おっさんだってリュック!幼く見えない、レトロなデザインの「ヴァスコ」がイケてる。

ホントは手ぶらが好きだけど、こんな仕事(編集者)をしている以上、カバンは大事。雑誌や資料、メモ帳にパソコンなど、必要なときはカバンにけっこうなモノを入れて移動しなければいけない。ただこれまではトートバッグがメイン、海外ではショルダーが基本で、なぜかリュック(ファッション的に言うとバックパック)は避けてきた。

というのも、小学校はランドセル、中学校は学校指定のリュック、自転車通学の高校時代は色気づいてアメリカブランドのリュック。つまり10年以上、私の背中には何かしらのリュックがセットになっていたのだ。亀仙流の修行ならまだしも、大学生になっとき、なぜかリュックは子どもっぽいから、卒業しようと決めたのだ。

それ以来、リュックとは無縁のライフスタイルを送ってきたけど、なぜか人間の心は一周回るもの。久々に「おおっ」と思うリュックに出会ってしまった。

ヴァスコのナイロンクロス×レ ザー・オールドバックパック

肉厚なコットンナイロンのボディはナイロン100%とは違い、安っぽく見えないし、肉厚なカ ウレザーをあしらっているので子どもっぽく見えない。サイズはW32㎝×H44㎝×D19㎝。 5万2800円(ヴァスコ TEL03-6454-0977 http://vasco-tokyo.com)

それがLightning本誌でもおなじみの「ヴァスコ」。鮮やかなカラーの肉厚なコットンナイロンのボディに、これまた肉厚なレザーで補強された出で立ち。まるでアウトドア文化が生まれたばかりのころのリュックを思わせる昔っぽいデザインにやられてしまった。

きっとこれなら子どもっぽく見られることもないし、むしろ40オーバーのおっさんがひげ面で背負っているギャップがこれまたよろしいなんて「むふふ」な想像をしながら「買います」と言ってしまう。かくして20数年ぶりにリュックを背負うことになったわけだが、じつに快適。自身でも新鮮なリュック姿に満足するのであった。

背負ってみるとこんな感じ。

いい歳こいたおっさんが背負うと、こんなサイズ感。ストラップ裏には羊毛フェルトが貼ってあって負担も少ないぞ。

上部のフラップはフタという役目だけでなく、サイドにファスナーが付くサブポケットとしても機能している。ちょっとした小物はここに収納が可能だ。

トップ部分は巾着式で、その上をフラップで覆って革のベルトで留めるというデザイン。昔ながらのスタイルをそのまま踏襲しているのも憎いね。

背面内側にはバッグ内にアクセスできる大きなファスナーを装備しているので、とっさに中のモノを出したいときにはありがたいデザイン。随所につまったこだわりも大人仕様なリュックだ。

【DATA】
ヴァスコ
TEL03-6454-0977
http://vasco-tokyo.com

(出典/「Lightning 2020年5月号 Vol.313」)

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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