鳥山明も参戦!?タミヤの兵士人形を使った模型コンテスト「人形改造コンテスト」がスゴイ。

  • 2023.02.21  2020.12.22

タミヤから発売されている1/35 スケールの兵士人形を使った模型コンテスト「人形改造コンテスト」。約5㎝という小さな人形を、ミリタリーをテーマに情景豊かに表現したものを過去の受賞作から紹介する。実はこのコンテスト、あのドラゴンボールの生みの親、鳥山明先生も出品&金賞受賞したことがあるのだとか。「手先が器用」などという次元を超越した、究極のミニチュアフィギュアの世界を覗いてみよう!

究極のミニチュアフィギュアの世界。

世界有数の模型メーカー・タミヤがリリースする戦車模型がMMシリーズ。これはミリタリーミニチュアの略で、その代表的なスケールが1/35スケールである。これには戦車だけでなく、ジオラマなどでその脇を飾る兵士の人形もラインナップされている。

身長5㎝という1/35スケールの兵士人形。これを改造して新しい作品を作るのが人形改造コンテストの趣旨である

この身長約5㎝の人形を使った「人形改造コンテスト」をタミヤは毎年開催し、なんと今年で49回目を迎えることとなった。応募作の多くは、その年に起こった話題や人気の芸能人、スポーツなどが題材にされることが多いが、もちろん本来のミリタリーがテーマでもOK。

ジオラマなどに使用するのが正しい(?)使い方。写真はアメリカ戦車兵セット( ヨーロッパ戦線)とシャーマン イージーエイト(ヨーロッパ戦線)

どの作品も見ているとストーリーが頭の中に浮かんでくるような臨場感のあるものばかり。この小さな世界から、映画や絵画と同じ芸術性を感じることができるはずだ。そんな「人形改造コンテスト」で、ミリタリーをテーマにして受賞した作品を紹介する。

第44回【銀賞】作者:西嶋純一 題名:Dreaming of …his sweetheart

丸太に寄りかかり死んだように眠る兵士。故郷で帰りを待つ妻のことを夢見ているのかもしれない。

第44回【MM賞】作者:永島健司 題名:Let’s sing

まるで映画のワンシーンのような情景を描いた2015年度の作品。人形改造コンテストのミリタリー部門であるMM(ミリタリーミニチュア)賞に輝いた。

第45回【佳作】作者:中田安彦 題名:Hurry up !


「ハリーアップ!」敵の強襲か!? 柱に貼られたポスターなどからも、市街戦のピリピリとした緊張感が伝わってくる。

第44回【銀賞】 作者:西嶋純一 作品:Dreaming of …his wife and children

藁小屋で気持ちよさそうに昼寝中。そこに訪れた母豚と子供たち。夢の中で妻と子供に合っていることが作品タイトルからわかる。

【豆知識】あの鳥山明先生も過去に出品していた。

漫画家の鳥山明先生はかつて人形改造コンテストの常連で、何度も受賞していたほどの実力者。画風そのままのフルスクラッチからモデラ―としての確かな技術を感じ取ることができるだろう。(資料提供/タミヤ)

銅賞を受賞。鳥山明さん ならではの独特な世界観
金賞に輝いた作品。鳥山 明先生が30歳のころに制作した作品だ

自由な発想で人形改造を楽しむ! それが「人形改造コンテスト」の本質だ。

第48回【金賞】 作者:永吉実朋 題 名:One For All, All For One|2019年といえばラグビーワールドカップ日本大会! あの時の興奮と感動が伝わってくる 力作で金賞に輝いた

今回は本誌Lightningに合わせてミリタリーをテーマにした受賞作をセレクトして掲載したが、タミヤの人形改造コンテストの参加テーマは自由。それこそ一発ネタでもおもしろければOKという間口の広いコンテストでもある。

2020年の人形改造コンテストはすでに締めきりとなっており、受賞作の結果はタミヤのWEBや模型店で購入できる小冊子「タミヤニュース」で知ることができる(ホームページでも可能)。ちなみに来年は節目となる50回目。興味をもった人は今から制作に着手してみてはいかが?

【問い合わせ】
タミヤ
https://www.tamiya.com/japan/scale/figure/index.html

(出典/「Lightning 2020年12月号 Vol.320」)

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