〈バック・トゥ・ザ・フューチャー〉はアメカジスタイルの教科書だ。
タイムマシンものは時代感を表現するだけにファッションの描き方にも注目。’85年では左腕にカシオ・データバンク「CA-50」、足元はナイキ・ブルインのマーティだが、’55年に戻った時のトップスはギャバジン、足元はコンバース・オールスターに履き替えている。
有名なトレーニングシーン。一度は〈ロッキー・バルボア〉の真似をしたい。
ロッキー・バルボアがフィラデルフィアの街を霜降りスウェットで走り抜けるシーンに憧れを抱いた人は多い。ボロボロのスウェットにタオルを首に巻き、足元はコンバース・オールスター。ロードワークに向かない靴だがロッキーにはこれしかなかったのでしょう。
〈ディアハンター〉のマイケルが着ていたマウンパはどこのもの?
主人公マイケルが鹿狩りをするシーンで着用していたオレンジ色のマウンテンパーカはシエラデザインズの60/40マウンテンパーカだといわれているが、最近ではホルバーのヨセミテパーカという説が有力。どちらもマウンパの銘品であることは間違いない。
〈クレイマークレイマー〉で学んだ日常着としての【M-65 フィールドジャケット】。
『ランボー』や『タクシードライバー』でも登場したM-65だが、バイオレンスではなく大人の着こなしとして参考にするなら断然『クレイマークレイマー』のダスティ・ホフマン演じるテッド。養育権の裁判がテーマであり、最も身近で等身大のアメリカンヒーロー。
〈フューリー〉でドン・コリアー軍曹が着用するのは【タンカースジャケット】。
本物のティガー戦車が登場すると話題を呼んだ映画『フューリー』でブラッド・ピット演じるドン・コリアー軍曹が着用するのはパッチポケット仕様の初期型タンカース。この後、ポケットに物を入れても落ち難いスラッシュポケットに変更される。
〈クリント・イーストウッド〉が数々の映画で付けた【ロレックス GMT マスター】。
クリント・イーストウッドが出演する映画で、彼の左腕に頻繁に登場するのがロレックス・GMTマスターRef.16753 “ルートビア”。ブラウンとゴールドの2トーンベゼルが特徴のモデルでプライベートでも着用していることから衣装ではなく恐らく私物だろう。
〈フォレストガンプ〉で再注目された銘品ナイキ【レザーコルテッツ】。
’94年公開の『フォレストガンプ』はトム・ハンクス演じるガンプが恋人のジェニーからナイキ・レザーコルテッツをプレゼントされてランニングの魅力に開眼する物語。アメリカ全土を横断した足元はいつもボロボロのコルテッツだった。
〈8 マイル〉でエミネムが着用したのは【インデラミルズ】のアンダーウエア。
デトロイトを舞台としたエミネムの半自伝映画である『8マイル』だが、エミネム演じるジミーがMCバトルで着用するのはインデラミルズのサーマルTだといわれている。ちょっとゆるめに着こなすのがエミネム流。着飾らない自然体の姿がカッコ良い。
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「Lightning2022年5月号 Vol.337」)
Text/K.Yoneda 米田圭一郎 Photo/S.Seiji 澤田聖司 Illustration/K.Mori 森海里