世界で流行している、欧州スタイルの「スクランブラー」の作り方。

ヨーロッパを皮切りに北米・アジアと世界的なムーブメントになっているスクランブラースタイル。ここ最近は’70 〜’80年代のBMWをベースにしたカスタムがじわじと注目を集めている。福岡県にあるカスタムショップ「RULER(ルーラー)」が仕上げたBMWスクランブラーをここに紹介しよう。

国産マシンベースとは一線を画す、「1978 BMW R100S」ベースのスクランブラー。

国産マシンベースとは一線を画す、ボクサーエンジンのワイルドさとボリューム感。それを基点にスポーツスターのフロント回りをスワップしたり、スクランブラーらしくアグレッシブなポイントを散りばめながらもBMWらしい風格を実現させたルーラー渾身のBMWスクランブラー

スポーツスターや国産スクランブラーをメインに様々なストリートカスタムマシンを製作する「RULER」。そんな同店が作り上げた渾身の一台がBMWをベースにしたスクランブラーだ。

九州はもとより全国各地から製作依頼が入るため、どこへ行っても安心して乗れるよう細部にまで気を抜かないという代表の橋辺さん。定期的に更新されるブログもその一環

「BMWのアイデンティティとも言える水平対向エンジンや大振りなタンクを強調しつつ、スクランブラーらしい軽快な走りのポテンシャルも両立させることをテーマに製作しました。もともと走行性能が高い車両なので、足まわりもスポーツスターから移植し、より高いパフォーマンスへとアップデートしています」

と話すビルダーの橋辺さん。ウィークポイントに手を入れては試乗し、気になる部分はすべて改善。完成までに試乗した距離は200キロを越えたという。

現在、世界的に流行しているスクランブラーは、いかにバランスを取りながら作っていくのがビルダーの腕の見せどころ。

ハンドルまわりをシンプルに仕上げるため、ポストに埋め込んだデジタルメーターや、PM製のブレーキ類などベース車両を引き立てるパーツ構成は、これまでの様々なカスタムで培ってきたセンスの賜物といえるだろう。

1978 BMW R100Sベースのスクランブラーのディテールを拝見!

5・3/4インチのプロジェクターライトを装着し、そこへストーンガードをセット。車体コンセプトの新・旧ミックスを上手く表現したポイントだ。

一般的に純正タンクは細身のタイプに交換されがちだが、容量22ℓとBMWらしさを残すためにオリジナルのままカラーリングでスッキリと魅せる。

スポーツスターのトリプルを装着しているので、ビルトウェル製のポストにモトガジェットのメーターで近代的なハンドルまわりを演出している。

純正の通称スノーフレークホイールに合わせるパフォーマンスマシン製のローターとキャリパー。前例の無い組み合わせのため試行錯誤したそう。

リアエンドはアーチフレーム処理をすると共にLEDのテールライトを埋め込む。マシンのシルエットを壊さないほかニュースクール感も演出できる。

アルカンタラ生地の使い分けで立体的に見せ、シートもデザインの一部としている。タンク・シートレールへの見事なフィット感も見落とせない。

自然な仕上がりゆえ見落としがちな、タイヤのアールに合わせたフレームライン。こういったポイントがマシン全体の仕上がりを大きく左右する。

徹底的なオーバーホールとリペイントで、40年前の車輌とは思えない走りと美しさを両立させたエンジン。水平対向ならではの独特の鼓動が心地良い。

RULER が手掛けたスポスタのスクランブラーにも注目!

1998 H-D XL883

ハーレーらしい往年のカラーリングでノスタルジックなスタイルに仕上げた一台。アップマフラーにすれば、よりスクランブラールックに変貌する。

2000 H-D XLH883

ここに紹介する4台の中でも一番アグレッシブでスクランブラースタイルに仕上げたマシン。アップマフラーによる印象の違いが見てとれよう。

1998 H-D XLH883

ルーラーの処女作となるスポーツカスタム。ブレースハンドルにアップフェンダーなどポイントは抑えながらも街乗りも考慮したライトスタイルだ。

1998 H-D XLH883

チョッパーテイストと煌びやかさをミックスしたスクランブラースポーツ。フレームのカラーリングや各部のディテールと注目ポイントが満載な一台。

ベースマシンがズラリと並ぶショールーム。アパレルショップのように什器やディスプレイにもこだわっている

【DATA】
RULER
福岡県朝倉市来春369-1
TEL0946-23-9408
営業/10:00~19:00
休み/不定休
http://www.bikers-hbc.com

(出典:「Lightning 2017年11月号 Vol.283」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

夏の余白に、存在感を。大人メンズの夏スタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介!

  • 2026.06.30

シンプルな装いだからこそ、アクセサリーや小物が着こなしの印象を大きく左右する夏。そんな季節にチャコールグリーンが提案するのは、物語とクラフトマンシップを宿した逸品たち。夏のスタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介する。 手仕事が生む、本物の存在感 2002年に誕生したアティースは、「REL...

王道のデニムセットアップはボトムスで差をつけろ!

  • 2026.06.30

昨今のアメカジブームのなかで、注目度が高まっている“デニムオンデニム”のセットアップスタイル。王道ももちろん良いが、一歩先を行きたいアメカジラバーはボトムスで差を付けてみるのはいかがだろうか。気鋭のブランド「アンバースレッズ」が展開するデニムセットアップはそんな望みを叶えてくれるに違いない。 Amb...

初夏は、泥と大戦で。「STUDIO D’ARTISAN」2026SSの新作を紹介!

  • 2026.07.03

選ぶのは「泥染の開襟シャツ」か、「大戦モデル」か──。この初夏、気になるのは対照的な表情を持つ二つの新作だ。そのどちらにもステュディオ・ダ・ルチザンならではの、丁寧な作りと遊び心が息づいている。 奄美大島の伝統技法が生む、泥染ならではの深い表情に注目 奄美大島に古くから伝わる泥染は、テーチ木(シャリ...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

時とエイジングを刻む。VAGUE WATCH&Co. × CONSIGLIERE THE 1ST SPECIAL WATCH

  • 2026.07.02

時計は時間を刻むもの。本来の目的はそれで十分だが、「エイジングするものに囲まれて暮らしたい」という自称革ジャンの伝道師・モヒカン小川はベルトにもこだわる。そんな彼が愛用するヴァーグウォッチとシルバージュエリーブランド「コンシリエーレ」のコラボウォッチには毎日身につけた分のエイジングが刻まれている。 ...

Pick Up おすすめ記事

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

夏のアメカジがもっと楽しくなる「HEATH」のオリジナルプリントT !!

  • 2026.06.30

横浜を拠点に“大人のアメカジ”を提案する「ヒース」。セレクトショップでありながらハイクオリティなオリジナルプロダクツに定評があり、遊び心のあるアイテムや限定モデルも多く展開している。その筆頭が7.4オンスの肉厚Tシャツシリーズだろう。 [caption id="" align="alignnone"...

王道のデニムセットアップはボトムスで差をつけろ!

  • 2026.06.30

昨今のアメカジブームのなかで、注目度が高まっている“デニムオンデニム”のセットアップスタイル。王道ももちろん良いが、一歩先を行きたいアメカジラバーはボトムスで差を付けてみるのはいかがだろうか。気鋭のブランド「アンバースレッズ」が展開するデニムセットアップはそんな望みを叶えてくれるに違いない。 Amb...

時とエイジングを刻む。VAGUE WATCH&Co. × CONSIGLIERE THE 1ST SPECIAL WATCH

  • 2026.07.02

時計は時間を刻むもの。本来の目的はそれで十分だが、「エイジングするものに囲まれて暮らしたい」という自称革ジャンの伝道師・モヒカン小川はベルトにもこだわる。そんな彼が愛用するヴァーグウォッチとシルバージュエリーブランド「コンシリエーレ」のコラボウォッチには毎日身につけた分のエイジングが刻まれている。 ...

上品に纏うちょうどいい季節。大人の夏にちょうどいい「ORGUEIL」のシャツ

  • 2026.06.30

気温の上昇とともに、装いは軽く簡素になる。だからこそ求めたいのは、肩肘張らない大人の品格だ。クラシックをモダンに再構築したORGUEILのシャツが、大人の夏にちょうどいい存在感を放ってくれるはずだ。 Shawl Collar Denim Work Shirt 1930 年代に現存したアメリカンワーク...