3ページ目 - 民間衣料に多大なる影響を与えた【N-3B】という防寒服。

「MORGAN MEMPHIS BELLE(モーガン メンフィスベル)」の「コンフォマックス」採用【N-3B】

第二次世界大戦中の欧州戦線に従軍し、最初に25回のミッションを達成したことで有名となったB-17爆撃機「メンフィスベル」。その機長を務めたロバートK・モーガン氏の名を冠した、良質なミリタリーウェアをリリースするブランドだ。

N-3Bフライトジャケットの意匠を元に、高機能素材で再構築したのがこちら。中綿にデュポン社が開発した「コンフォマックス」という、中綿として世界で初めて保温性、防風性、防水性、透湿性を併せ持った断熱素材を採用。ボリュームのあるコヨーテファーと相まって、非常に優れた着心地を体験できる。

コントラクターとしての実力を持つ「ALPHA IN DUSTRIES(アルファインダストリーズ)」の【N-3B】

N-3B TIGHT #20094

1959年、テネシー州はノックスビルに拠点を置いていたアルファ社は、米国防省から軍用ジャケットの見直しを依頼された。以来、今日まで米国軍の優良な供給会社として、ミリタリーはもちろん、その技術をフィードバックしたタウン着も手掛けている。

写真は、N-3Bを日本人サイズにリサイズして、様々なインナーやボトムに合わせやすく改良したモデル。ブラックのほか、ヴィンテージグリーン、ベージュ、ブルー、グレーなどバリエーションが豊富なのが魅力。

オキシジェンタブが胸に付いた、希少なファーストモデル!古着の【N-3B】

JACKET,AIR CREW, HEAVY ATTACHED HOOD, (サイダー TEL03-5722-0156)

極寒地仕様フライトジャケットの元祖とも言えるN-3、その後に採用されたN-3Aの後継としてN-3Bがアメリカ空軍に採用されたのは1950年代半ばのこと。素材はナイロン素材を使い、ライニングには分厚いウールパイルを採用。寒冷地での着用を目的とするため、防寒、保温のために二重にしつらえられた前合せが特徴だ。またファスナーとボタンで留める仕様で、ボタンも手袋をしたまま着脱しやすい。

手袋をしたままでポケットに物を出し入れしやすいように大き目な作りとなっている。またしっかりとスナップボタンで留められる仕様だ。

保温効果も高く、吹雪の中でも視界を遮らないよう工夫されたコヨーテファー付きのフード。

冷気の流入を防ぐようにインナーリブ仕様となっている。この保温効果はグローブをはめると良くわかる。

ライニング側にデザインされたドローコード。保温性能をしっかりと高めてくれるディテールである。

このように、フライトジャケットの中でも、ヘビーゾーンに対応できる意匠をこらした【N-3B】は、現在においても、バイク乗りやアウトドアにも最適なミリタリージャケットだ。ディテールにもこだわって選んでみてはいかがだろうか。

▼フライトジャケットをはじめミリタリージャケットについてはこちらの記事をチェック!

全部本物! フライトジャケットからフィールドジャケットまで、ミリタリージャケット主要10種類を解説。

全部本物! フライトジャケットからフィールドジャケットまで、ミリタリージャケット主要10種類を解説。

2023年07月17日

※情報は取材時のものであり、現在販売されていない場合があります。

(出典/「Lightning 2016年12月号 Vol.272」「Lightning 2019年2月号 Vol.298」)

この記事を書いた人
ADちゃん
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ADちゃん

ストリート&ミリタリー系編集者

Lightning本誌ではミリタリー担当として活動中。米空軍のフライトジャケットも大好きだけど、どちらかといえば土臭い米陸軍モノが大好物。そして得意とするミリタリージャンルは、第二次世界大戦から特殊部隊などの現代戦まで幅広く網羅。その流れからミリタリー系のバックパックも好き。まぁとにかく質実剛健なプロダクツが好きな男。【得意分野】ヴィンテージ古着、スケートボード、ミリタリーファッション、サバイバルゲーム
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