誰もが憧れる宝箱のようなガレージ。
かつての’90年代に訪れたカフェブームの立役者の一人である入川秀人さん。’99年にキャットストリートに「ワイヤードカフェ原宿」をオープンさせ、都心部の商業施設を次々とプロデュースしてきた輝かしい経歴を持つ。そんな彼のプライベートではクルマやバイク、フィッシングにサーフィンと幅広い遊びを愛する趣味人という一面を持っている。
彼の趣味を集めたというガレージは湘南エリアにある別荘に存在する。週末になると過ごすというガレージは、アメリカの納屋を彷彿させるクラシカルな佇まい。
中に入ると中央にはガルフ仕様の911Sや356のポルシェが収められていた。その脇を固めるのがサーフボードや自転車、メインテナンス用の工具箱……といった、男心をくすぐるアイテムばかりが置かれている。
また別荘のインテリアにおいてもこれまで様々なカフェや施設をプロデュースしてきた入川さんのセンスが光っている。JBLのオーディオやミッドセンチュリーの家具などそれぞれが存在感のある調度品を揃えつつも、落ち着きのある生活空間となっていて、友人たちを呼んで趣味の話や次の遊びの話をすることも多いのだとか。まさに大人のための隠れ家といった入川さんのガレージライフは、男たちが夢見る完成形のひとつなのかもしれない。
上質なインテリアが揃うラグジュアリーな空間の別荘も拝見。
4シーターの大きなソファが中央に置かれた広々としたリビング。脇にはイームズのアームシェルチェアやラウンジチェアを配置しつつも、全体的に色味を統一しているため、まとまりのある空間になっている。
リビングには伝説的な名機JBLパラゴンが鎮座する。製造年はデビュー年の1957年なのだとか。芸術品のような佇まいがリビングを格式高く演出する。アンプ類はMacintoshを組み合わせ、音楽好きの入川さんらしいシステムを構築。
広い敷地を活かした平屋の構造。広いデッキ部分にはカフェテーブルが置かれ庭を眺めながらコーヒーを飲むこともできる優雅な作り。
リビングに置かれた棚の上には洋書やデザイン関連の資料がずらり。壁に掛けられた写真も、額のレイアウトもセンス抜群だ。
別荘には和室も備えているのが好印象。伝統的な作りが落ち着き、畳の香りもほっとする。なによりも入川さんの幅の広さに驚かされる。
- area: 神奈川県大磯
- name: 入川邸
- data: 3LDK+ガレージ
(出典/「Lightning 2018年4月号 Vol.288」)
Text/Lightning 編集部 Photo/H.Kataoka 片岡弘道
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