日本の中のアメリカ! つくば市きっての老舗古着屋「パラダイスバレー」。

田園を抜けたところにあるアメリカの片田舎にありそうな平屋。アメリカ好きが建てた洒落た個人宅と思いきや、実は有名な古着店。中には厳選された良質なレギュラーから、スペシャルなものまで販売されている。

まるでアメリカのような雰囲気が漂う、洒落た一軒家は古着店だった。

知る人ぞ知る名店という枕詞があるが、紹介する「パラダイスバレー」は、まさにその言葉がぴったりだろう。

百歩譲ってもここはアメリカに見える!

場所は筑波山の麓に近い自然に囲まれたエリアで、大きな国道沿いというわけではないため、「パラダイスバレー」を目指さない限り、偶然見つけることは難しい。

この「パラダイスバレー」は、1992年に創業した老舗古着店。そのクオリティの高さから全国に多くのファンを持つ有名店だ。もともとは、つくば市の中心街にあったが、2011年に現在の場所へ移転した。

最寄りの高速出口から30〜40分ほどかかるが、都心からは2時間程度。本当に店があるのか、と不安な気持ちになりながらも、田園風景を抜けると、アメリカの田舎にあるような平屋に行き着く。

入り口から入って右の方に行くと壁で区切られたスペースが。まるでアメリカの家に遊びに来て、お宝探しをしている気分
コンディションも良好なモノばかりが揃う!

中に入っても、その空気感はまるでアメリカ。ここが日本だということを忘れてしまうほどである。商品構成も素晴らしく、オーナーの結束さんが1点ずつ吟味して、選んできた逸品揃いである。

天井高があって、気持ちいいアメリカンな空間。ディスプレイも凝っていて、すべての商品を見るだけでかなりの時間を要する。

定番からレアものまでアメリカから買い付けてきたヴィンテージが並ぶ。アメリカ製コンバースだってこんなにストックあり!

キッチンウエアやアドバタイジングなどの小物も充実。それでいて、良心的なプライスのため、遠方からわざわざ来るお客さんの気持ちもよくわかる。アメリカ好きなら、この空間で買い物をしたいと気分も高まるのは必然だ。

暖炉やキッチンなどもあり、お店というよりは、うまく自宅を改装して作ったような雰囲気。

びっくりするようなレア物がさり気なく置かれていたりもするから気が抜けない。もちろんファニチャーも販売中。

店内には、Lee やキャッツポウなどのレアなアドバタイジングが什器として使われている。そういったインテリアの演出テクニックもこの店の魅力である。

ディスプレイも非常に見やすい。レアな戦前のものもあれば、1990年代のバンドTやスケートTなどもあり、バラエティ豊か!

何かを掘り出したい! そう思わせるラインナップをチェック!

こちらのネイビーベースのロングスリーブのアロハシャツは、人気メーカーであるバード・オブ・パラダイス。デザイン、コンディションともに◎。3万9900円

スーベニアジャケットも豊富に揃う。こちらは中でも珍しいドイツもの。その刺繍から1960年代初頭に駐留していた兵士が作ったようだ。リバーシブル。8万9900円

通称銀箱と呼ばれる1980年代のコンバース・オールスターも。かなり珍しいブラック×レッドの2トーン。コレクターズアイテムだ。4万9900円

デニムも豊富にラインナップされていて、レギュラーからリーバイスの大戦モデルまで揃う。このS501XXはサイズ31×33で魅力的な36万9900円

母屋の横にある納屋では、インテリアを販売!

パラダイスバレーは2つの建物に分かれていて、母屋が洋服や小物、納屋がインテリアやアドバタイジングなどの大物がある。写真は納屋の2階で、家庭向けのアメリカンなヴィンテージファニチャーが揃う。

1階は、インダストリアルファニチャーやアドバタイジングの看板など中心のラインナップ。ここもまるでアメリカの倉庫のような空間が広がっている。

この手のインダストリアルファニチャーは、どうやってアレンジするかを考えるのも醍醐味。バドワイザーのバドライトも販売している。3万4900円〜4万9900円

店内には、日本国内ではなかなか売ってないような珍しいアドバタイジングものも多い。上は米陸軍で使われていた手巻きの時計でケース付き。この手のミリタリーの時計は、オーナーである結束さんが買い付けに注力している。9万9000円

都内のショップにも引けを取らない流石のラインナップは、ヴィンテージ家具、古着に目のない人たちを満足させてくれることだろう。東京から約2時間。ショートトリップ気分で訪れてみてほしい。

【DATA】
Paradise Valley
茨城県つくば市平沢1042-4
TEL029-867-0996
営業/10:00〜17:00
休み/月・水曜
http://paradisevalley.lomo.jp

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning 2018年9月号 Vol.293」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
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