同じ空間、同じ時間を共有しながらもそれぞれが有意義なひとときを送る。
広々とした大型キャンプサイトにはFJクルーザーが5台。なかには極めて希少なモデルも存在し、それぞれのオーナーらしいカスタムが施されている。趣味性の高い同車種がずらりと並ぶことで普通のオートキャンプとは違う、迫力のある空間になっていた。
ひと通りテントサイトのセッティングが完了したら男性は子供も大人も入り混じりラジコン遊びが始まる。自身のクルマと同配色で作ったFJクルーザーのラジコンで悪路や崖、岩山を豪快に走り倒す。
ミニチュアながらも力強く走る姿に自分のクルマを投影させてさらに険しい道へ。写真を撮る人もいれば、動画を撮影する人も。都会では決して走らせることのできないリアルなアウトドアコースが、つい時間も忘れて熱中してしまう。
▼本物が無理でもこれならFJクルーザーを楽しめる!
男性がラジコンに熱中しているなか女性たちは焚き火を囲んで女子トーク。会話をしながらも焚き火に枝を放り投げたり、薪をいじったりと無意識で焚き火の火力をコントロールする術を身に付いていた。
アイアン製の焚き火ハンガーにはヴィンテージのランタンや鉄瓶、焚き火トングなどが吊るされている。星型のプレス穴が開けられた特徴的な焚き火台は知人が手掛けるガレージブランド「ANCAM」のもの。
富士の麓の寒空の下で、澄んだ綺麗な空気と温かいコーヒーに思わず顔がほころぶ大山さんご夫婦。背の高い木々の隙間から太陽の光が差し込み幻想的な世界が広がる。
キャンプサイトでは複数台の焚き火台を囲み、暖をとるFJクルーザーファミリー。大人から子供まで焚き火の燃料となる枯れた枝を周囲から拾い集める。
徐々に日も暮れ始めサイトの中心に設置した焚き火台が大きな明かりとなり、それを囲むように各々のランタンに明かりが灯される。
日が完全に落ちるとファミリー全員を収納できる大型のテントにメンバーが集まり、それぞれの家庭が用意してきた夕食の始まり。メンバーの差し入れとして振る舞われた新鮮な馬刺しは大好評。
『FJ CAMPERS DAYS』の主催者の1人である山崎さん夫妻。2人でそろえたアースカラーのトップスが似合っている。
施設内の至る所から富士山を拝める。山中湖畔の総合野外レジャー施設『the 508』
富士山麓山中湖畔で半世紀以上もの歴史を誇る『撫岳荘』。キャンプ場、ワカサギ釣り船、宿泊施設を揃えている。なんとバスタ新宿からバスで1本。『撫岳荘前』停留所で直行できるアクセスのしやすさは驚き。曽祖父の代からこの施設を受け継ぐ代表の高村さん。
「20年春から宿泊施設内をリノベーションし、レセプション兼カフェ。キャンプ場と併せて『the 508』としてスタートしました」
【DATA】
http://the-508.com
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「別冊Lightning Vol.229 キャンプの本」)
Text/T.Itakura 板倉 環 Photo/S.Sawada 澤田聖司
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