間でコーヒーを味わえる「リトルダーリンコーヒーロースターズ」。