アメリカのニオイがする家は、その徹底ぶりこそ自己チュー住宅の極み!

家具や家電はもちろん、電気のスイッチや洗剤といった消耗品など細部にまで徹底してアメリカ製にこだわった内田邸。そこにはリアルにアメリカのニオイがする暮らしがあった。

インテリアショップオーナー・内田堅一郎さん

デザイナー家具の輸入販売のほか、コーディネイターとしても活動する。取り扱うアイテムはネットもしくは、中目黒にあるショールーム「ギャレットインテリア」でも購入可能。

ヴィンテージと現行品をうまくミックスして空間を演出。

自宅1階にある内田さんのワークルーム。ヴィンテージのラジオ、ジューックボックス、ブリキのクルマやアルミの飛行機のオブジェなどポップなミッドセンチュリーなアイテムが満載

中目黒のインテリアショップ「ギャレットインテリア」オーナー・内田さんの自宅は、築70年の住宅をリノベーションしたまさに理想を詰め込んだ自身の“集大成”的な家。

そのテーマは“パームスプリングスにある普通のアメリカンハウスの縮小盤” で、インテリア的には “ミッドセンチュリーモダン” 。自宅1階にあるワークルームはミッドセンチュリー好きの内田さんの趣味全開で、ミッドセンチュリースタイルの家具、ジュークボックス、ラジオ、ブリキのおもちゃ、ネオンサインなど、まさにオールドアメリカンな雰囲気全開。

さらにデスクトップに目を向けてみても、電話機はモトローラ、鉛筆や消しゴム、定規に至る文具類なども小物に至るまで全てアメリカ製で統一。よく見てみると配電盤のカバーも「GENERAL ELECTRIC」のシールを貼るという徹底ぶりだ。

テーブルに置かれたランタンはコールマンのヴィンテージ

雑貨や小物類もこれまでの海外での取引や輸入の経験から、海外のディーラーを通じてだけでなく、個人輸入やe-bayなど海外オークションもこまめにチェックして買い集めているという。

「家具類のインテリアにこだわっても、ちょっとしたところに日本製のモノがあったりするだけで雰囲気が全然変わりますからね。だからそこはこだわりましたよ」

最近ヴィンテージキャンプにもハマっているそう。旧いラジオも全て動くように修理してあるのだそう
ヴィンテージエアプレーン。アメリカにはコレクターも多く人気だが日本ではまだ知名度が低い
近年ハマっているというブリキのクルマのオモチャ。バディエルやナイリントというブランドを中心に集めている

ダイニングやそのほかの部屋もワークルームほどではないが、いい具合にヴィンテージと現行品も織り交ぜながら、ミッドセンチュリーモダンの空間となっている。

とはいえここもこだわり満載で、家のデザインそのものや、什器やテーブルやソファといった家具はもちろん、電気のスイッチカバーやドアノブといった小物類、調理器具や食器類、果ては洗剤や芳香剤といった消耗品に至るまでアメリカ製で統一されている。

壁の色味やベルベットのソファ、毛足の長い絨毯などもミッドセンチュリーモダンスタイル
’60〜’70年代のシェルフとリビングに飾られるのはカーチス・ジュレのアート作品

ここまで徹底させることで内田さんが求める「アメリカのニオイがする家」になるという。

「ドアノブや電気のスイッチみたいな細かい部分で雰囲気が全然変わるし、洗剤とか芳香剤も向こうのモノを使うことで生活空間そのものがアメリカのニオイになるんです。だからアメリカ人や在住経験者が来ると皆『懐かしい』って喜んでくれるのが嬉しいですね」

ヴィンテージ風のレトロなデザインながら最新機能が備わったクロスリーのレコードプレイヤー
奥様の結さんもインテリアデザイナーとして活躍。一人娘の玲花ちゃんもこの家が気に入っているそう

実はUS象印のジャーなんです。そんな家電までアメリカにこだわるキッチン。

サイズや使い勝手にこだわって設計したキッチンは恵比寿にあるオーダーキッチンに定評のあるジクートの特注。

ダイニングテーブルはエーロ・サーリネンのラウンドテーブルとチューリップチェア。スプートニクシャンデリア、ペパーミントグリーンのキッチン、ベル型の換気扇などまさにミッドセンチュリーモダン。

キッチンの扉の取手もエムテックというアメリカのブランドを使用。細かい取手までもアメリカ製にこだわることで統一感が生まれる。キッチンの機材もギャレットインテリアで取り扱っている。

とにかく徹底! アメリカから取り寄せたモノで統一。

シンク、シャワーなど水回りはアメリカ生まれのコーラー。

ほかにもドアのストッパーやドアチャイムのカバー(チャイムの音も)、ドアやドアノブ、電気のスイッチも。「インテリアだけがアメリカでも細かい部分が日本製だと雰囲気が台無しなので、全てアメリカ製で統一しています」

こちらは奥様のワークルーム。同じインテリアコーディネイターとして活躍するものの、実はヨーロッパが好きだそうで、この部屋だけは他とは打って変わって落ち着いた佇まい。

子供部屋。ピンクを基調としたカラーリングで奥にはロフトのベッドスペースが。秘密基地間満載でワクワク。

屋根の傾斜の関係から天井が斜めになってしまうところを、アールをつけることでオシャレに仕上げている。

築70年の日本家屋だったが、外壁に真っ白のガルバリウムを施工、ミントグリーンの特注ドアでアメリカンな佇まいに。裏側にはアメリカから取り寄せたキットのウッドデッキ。

(出典/「Lightning2022年10月号 Vol.342」)

この記事を書いた人
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