ショートボード・レボリューション期の個性豊かなお宝ボードたち。

近年のオルタナティブ・サーフボードの流行により、にわかに注目を集め始めた1960年代から1970年代にかけてのヴィンテージ・サーフボード。サーフィン史の中でもエポックメイキングなデザインが生み出されてきた時代の貴重なサーフボードで波に乗る悦びはまさしく男のロマンそのものだ!

ショートボード革命期の名作で波に乗る悦び。

1968s~1969s MOREY-POPE McTavish TRACKER Size:7’5”|まさにショートボード革命を成した当事者であるオーストラリアのボブ・マクタビッシュがデザインした歴史的価値の高い銘品。このデザインによってナット・ヤングが世界チャンピオンになったことは有名な話である

ヴィンテージ・サーフボードの世界で、いまコレクターの間でもっとも注目されているのが、’60年代から’70年代に作られたショートボード・レボリューション期のトランジッション・ボードたちだ。この時代は、より波の上で自由に、より過激にターン出来るように急激にボードの長さが短くなり、デザイン的にもさまざまな実験が行われた時代で、博物館級のボードとは違い、プライスも手の届く範囲でなかなかのミントコンディションで残っているものが多い。

「ホーリースモーク」代表・梶川剛志さん|サーフィンだけではなくクルマやファッションそしてアートなど、’70sのカリフォルニア・ビーチカルチャーに精通し、その知識は博士並み

梶川さんは’70sカリフォルニアに精通する本誌でもお馴染みの人物だが、実はサーフィン史に残るエポックメイキングなボードたちを数多く所有するコレクターとして本場カリフォルニアでも名の通った人。数々のレジェンド・シェイパーと交流を持ち、ヴィンテージボードを収集するだけでなく、そんなレジェンドたちの名作を復刻させている。

1963年にトム・モーレイとカール・ポップがカリフォルニア・ベン チュラでスタートさせたMOREY-POPE。このトラッカーはまさにシ ョートボード革命を象徴するデザインとして、ボブ・マクタビッシ ュをゲストシェイパーとして迎えて1968年〜1972年まで製作され たうちの一本

「サーフボードデザインは、この時代にほぼ完成されていると言われています。だから実際に乗っても調子がいい。部屋やお店に飾るためにヴィンテージを集めている人もいますが、やっぱりサーフボードは波に乗って初めてその良さがわかるモノなので、私はどんなボードでもガンガンに乗っています。夢見たマニューバーを実現するためにいろいろと試行錯誤を繰り返した、当時のシェイパーとサーファーたちの夢がこのボードたちには詰まっている。そんなボードで波に乗るなんて、まさにロマンなんです」と、まるで少年のような笑顔でヴィンテージボードの魅力を語ってくれた。

取材日にたまたま居合わせたサーフィンライターのトロ ピカル松村氏とヴィンテージ談義中の梶川さん

梶川さんのお宝コレクションの一部を拝見!

1975 DYNO Surfboards ROCKET FISH Size:6’2”

1970年代のサーフスター、デビッド・ヌヒワが所属していたことでも知られるダイノーサーフボードの名作。メインシャイパーであるスティーブ・ブロムがデザインした代名詞だ。

1970s Late SKIP FRYE CALIFORNIA GUN Size:7’3”

カリフォルニア・サンディエゴの巨匠、スキップ・フライがどこにも所属していない時期にシェイプしたカリフォルニアガン。まさにビッグウェーブに乗るためにデザインされたボード。

1970s early STEVE LIS DOUBLE WING FISH Size:6’0”

ツインフィッシュの生みの親であるスティーブ・リズのダブルウィングフィッシュ。まるでデュオのようなフィンセッティングが特徴的で、ほとんど入手不可能と言えるお宝ボード。

2000s early STEVE LIS GEPPY FISH Size:6’7”

スキップ・フライのテンプレート、スティーブ・リズのシェイプ、そしてラリー・ゲファードのフィンという、レジェンド3人のトリプルネームが記された貴重なボード。

1974 DYNO SURFBOARDS SINGLE FIN Size:6’8”

ダイノーのメインシェイパーだったスティーブ・ブロムがシェイプしたレトロシングルフィン。’70年代中盤まで使われていたスリーグルーラインのブランクスが特徴的なボード。

2000s early SKIP FRYE FISH SIMONS Size:9’0”

サンディエゴ・フィッシュの名匠、スキップ・フライのシェイプによる3ストリンガー・フィッシュ・シモンズのデッドストックボード。まさに歴史に残る銘品。

1980s early CHANNEL ISLAND TRI PLANE HULL Size:7’0”

トム・カレンやケリー・スレーターなど、世界チャンピオンのボードをデザインしてきたアル・メリックがシェイプしたダブルコンケーブの原型であるトライ・プレーン・ハル。

1970s late PLASTIC FANTASTIC SWALLOW SINGLE Size:5’10”

デイブ・ゲイマーとダン・キャラハンによって1960年代のニューポートビーチで誕生した名門サーフボードブランド。まさに’70年代を代表する秀逸なデザインでマニア垂涎の逸品。

「ホーリースモーク」でヴィンテージ・ショートボードの市場価格を調査!

Used SKIP FRYE CROSSCOUNTRY Size:12’11” ¥237,600(Tax in)

グライダーの最高傑作であるスキップ・フライのクロスカントリー。ヴィンテージではないが、USEDでこれほどのミントコンディションはなかなか見つからない。

New Product WILDERNESS STUBBIES Size:8’0” ¥189,000(Tax in)

1971年にジョージ・グリーノウがデザインしたエッジボードで、当時のパートナーであったボブ・ダンカンの手によって完全復刻された本物のオリジナル・デザイン。

1970s GORDON&SMITH SKIP FRYE GUN Size:7’1” ¥162,000(Tax in)

名匠スキップ・フライがゴードン&スミス社に所属していた時代のダブルネームのカリフォルニアガン。スキップ・フライのヴィンテージの中でもそう滅多に出逢う事の出来ないボードだ。

New Product STEVE BROM NUUHIWA SINGLE Size:6’3” ¥178.200(Tax in)

1970年当時、ダイノーのヘッドシェイパーだったスティーブ・ブロムが、デビッド・ヌヒワのためにシェイプしたシングルフィンを、当時のテンプレートを用いて完全復刻したモデル。

New Product LIDDELE DESIGN DM Size:7’1” ¥178,200(Tax in)

マリブのスタイルマスター、スティーブ・クラウジャスキーのモデルで、すべての贅肉を削ぎ落としたような本物のハル・スタビー。グレッグ・リデルのボードは今後入手困難になる可能性大。

1980s early KEN BRADSHAW SINGLE FIN Size:5’9” ¥129,600(Tax in)

1980年代前半に巻き起こった第一次サーフィンブームで絶大なる人気を誇り、憧れのブランドだったハワイのビッグウェーバーであるケン・ブラッドショーのシングルフィン。

1980s early DICK BREWER SHIMOJU SINGLE Size:5’11” ¥84,600(Tax in)

ハワイの巨匠にしてショートボード革命のもうひとりの当事者であるブルーワー。このボードは本家から暖簾分けされた日本のブルーワーサーフボードで作られた’80年代前半のボード。

セブンティーズ好きが集まる唯一無二のサーフショップ!「HOLY SMOKE」

貴重なヴィンテージ・サーフボードだけではなく、当時のシェイパーが復刻させたボードや話題のオルタナ系ボード、さらには厳選されたアメカジ・ファッションや小物など、カリフォルニア・ビーチカルチャー好きには堪らない品揃えで、業界人の多くも足を運ぶ名店として知られるホーリー・スモーク。ここでしか手に入らないお宝の数々は、すべて梶川さんが選び抜いた確かなモノばかりだ。

ジョシュ・ホールやアンドレイニさらにはウィルダネスなどの新品お宝ボードとともにクレセント・ダウンワークスやイエローラットなどの服、そしてファイヤーキングなどの小物などが店内を埋め尽くす、まさに’70s西海岸好きには堪らない空間が広がる。

天井や壁にはサーフィン史に残るエポックメイキングなお宝ボードがまるで博物館のように並ぶ。サーフィン好きなら一度は訪れたい店だ。

【DATA】
HOLY SMOKE
神奈川県横浜市青葉区荏田町305-2
TEL045-914-5573
営業/12:00〜20:00、土日11:00〜20:00
休み/なし
http://www.horysmoke.jp

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning 2018年2月号 Vol.286」)

この記事を書いた人
ADちゃん
この記事を書いた人

ADちゃん

ストリート&ミリタリー系編集者

Lightning本誌ではミリタリー担当として活動中。米空軍のフライトジャケットも大好きだけど、どちらかといえば土臭い米陸軍モノが大好物。そして得意とするミリタリージャンルは、第二次世界大戦から特殊部隊などの現代戦まで幅広く網羅。その流れからミリタリー系のバックパックも好き。まぁとにかく質実剛健なプロダクツが好きな男。【得意分野】ヴィンテージ古着、スケートボード、ミリタリーファッション、サバイバルゲーム
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

こんなコスパのライダース、見たことある? 「中田商店」のオリジナルブランドのライダースを侮るなかれ!

  • 2025.12.29

東京・上野にある老舗ショップ、中田商店。そのオリジナルブランドが「モーガン・メンフィスベル」だ。中田商店というと、ミリタリーのイメージが強いが、モーガン・メンフィスベルでは、ミリタリーをはじめ、様々なレザーウエアを展開している。もちろん、ライダースのラインナップも豊富。今回は珠玉のライダースを紹介す...

前代未聞! “自立する”ジーンズ。「EIGHT’G」から職人泣かせならぬトラウマな超極厚ジーンズ登場。

  • 2026.02.04

前代未聞。エイトジーがまたしてもやってくれた! 超ヘビーな27.5オンスのジーンズの登場。生地の厚みと重量感はデニム史上でも圧倒的で、まるで穿く甲冑のような迫力。縫製は熟練職人の手作業のみで行われ、普通のジーンズでは味わえないタフさと存在感を誇る。穿くだけで男の背筋が伸びる、気合十分の究極仕様、“自...

【Highland2000×2nd別注】ヴィンテージのスクールマフラーに着想を得たトラディショナル スクールマフラー登場

  • 2026.01.23

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 昨年に続く、第2弾コラボレーション! 【Highland2000×2nd】トラディショナル スクールマフラー 昨年大...

【KEATON CHASE U.S.A.×2nd別注】大人のための、ちょうどいいシャンブレーシャツ登場!

  • 2026.01.25

ライトオンスのシャンブレーを使用した、米国のシャツファクトリー「キートンチェイスUSA」の定番プルオーバーシャツ。カジュアルな要素を備えながらシャツ本来のきちんと感も残したこのアイテムを、2nd仕様に別注。胸ポケットの作りや前立てのボタンの数などを微調整し、すっきりと大人な印象にまとまっている。 >...

日本屈指のインディアンジュエリーブランドが放つ、美しき馬蹄のシルバージュエリー。

  • 2025.12.24

日本屈指のインディアンジュエリーブランド・ファーストアローズがこの冬新たにリリースした「馬蹄」を象った「ホースシュー」シリーズ。奇しくも2026年は午(うま)年。ファッション面だけでなく、来年こそは飛躍を願う人にとって最高の開運アイテムとなるはずだ。 新作「ホースシュー」シリーズを一挙紹介! 1. ...

Pick Up おすすめ記事

【KERRY WOOLLEN MILLS×2nd別注】本物のアランは暖かさだけじゃない! アランケーブル クルーセーター登場

  • 2026.01.24

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【KERRY WOOLLEN MILLS×2nd】アランケーブル クルーセーター もともとは海の男たちを守るための、...

【Highland2000×2nd別注】ヴィンテージのスクールマフラーに着想を得たトラディショナル スクールマフラー登場

  • 2026.01.23

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 昨年に続く、第2弾コラボレーション! 【Highland2000×2nd】トラディショナル スクールマフラー 昨年大...

【Brown Brown×2nd別注】手のひらサイズの、ハンドペイントがま口ウォレット

  • 2026.02.13

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 大好評のハンドペイントがま口ウォレット。第3弾はとびきりアイビーなブルドッグペイント 発売のたびに好評を博している「...

アメリカンヴィンテージやヨーロッパのアンティーク品や建築物からインスパイアされた「ホリゾンブルー」のジュエリー

  • 2025.12.28

宝飾品と呼ぶべき繊細で美しいジュエリーを世に送り出し、国内外で人気を集めるHorizon Blue Jewelry。アメリカンヴィンテージだけでなく、ヨーロッパのアンティーク品や建築物など様々なものからインスパイアされた逸品は、大量生産できないため入手機会の少ない希少な存在だが、ここでは今後発売する...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。