アウターにもなる下着!?「オールドホームステッダー」のコットンフリース。

欲しいモノが尽きないライトニング編集部員が、いま気になるモノから実際に購入しちゃったモノまで、ジャンルに限らず何でも紹介! 今回は、服なんて捨てるほど持っているのに、気になるアイテムを見ると手を出してしまうのが悪い癖。今シーズンこそ控えめにと思っても、その思いを実現させたことはない編集部の最古参・ラーメン小池がお届け!

ベースは下着ながら、スウェットカーディガンのように着られるアイテムへと再構築。

「オールドホームステッダー」というブランドを知ってまだそれほど経っていないけど、このブランドのおもしろさは、ヴィンテージのアンダーウエアを徹底的に研究し、素材から縫製まで当時と変わらないスタイルで日本国内の技術を使ってプロダクツを生み出していること。

そもそもファッションにおいては裏方ともいえるアンダーウエアに着目しているところだけでもおもしろいんだけど、聞けば当時の下着にもいろいろコアなうんちくがあって、ワークウエアやミリタリーウエアに負けないくらいおもしろい。

しかもモノ作りへのこだわりは徹底していて、以前Tシャツのムック本で商品を紹介したくて連絡をしたところ「ウチはあくまでアンダーウエアとしてやっているんで、Tシャツではないんですよね」と言われて、その揺るぎない思いになお興味を持ったってわけ。

カラーは生成りにうっすらと赤みを帯びたパーチメントという名前。ヴィンテージのアンダーウエアをモチーフにしているけれど、スウェットカーディガンとして着ることができるのがうれしい。2万8600円(オールドホームステッダー https://oldehomesteader.jp)

そんなオールドホームステッダーさんに先日イベントで再会したときに新作として見せてもらったのがこのコットンフリース。聞けばベースになっているのは日本で70年以上前に製作された輸出用の肌着をモチーフにしているという。そんな昔の肌着を見つけることもスゴイけど、そこから新たな発想が生まれるのもおもしろい。

これはそんなヴィンテージをベースにしながらコットンフリースで仕上げた1着で、フロントにポケットを付けることで、ベースは下着ながら、スウェットカーディガンのように着られるアイテムへと再構築。厳しい冬にはインナーに、春先はアウターにもなってくれるスペックにやられて購入。その柔らかな雰囲気とナチュラルなカラーリングはどんなスタイルにも合わせやすいぞ。

製品はクラシカルなデザインのオリジナルボックスに入るというヴィンテージスタイルを演出。ちょっとしたアイデアだけど、こういうアプローチに私は弱い(笑)
素材だけでなく縫製仕様までこだわっていることはいうまでもない。ボタンが付く前立て部分は、ヘンリーネックのように別布で補強がされ、雰囲気抜群だ
2段編みになっているクラシカルなリブ も見逃せない。これがピタッと手首にフィットすることで防寒性も高めてくれる。 リブも昔ながらの長めの設定になる
身頃に対して真っ直ぐ付けられた袖には脇部分にマチが付くという昔ながらのデザイン。私はカーディガンとして着たかったのでひとつ大きいサイズを選択

【問い合わせ】
オールドホームステッダー 
https://oldehomesteader.jp

(出典/「Lightning 2021年2月号 Vol.322」)

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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