ヴィンテージウォッチ界の注目株「2レジスター クロノグラフ」の魅力と市場価値に迫る!

年々高騰し続けるヴィンテージウォッチ。その中でもクロノグラフは大変人気があり、一部の人気モデルは非常に入手困難になっている。今回は2レジスター クロノグラフに焦点を当て、その魅力について迫る。

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秀逸なデザインゆえ、見た目重視で選ぶのもアリ。

この数年、時計の世界では近年稀に見る復刻ブームが続いている。「2レジスター クロノグラフ」は、その中でじわじわと注目度が高まっているジャンルである。見るからに古典的な文字盤の顔立ちは、多くの人々にとって、懐かしさを通り越して今また新鮮に映るのかもしれない。

では、話を本題に移そう。そもそもクロノグラフとは、複雑機構の花形であると同時に、ヴィンテージウォッチの中でも極めてマニアックなジャンルとして知られており、とても幅広く奥深い。

そのため、知識を身につけるには相当な努力が必要だが、その一方で外装に優れたモデルが多く存在するため、“見た目で選ぶ”という選択も大いにアリだろう。これは当然、「2レジスター クロノグラフ」についても当てはまる。

たとえば、ファンから“複雑系文字盤”と呼ばれるスタイルに目を向けてみよう。

その中でも注目すべきは、レマニア製のキャリバー15TLを搭載するシリンダーケースのモデル
である。オメガ、ティソ、レマニアの3ブランドで展開され、3社ともにいくつかバリエーションがあり、それぞれ市場価格は異なる。需要の高さからも今後も価格が高騰することが予想される。

2 レジスターの大人気モデル。TISSOT/LEMANIA Cal.15TL

【モデル:TISSOT】いつまでも色褪せないダイヤルデザイン。

名機Cal.15TLを搭載するティソの複雑系文字盤。美しいミラーダイヤルには計6色のカラーが重なる。年々入手は困難になりつつあるため、状態のいい個体を見つけたら迷わず購入することをオススメだ。1940年代/ SSケース/ 37.5㎜径/手巻き/ 235万円

【キャリバー:LEMANIA Cal.15TL】人気が上昇し続ける大型キャリバー。

軍用時計の分野でも人気が高いレマニアの名機のひとつ。オメガの33.3CHROのベースムーブメントとしても知られている。大きなサイズ感であることが精度や耐久性のみならず、デザインにも反映される。

現代のクロノグラフと趣の異なるデザインが揃う中古市場。

かなりマニアックな2レジスター クロノグラフだが、間口が狭いかというと、決してそんなこともない。定番と呼ばれるものから超人気モデル、果ては無名ブランドまで、様々な商品が市場には並んでいる。

お話を伺ったのは・・・「キュリオスキュリオ」代表・萩原秀樹さん

ミリタリーウォッチのスペシャリストとして、愛好家から時計業界関係者まで支持を集める。青山のショールームには男心をくすぐる無骨なクロノグラフが常時並んでいる

ヴィテージウォッチの場合、ひと口に「2レジスター クロノグラフ」と言っても、その選択肢は実に様々だ。

第一に基本として抑えておきたいのは、いわゆる横目のタイプであるが、この場合、ケースのサイズによって話が大きく変わってくる。これについて、「キュリオスキュリオ」代表の萩原秀樹さんはこのような見解を述べる。

「手巻き時代のクロノグラフには、今の時代の時計にはないユニークな特徴がいくつか挙がります。その好例が“ベビークロノ”です。自動巻きが主流の現行モデルにはないコンパクトなサイズ感は、まさにヴィンテージウォッチならではの味わいです。“人気”という意味では、大ぶりの防水ケースは見逃せません。より個性的なスタイルを求めるなら、垂直クラッチ式のムーブメントを搭載した“縦目の文字盤”も狙い目です。レギュレーターのような特殊機構でも安価で見つかるのが魅力です」

【モデル:ORFINA/キャリバー:VENUS Cal.170】美しい文字盤が自慢の縦目クロノグラフ。

名機ヴィーナス170を搭載した縦目のクロノグラフ。やや大きめのサイズ感もポイント。文字盤はカッパーカラーで、シルバーの部分は20分割されたメモリが表記されている。ケースはクロムメッキ。1940年代/メッキ×SSケース/ 35.5㎜径/手巻き/ 24万円

【モデル:GALLET/キャリバー:VENUS Cal.140】マニアも思わず唸る
超個性派クロノ。

タキメーター機能に特化したギャレットのマルチクロン・レギュレーター。インデックスは10分割され、その位置に合わせて、時速が大きく表記されたユニークなデザイン。買い求めやすい価格帯も魅力的である。1940年代/ SSケース/33.5㎜径/手巻き/ 35万円

【モデル:GALLET/キャリバー:EXCELSIOR PARK Cal.42】ヴィンテージ特有の極小クロノグラフ。

かつてクロノグラフ専門メーカーとしてスイス時計業界に君臨していたエクセルシオパーク製のムーブメントを搭載したギャレットのベビークロノ。このサイズ感はヴィンテージならではの魅力がある。1940年代/SSケース/ 30㎜径/手巻き/ 39万8000円

【モデル:LEMANIA/キャリバー:Cal.1872】精度も期待できるスタンダードな1本。

非常に安定した人気を誇るレマニアの2レジスター クロノグラフ。端正な顔立ちは、まさに“スタンダード” と呼ぶにふさわしい。心臓部のCal.1872 は高振動であるため、精度の面でも期待できる。1975年支給/ SSケース/ 40㎜径/手巻き/ 78万円

ユニークな意匠を持つモデルが狙い目。評価のあるレアポイントを抑えるのが鉄則!

ロレックスの「コスモグラフ デイトナ」、オメガの「スピードマスター」などの超メジャーモデルの影響もあり、この数年クロノグラフの価格は全般的に右肩上がりの傾向にある。さらには、今の時代にもマッチする大型の防水ケースなどの分かりやすいレアポイントが多数存在するため、できる限りそこを抑えた上で好みのデザインを選びたい。これはもちろん2レジスターの場合でも鉄則である。

【モデル:OMEGA/キャリバー:Cal.2221】レア度満点の軍用モデル。

カナダ空軍に支給され、製造はわずか443個という超レアモデル。ハック機能を持つCal.2221 は、おそらくこのモデルにしか搭載されていないと言われている。価値が下がることは今のところ想像し難い。1962 年支給/ SSケース/36㎜径/手巻き/ 198万円

【モデル:J.AURCOSTE/キャリバー:Cal.2040】レアポイントが目白押し。

人気が急上昇している、フランス空軍仕様のタイプ20。こちらは民生用。中でもアウリコスト製は愛好家からの支持が厚い。こちらは回転ベゼル×ミラーダイヤルという、あらゆる点でパーフェクトな個体。1960年代/ SSケース/ 38㎜径/手巻き/ 198万円

【モデル:GALLET/キャリバー:VENUS Cal.150】2 つの複雑機構が堪能できる!

世界初のワールドタイム機能を搭載したクロノグラフである、フライングオフィサーの2ndモデル。ヴィーナスのCal.150を搭載しつつ、インカブロックの耐震装置を装備。さらに高騰する前に手に入れたい。1940年代/ SSケース/ 34.5㎜径/手巻き/ 98万円

【モデル:MULCO/キャリバー:VALJOUX Cal.22】バルジュー22をより贅沢に味わう。

知る人ぞ知るドイツの名門。愛好家垂涎のスピルマンケースとインバーテッドプッシャーの組み合わせ。駄目押しにブラックミラーとまさにレアポイントの宝庫である。バルジュー22の魅力を存分に堪能できる。1940年代/ SSケース/ 37㎜径/手巻き/ 148万円

【モデル:LEMANIA/キャリバー:Cal.15TL】コブラハンドの圧倒的な存在感 。

この時計の印象を決定付けるのはレトロ感満載のコブラハンドの存在にほかならない。さらにステップベゼルやCal.15TL 搭載モデルらしい大型のケースサイズが人気を集めている。文字盤の状態も良好。1940年代/ SSケース/ 37㎜径/手巻き/ 185万円

【モデル:RECORD/キャリバー:VENUS Cal.175】特殊なケースが最大の魅力!

風防側に防水性能を持たせる工夫した特殊な構造の防水ケースを使用。裏蓋には特許を取得した刻印が見受けられる。抜き字で2色のゴールドを表現したミラーダイヤルは状態の良さも評価のポイントだ。1940年代/ SSケース/ 36.5㎜径/手巻き/ 120万円

【モデル:MINERVA/キャリバー:VALJOUX Cal.22】名門ミネルバの異端児的モデル。

ミネルバは自社製のクロノグラフ専用ムーブメントを製造できるメーカーであったが、この個体はバルジュー22を搭載する超レアモデル。ミラーダイヤル×防水ケースであることも高評価の理由である。1940年代/ SSケース/ 37㎜径/手巻き/ 168万円

質・量ともに期待できるヴィンテージ専門店「キュリオスキュリオ」。

ミリタリーに特化したヴィンテージウォッチ専門店として、国内はおろか海外のコレクターからも熱い視線を浴びるキュリオスキュリオ。クロノグラフにもめっぽう強く、コンスタントにレアモデルが入荷する。

【DATA】
キュリオスキュリオ ショールーム
東京都港区南青山4-26-7+8ビル 302
TEL03-6712-6933
https://curious-curio.jp/

(出典/「Lightning 2019年2月号 Vol.298」)

この記事を書いた人
ADちゃん
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ADちゃん

ストリート&ミリタリー系編集者

Lightning本誌ではミリタリー担当として活動中。米空軍のフライトジャケットも大好きだけど、どちらかといえば土臭い米陸軍モノが大好物。そして得意とするミリタリージャンルは、第二次世界大戦から特殊部隊などの現代戦まで幅広く網羅。その流れからミリタリー系のバックパックも好き。まぁとにかく質実剛健なプロダクツが好きな男。【得意分野】ヴィンテージ古着、スケートボード、ミリタリーファッション、サバイバルゲーム
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